チメロサール は、有機水銀化合物の1つである。チメロサール(Thimerosal)は商品名で、化合物名はエチル水銀チオサリチル酸ナトリウム(エチルすいぎんチオサリチルさんナトリウム、Ethylmercurithiosalicylate sodium salt)である。CAS登録番号は54-64-8。チメロサールは殺菌作用を持つことから、1930年代からワクチンの保存料として利用されてきた。体内で分解してアルキル水銀(エチル水銀)を遊離するため、アメリカ合衆国を中心に水銀による被害と疑われる自閉症患者の事例が報告されるようになり、1990年代に入るとワクチン中のチメロサールの含有量を低減したり、他の殺菌剤への転換が進められるようになった。これはワクチン1本ずつに含まれる有機水銀量はわずかであっても、乳幼児期には三種混合ワクチンなどの予防接種を繰り返すことで、結果的にかなりの量の水銀が体内に入ることを危惧するようになったためである。しかし水銀が自閉症の原因となるか否かについては殆ど否定的である。関連が有るとする論文も有る。やや不安定な化合物であり光によって分解する。また、塩であるため水に溶けやすい。なお、チメロサール全体のモル質量は404.81 (g/mol)であり、水銀の原子量は200.59であることから、その質量のほぼ半分を水銀が占めていることが判る。日本では2012年の12月に四種混合ワクチンが導入されたので、それまで乳幼児の定期予防接種としていた三種混合(破傷風、ジフテリア、百日咳)ワクチンのチメロサール含有を考慮する必要は無くなったが、追加接種のDTで用いる沈降ジフテリア破傷風混合トキソイドや、インフルエンザHAワクチン、沈降B型肝炎ワクチン、沈降破傷風トキソイドの一部にチメロサールを含有している製品がある。製薬会社ごとにチメロサールの含有量は異なる。インフルエンザワクチンでの含有量は、1990 年代に比較して10分の1以下と大幅に減量(1回の注射量0.5mL中2〜4µgのチメロサール(1〜2µgの水銀))になっている。
出典:wikipedia
LINEスタンプ制作に興味がある場合は、
下記よりスタンプファクトリーのホームページをご覧ください。