城北線(じょうほくせん)は、愛知県春日井市の勝川駅から愛知県清須市の枇杷島駅に至る東海交通事業の鉄道路線である。旧日本鉄道建設公団(鉄建公団)主要幹線(C線)建設線の瀬戸線の一部を完成させて開業した。全線が高架線で、勝川駅 - 小田井駅間では名古屋第二環状自動車道の高架の南側に沿って走る。愛知県内で唯一の非電化旅客鉄道路線である。なお、正式な起点は勝川駅だが、列車運行上は枇杷島駅から勝川駅へ向かう列車が下り、逆方向が上りとなっている。すべて線内折り返しのワンマン運転列車で、日中は1時間間隔、平日の朝夕は約20分間隔(土曜・休日は40分間隔)と大都市近郊の路線としては運転本数が少ない。お盆期間中の平日は、JRに合わせて平日ダイヤで運行される。元日には「初日の出号」として途中初日の出がよく見えると予想される箇所で初日の出時刻前後に一時停車する臨時列車も運行される(1往復)。これに乗車するとその年の干支の陶器製置物がプレゼントされる。また、この列車に限らず元日は一日中、ヘッドマークの上に日章旗が掲示される(ただし、2013年はヘッドマークのみ掲示された)。2010年より2016年の年始まで、年末年始の夕方以降には側面にイルミネーションを施した車両が定期運行されている。キハ11形200番台が引退予定のため、2016年1月3日が最終運行の予定。また、利用促進策として、2012年から他の路線よりも上に立体交差する高架線の特性を活かし、交差する3路線の車両を撮影する「とれいんWatchingトレイン」や、車内でコーヒーとサンドイッチで眺望を楽しむ「カフェトレイン」、車内をビアホール(夏季)・居酒屋(冬季)に見立てた「ビアトレイン」・「熱燗トレイン」の運行を実施している。キハ11形300番台が単行(1両編成)で使用される。開業時には、JR東海から借り入れたワンマン運転仕様のキハ40形が使用されたが、1993年に自社所有のキハ11形200番台が4両新製され、うち2両(キハ11-201・202)が城北線に投入された後も定期検査による車両不足等の際に、JR東海所有のキハ40形や美濃太田車両区に貸し出していたキハ11-203がステップを埋めた上で代走することがあった(キハ11-204も貸し出していたが、城北線の運用に就いたことはなかった)。キハ40およびキハ11形300番台にはトイレが設置されているが、城北線では汚水処理設備が無いなど地上側が対応していないため、使用できない。城北線用には2両しか車両が配置されておらず、利用者も少ないため増結は行われない。2015年9月8日、東海交通事業はJR東海からキハ11形300番台2両を購入して、キハ11形200番台を翌年3月までにすべて置き換えることを発表した。1両目(キハ11-301)は2015年9月24日から運用を開始し、2両目(キハ11-302)は2016年3月22日から運用を開始した。このうち、キハ11-302については側面の塗色を変更して2016年6月15日から運用を開始した。瀬戸線は改正鉄道敷設法に「愛知県瀬戸ヨリ稲沢ニ至ル鉄道」として挙げられ、東海道本線と中央本線を結ぶ貨物主体の路線として計画された。1962年の鉄道建設審議会で敷設予定鉄道路線となり、名古屋方面と直通できるよう枇杷島駅との分岐線が追加され、瀬戸 - 高蔵寺間、勝川 - 枇杷島間が1976年に着工された。その他、中央本線高蔵寺 - 勝川間を複々線とする構想もあったためこの区間の用地買収も行われた。その後、財政難などから工事は中断され、国鉄分割民営化後は瀬戸 - 高蔵寺間を愛知環状鉄道が、勝川 - 枇杷島間を東海旅客鉄道が第1種鉄道事業路線として承継することになった。しかし、同社の路線として開業させた場合、約40年もの間(2032年に終了予定)年間49億円程度の借損料(賃借料、借りた物の消耗分の賃料。独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構法施行令第7条により規定)を鉄道建設・運輸施設整備支援機構に支払わなければならない上に、電化などの投資を行えば、その管理費も借損料に含まれることから、同区間を非電化で開業させた上で子会社の東海交通事業に運営させることとした。小田井 - 尾張星の宮間において、稲沢方面の線路と立体交差させる構造で高架橋を建設したため、該当区間の勝川方面の線路が上昇し、高々架となる。この分岐点予定地から稲沢までは一部用地の買収は行われたが工事着工には至らなかった。また、中央本線高蔵寺 - 勝川間で一部取得していた複々線化用の用地も売却されている。なお、城北線の勝川駅は中央本線の高架化事業に関連して仮駅営業となっており、中央本線の同駅とは500mほど離れた場所にある。高架化事業は中央本線のみが対象であり、2009年11月に完成した中央本線の勝川駅は単式ホーム(2面2線)だが、島式ホーム(2面4線)化し城北線の乗り入れに対応するスペースは確保されている。ただし、実際に城北線の勝川駅が中央本線の同駅と統合・接続される時期は未定である。また、味美駅付近で名鉄小牧線、小田井駅付近で名鉄犬山線および名古屋市営地下鉄鶴舞線とそれぞれ高々架(多重高架)で交差するが、城北線の味美駅と小牧線の味美駅、及び小田井駅と犬山線・鶴舞線の上小田井駅はともに離れている上に連絡通路なども設置されていないため、乗換駅としては機能していない。前述のように本数の少なさや運賃の高さ、また他路線との接続の不便さから、2010年(平成22年)度の輸送密度は約490人/日、2011年(平成23年)度は472人/日と、利用者数は伸び悩んでいる。東海道本線および中央本線との相互乗り入れ開始も未定である。全駅愛知県に所在。
出典:wikipedia
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