ゆるキャラは、「ゆるいマスコットキャラクター」を略したもので、イベント、各種キャンペーン、地域おこし、名産品の紹介などのような地域全般の情報PR、企業・団体のコーポレートアイデンティティなどに使用するマスコットキャラクターのことである(特に地域のPRを目的としたものはご当地キャラとも)。そういったかわいらしいイラスト全般を指す場合もある。狭義では、対象が国や地方公共団体、その他の公共機関等のマスコットキャラクターで着ぐるみ化されているものに限られるが(後述の「ゆるキャラ三か条」も参照)、広義では大企業のプロモーションキャラクター等も含まれる。2015年現在、「ゆるキャラ」の商標管理は「ゆるキャラ®グランプリ実行委員会」と「株式会社ゆるキャラ」になっている。ゆるキャラの一覧は「官公庁のマスコットキャラクター一覧」を参照。「ゆるキャラ」という名称は漫画家、エッセイストであるみうらじゅんが考案したとされ、みうらも自分が命名者だと自認している。2004年11月26日には「ゆるキャラ」という言葉が、扶桑社とみうらじゅんによって商標登録されている(第4821202号)。これは無関係な第三者により商売に利用されたり、第三者に商標を取られ「ゆるキャラ」という言葉が自由に使えなくなることを防ぐためである。また「ゆるキャラ」を使用したサイトでは「ゆるキャラ®という文字は、みうらじゅん氏の著作物であるとともに扶桑社、及びみうらじゅん氏の所有する商標です。」と明記されている。新語・流行語大賞では、2008年に「ゆるキャラ」がノミネート、2013年に「ご当地キャラ」がトップテン入りを果たした。「ゆるキャラ」の提唱者であるみうらじゅんは、あるキャラクターが「ゆるキャラ」として認められるための条件として、以下の三条件を挙げている。これに加えみうらは「原則として着ぐるみ化されていること」も条件に挙げている。また、郷土に由来する「いろんなものを盛り込みすぎて、説明されないと何がなんだか分からなくて笑いを誘うような」ところ、突っ込みどころの多く「とんちんかんな」ところ、プロが「商品開発のことを考えて、リサーチしたり」せず、行政や市民といったキャラクター作りの素人が作るがゆえのゆるさ、なども指摘する。条件に「郷土愛」が含まれていることからもわかるように、みうらの想定はあくまで「地方の村おこし・地域振興のためのキャラクター」であり、この定義に従えば全国展開する大企業のプロモーションキャラクターは対象に含まれない。しかし、2009年の『ゆるキャラまつり』にはNTTドコモの「ひつじのしつじくん」のような大企業のキャラクターも参加を認められており、対象の範囲はやや曖昧になりつつあるのが現状と言える。ただし『ゆるキャラまつり』の実行委員会では、このようなキャラクターの参加を認めるものの、イベント協賛企業のキャラクターとして明確に区別しているため、一応「ゆるキャラ」との線引きをしていると言える。みうらはひこにゃんがブームになった2006年を境とした「ひこにゃんビフォーアフター」でゆるキャラという言葉の使われ方が変化してきていると指摘する。ひこにゃん以前は自分たちのキャラクターを「ゆるキャラ」と呼ばれることにマイナスイメージを持っていた自治体側が、ひこにゃん以降は自分たちから「ゆるキャラ」を名乗るようになり、広告会社等のプロが自治体からの依頼を受けデザインや運用を行う「素人ならではのゆるさ」というみうらの定義から外れたご当地キャラクターも数多く登場するようになった。しかし、ひこにゃん以降でも『ゆるキャラグランプリ2012』で最下位グループを形成したポピアン、浜寺ローズちゃん、フルルのような「ゆるさ」を持つキャラクターは依然として存在しており、「ゆるキャラ」という呼称の定義が広がり、ご当地キャラクター全般を指すようになってきている。業界でも大手のイベントの一つだった『ゆるキャラまつりin彦根』は2013年より「ゆるキャラ」という言葉を使用せず、「ゆるくない世界で地道に地元を一生懸命PRしている」キャラクターの祭典として『ご当地キャラ博in彦根』へと改名した。2014年には同様の大手イベントだった『ゆるキャラサミットin羽生』も、「企業キャラクターやご当地ヒーロー等に間口を広げるため」という理由で『世界キャラクターさみっとin羽生』に改称している。2010年より『ゆるキャラグランプリ(ゆる-1)』が開催されている。『ゆるキャラまつりin彦根〜キグるミさみっと〜』に併せて開催。『ゆるキャラまつり』に参加するキャラクター以外にも投票が可能であり、携帯電話による投票部門及び公式ガイド本に付属した投票用紙への記名による投票部門の2部門で争われ、携帯投票では滋賀ふるさと観光大使を務める西川貴教を模したキャラクターであるタボくん、記名投票ではひこにゃんが制した。主催者がゆるキャラさみっと協会に変更され、『ゆるキャラさみっとin羽生』に併せて開催された。冠協賛にはタウンページが付いた。投票対象はグランプリにエントリーを行った全てのゆるキャラ(企業のゆるキャラは除く、また着ぐるみを持たないキャラクターはエントリー不可)であり、インターネットによる投票に一本化されたが、主に2ちゃんねるでの呼びかけによるフリーメールを利用した大量の組織票が投票されたために、運営が解析を行い不正とされる票を削除する措置を取った。最終結果では、熊本県のPRキャラクターくまモンがグランプリを獲得、準グランプリは今治市観光大使を務めるバリィさんとなった。2012年2月27日に、タウンページ公式サイトにて10位までのゆるキャラによるビデオレターが期間限定で公開された。最下位(348位・68票)だった2キャラのうちの長野県上伊那郡南箕輪村のまっくんは、それを逆手にとって「日本でいちばん人気のないキャラクター」として自虐プロモーションを行い、知名度向上により翌年は48位となっている。日本ご当地キャラクター協会(2012年6月1日よりゆるキャラさみっと協会より名称変更)から、ゆるキャラグランプリ実行委員会へ主催を移管し、実行委員会の顧問には、CD「ゆるキャラ音頭」(みうらじゅん作詞、サワサキヨシヒロ作曲)を2009年3月18日にビクターエンタテインメントよりリリースした橋幸夫が就いた。昨年に続いてタウンページ協賛で開催され、結果発表は『ゆるキャラさみっとin羽生』にて行われた。投票については、不正投票防止の観点から、ID登録制となった。昨年の覇者であるくまモンはエントリーを辞退しており、一昨年のひこにゃん・タボくんに続いて2年連続で前年のグランプリが参加せず、アンバサダーとして『ゆるキャラグランプリ』を盛り上げる役に徹した。表彰式では優勝トロフィーのプレゼンターとして登場している。グランプリは前年準グランプリの愛媛県今治市のバリィさん、準グランプリは山口県PR本部長ちょるる、羽生市長賞(3位)は群馬県職員ぐんまちゃんとなった。また、みうらじゅんと安斎肇による勝手に観光協会賞が埼玉県飯能市のぴあにしきに贈呈された。最下位(865位)は大阪府堺市都市緑化センターのキャラクターであるポピアンで、わずか4票だった。864位の浜寺ローズちゃん(大阪府営浜寺公園)、863位のフルル(大阪府立花の文化園)とワースト3は大阪府のキャラクターで占められているため、知名度向上を目指してこの3キャラクター「ビリキャラトリオ」が一堂に会するイベントが行われている。2013年3月15日、10位までのキャラクターを絵柄にした切手とくまモン絵はがきのセットが発売された。発売に伴って東京中央郵便局で開かれたイベントで、くまモンとバリィさんがゆるキャラグランプリを2013年も開催することを発表した。昨年と同じく、ゆるキャラグランプリ実行委員会主催、タウンページ協賛にて開催された。ゆるキャラグランプリ2012実行委員会が母体となって2013年3月に設立された株式会社ゆるキャラの西秀一郎社長を実行委員会会長に据え、実行委員にくまモンの生みの親である小山薫堂、バリィさんを生み出した第一印刷代表取締役社長西原透、GMOインターネット代表取締役熊谷正寿、エイベックス・グループホールディングス代表取締役社長CEO松浦勝人、幻冬舎代表取締役見城徹の5人が就任した。アンバサダーには2011年グランプリくまモン、2012年グランプリバリィさんが就いた。初めて企業枠が設けられ、これまで参加出来なかった企業のゆるキャラについても一定の条件を満たせば参加を認められるようになった。企業・その他部門はご当地部門とは別に集計が行われている。前々年と前年の最下位だったまっくんとポピアンは、全国規模のイベントよりも地元地域との関わりを重視する、ご当地キャラクターとしての原点に立ち返るとの理由で、共にエントリーを辞退している。得票数が非表示になる直前の10月7日時点の暫定順位では静岡県浜松市の出世大名家康くんが2位に約10万票の差をつけて首位であったが、11月24日に『ゆるキャラさみっとin羽生』で発表された最終結果では、最終暫定順位で2位だった栃木県佐野市のさのまるがグランプリを獲得した。また、企業・その他部門ではCO・OP共済(日本コープ共済生活協同組合連合会)のキャラクターであるコーすけが1位となった。ご当地部門及び企業・その他部門を合わせた総合順位で、最下位(1579位・8票)は共にナムコの地方応援キャラである「ナムキャラ応援団」の埼玉県担当サイちん、宮城県担当Tanacoちゃんとなった。ご当地部門単独最下位(総合1534位/ご当地1245位・20票)は京都府南丹市の観光大使を務めるさくらちゃんである。第2回より『ゆるキャラグランプリ』の発表は埼玉県羽生市での『ゆるキャラさみっとin羽生』にて行われてきたが、全国の自治体から開催要望が相次いだことにより開催地は公募によって決定することとなった。2014年4月18日、愛知県常滑市の中部国際空港(セントレア)にて開催することを発表した。60以上の候補地から最終的にはセントレアと相模原市との一騎討ちとなり、関東地方以外での開催を優先したこと及び日本のへそに位置して集客を望めることからセントレアに決定した。先にネットでの投票が行われ、そこで上位100位までに入ったキャラクター及びゆるキャラグランプリのイベントに出展しているキャラクターによる決選投票がセントレアで行われた。ネット投票での獲得票数と決戦投票での獲得票数を2倍した票数の合算値を最終結果としている。グランプリは群馬県のぐんまちゃん、準グランプリは埼玉県深谷市のふっかちゃんが獲得、企業・その他部門では全国理容生活衛生同業組合連合会のバーバーくんが1位を獲得した。最下位は大阪府堺市堺・緑のミュージアム ハーベストの丘のキャラクターであるみのりちゃんと長崎県壱岐市壱岐の蔵酒造のいきっこちゃん(共に1699位・26票)、ご当地部門では同じく壱岐市の壱岐市ケーブルテレビイメージキャラクターであるライトくん&ビットちゃん(総合1687位/ご当地1168位・30票)となった。なお、同グランプリにエントリーしていた群馬県のスーパーマーケット、とりせんのイメージキャラクターであるハートりんに対して、同一人物による大量投票があったとして、同社はグランプリを棄権した。11月21日から23日の3日間、静岡県浜松市の渚園で開催された。事前のネット投票では、愛媛県のみきゃんが2位の静岡県浜松市の出世大名家康くんに7000票の差を付けて首位だったが、現地投票ではみきゃん4182票、家康くん4万9302票と圧倒的な大差となり、地元開催という強みが決め手となって家康くんが逆転1位に輝いた。また、企業・その他部門1位のしずな〜びも、地元浜松市に本社がある企業のキャラクターである。なお、「日本ご当地キャラクター協会」が開催に協力し、かつてゆるキャラグランプリの結果発表を行っていた『世界キャラクターさみっとin羽生』(旧称:ゆるキャラさみっとin羽生)も11月21日・22日に開催され、全国規模のご当地キャライベント2つがほぼ同日程で開催される事態となった。浜松市の担当者は産経新聞の取材に対して「天候や集客率を考えた結果の日程だった」、「他にちょうど良い日がなかった。羽生市には申し訳ない」とコメントしている。前年まで上位だったキャラクターの中にはゆるキャラグランプリへのエントリーを見送る陣営も出てきており、栃木県の「とちまるくん」は不出馬の理由を『世界キャラクターさみっと』へ出演するためと明言している。2015年9月23日に名古屋で開催された「ゆるキャラグランプリ2015中間発表」の会場にて、2016年11月5日(土)、6日(日)に行われる発表イベント開催地が愛媛県松山市と発表された。ゆるキャラグランプリが本州以外で開催されるのはこれが初めてとなる。これまでの投票では前年にグランプリを逃した上位キャラクターが雪辱を果たすために翌年も上位に食い込む傾向にあったが、前年グランプリの出世大名家康くんと激しいトップ争いを繰り広げた前年2位のみきゃんは地元開催のため「来客のおもてなしに徹する」という理由で、前年3位のふっかちゃんも「全国に名前を知って頂けた」という理由で、それぞれ順位が確定する以前から2016年はエントリー辞退すると明言しており、前年の2位・3位の両方がエントリーを見送る初めてのゆるキャラグランプリとなる見通しである。一つの自治体に1体のゆるキャラが作られるようになった現在、ゆるキャラグランプリで上位に食い込もうと多額の税金の投入を行い、住民からの批判がある自治体も少なくない。また、イベントや部署単位で安易にゆるキャラが作られた結果、同じ自治体内に多数のゆるキャラが乱立し、キャラクターの知名度が低い、広報に統一感がないなどの問題が指摘されている。高城剛は、地域にお金を落とす知識層はゆるキャラを全面展開する自治体を「センスのないダメな地域」と考えている。
出典:wikipedia
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