『まんがイソップ物語』(まんがイソップものがたり)は、1983年3月13日公開の『東映まんがまつり』内で上映された、東映動画制作の劇場用アニメ映画である。カラー。61分。イソップ(アイソーポス)の『イソップ寓話』をアニメ化した作品。少年イソップが花の精ピッチ・田舎ネズミのチューチュー・ロバのバーローと知り合い、動物が喋れる世界を冒険する話で、これに『イソップ寓話』から何本かを挿入する。話の中に名作童話を挿入するというのは、1968年に『東映こどもまつり』(『まんがまつり』の別名)で上映された『アンデルセン物語』を思わせるが、実際のアイソーポスは紀元前のギリシャの人物だったのに対し、本作のイソップは中世風のヨーロッパの片田舎の少年である。また「いたずら好きの少年が様々な世界に行って更生する」というのは、『イソップ寓話』よりも、むしろセルマ・ラーゲルレーヴ原作の『ニルスのふしぎな旅』に近い。イソップ役は、当時バラドルとして売出し中の高見知佳が担当した。前年(1982年)には史上初めて『東映まんがまつり』の夏興行が休止されたため、1年振りの興行だったが、この年も『パタリロ! スターダスト計画』と『ヘッドフォン・ララバイ』→『わが青春のアルカディア』公開のため、再び夏興行が休止、そして翌1984年はアニメ版『少年ケニヤ』(角川書店・東映動画製作)と海外作品『スヌーピーとチャーリーブラウン』(松岡洋子主演版)のため、1966年以来18年振りに春興行も休止され、1年4ヶ月間も『まんがまつり』が公開されない状態が続いた。そして同年夏興行より『まんがまつり』はようやく再開するも、新作長編は1987年3月公開の『グリム童話 金の鳥』まで4年中断、そしてその間にテレビアニメやテレビ特撮の劇場用新作が主流を占める様になる。なお、同年10月にテレビ東京系列で放送された、日本アニメーション制作のテレビアニメ『まんがイソップ物語』とはタイトルが同じだが、全くの別物である。ほか主題歌「いたずらの種まき」挿入歌「愛とポコポコ」いずれも劇場用新作だが、『ロボ丸』と『ダイナマン』は後にTVエピソードとして放送した。
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