イオン所沢店(イオンところざわてん)は、埼玉県所沢市東町五丁目に所在するイオンリテール株式会社が運営する大型商業施設(CSC:コミュニティ型ショッピングセンター)である。ダイエー時代の店番号は0351。ネットスーパー取扱店舗。埼玉県道337号久米所沢線沿線に立地する。1981年(昭和56年)に開業した。売場面積では所沢市内の商業施設で2番目に広い売場面積を有する。元はダイエー所沢店である。1973年に所沢の中心部であった日吉町の商店街が所沢駅前地区に対抗して商店街を再開発する動きが出ていた。商店街の土地を所有していた東栄の社長が土地を区画整理してさらに他の土地も買収し、大型店をキーテナントとして誘致するというものだった。商店街は初めに、地元の西武流通グループ(のちのセゾングループ)に出店を要請した。ところが、他人の作ったテナントに出店するのを嫌ったことと、所沢駅前に西友ストアー所沢駅前店(以降、西友)が既に出店していたため、その要請を断った。困った商店街は、同年10月にフジタ工業を通じてダイエーに出店を要請した。ダイエーグループにとっては店舗空白地帯であり敵地(西友の本拠地)でもある所沢に乗り込むチャンスであった。同年11月にダイエーが出店の意向を示し、翌1974年10月には商店街側に正式に出店の申し入れを行った。ダイエーの出店が判明した際、西武グループは焦るに焦ったという。同年10月9日に東栄社長宅に西武不動産の次長と西友開発部長と課長の3人が訪れ、ダイエー出店予定地を売るよう要請するが同年10月30日に土地の買取を断念するとの通達が入った。これで何もないと思われたが、翌1975年2月、西友開発部の指定業者であった「青木不動産」が、ビル建設予定地のど真ん中の約120m²の土地と家屋を買収。同年5月31日付けで所有権が「西友畜産」に移り「西友フーズ」の社員寮として使用を開始したのである。これを受けて商店街側が西友社長の堤清二に土地を穏便に譲るよう要請するも、堤はその要請を断っている。しかし、西武側の抵抗があってもダイエーは土地の94%、借地の38%の売渡承諾書を収得していたため、西武グループの嫌がらせと言われても仕方がなかった。西友フーズの社員寮のために公道を整備し建物のレイアウトの変更・建物のコストの増加等、ダイエーにとって悪い面ばかりであったが地元側は「西友はひどいことをしている」と地元で噂が立つなどダイエー側に対する同情の声が多数あったとされる。また、これらの事情が原因で開業が当初の予定を2年以上も延期を余儀なくされてしまう。ダイエーはオープン広告の掲載を西武鉄道に求めるも西武側は拒否したが、「チラシ重視主義」のダイエーはオレンジ色のマークと文字がプリントされている「オレンジ・アーミー」を西武鉄道の列車に乗り込ませることで宣伝を図った。開業前日の1981年11月25日には、東栄ビルの竣工式が行われ、ダイエー側は社長兼CEOの中内㓛、そして意外なことに西武鉄道グループの総帥である堤義明が招かれた。中内は、竣工式での演説で、これまでの西武側の抵抗について恨み節を交えながら「野球は西武 買い物はダイエー」で締めくくったとされる。そして開業して6年後の1987年には西武セゾングループが、いわくつきの土地を東栄に譲渡、1988年9月から全フロアで増床工事を行い、同年10月にリニューアルオープンした。この工事で店内の死角は解消し、流通史にも後々まで伝えられる、所沢戦争は事実上の終焉を迎えた。産業再生機構の支援を受けて経営再建中のダイエーは2005年(平成17年)2月に発表した閉鎖リストに所沢店がリストアップされ、報道各社は一斉にとりあげた。撤退を発表した同時期に、丸井所沢店も撤退を発表しており、ダイエーが撤退すると駅前に空洞ができてしまうと危惧した所沢市がダイエーに撤退の撤回を陳情したり、地元住民が存続署名活動をするなどの事態となった。地元住民は撤退について賛否両論であったが多くは撤退反対であった。その後、ダイエーは、当店を誘致しビルを保有する東栄との話し合いで賃貸料の値下げで賃貸契約の継続が決まったことや多くの署名活動の成果もあり、ダイエーは所沢店の撤退を撤回した。なおこの撤退騒動直後、東栄は負債が重なり民事再生法を適用している。直営売り場の地下1階は食料品およびフードコート、1階は服飾雑貨など、2階は婦人服、3階は子供服と玩具・文具など、4階は紳士服、5階は寝具・インテリアなどを扱っている。6階と7階は専門店フロア、屋上は駐車場である。 "※詳細は公式サイト「専門店連絡先」を参照。"このほか、クレディセゾンのATMが設置されている。この統計は、日経流通新聞(現・日経MJ)および日本経済新聞が調査して順位付けしたものである。ダイエー所沢店は西武グループの牙城で事実上の下克上を果たす勢いで売上が伸びていった。ダイエー開店当初より、所沢市を本拠地とする西武ライオンズ(現・埼玉西武ライオンズ)の優勝記念セールを地元商店街と共同で長年にわたり行っていた。1989年に福岡ダイエーホークス(現・福岡ソフトバンクホークス)が誕生してもそれは続けられたため、ライバル球団の優勝セールを行うというという異例の事態となった。しかし、1999年に奇しくもホークスとライオンズが優勝争いをするようになると、ダイエー店頭にテレビが置かれてホークスの試合中継が行われ、福岡ダイエーホークスとしての初優勝を決めた瞬間に店員により樽酒の鏡開きが行われ、来客たちに振舞われた。もちろん翌日からホークスの優勝記念セールが行われ、地元商店街も「あっぱれ おめでとうダイエー所沢店さん」という幟を掲げてダイエー所沢店を祝うという、これまた異例の事態となった。
出典:wikipedia
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