全統模試(ぜんとうもし)は、主に大学受験対策として、大手予備校河合塾と全国進学情報センターが実施している模擬試験の総称。1972年に開始され、業界最大規模である。正式名称は全国統一模擬試験(ぜんこくとういつもぎしけん)である。「模試の河合」と呼ばれるように河合塾の看板的存在であり、他の大手予備校・通信教育会社(駿台予備学校や代々木ゼミナール・ベネッセやZ会)が主催する大学入試模試に対し、受験者総数が圧倒的に多く、2008年度は年間受験者数延べ273万名余りに上った。さらに、TOEIC(約170万人)、英検(約250万人)の受験者数をも上回るため、各種試験の中で最大クラスの規模を誇る。また、地方の予備校や、独自に模試を実施できない中小予備校では、信頼性の高い「模擬試験」として、河合塾の「全統模試」を採用するところが多い。全統マーク模試と全統記述模試は、全統模試の2枚看板であり、毎年多くの受験生を集めている。2007年8月に実施された「第2回全統マーク模試」に34万1447人、9月に実施された「第2回全統記述模試」に27万7331人の受験生が参加した。河合塾では、合格者と不合格者の割合が、ちょうど半々に分かれる偏差値の値を、ボーダーライン=偏差値と定義している。例えば、河合塾によって「『偏差値60』とされる大学・学部」というのは、「河合塾の『全統模試』を受験した結果、『偏差値が60』」であれば、「その学部に合格できる確率は50%」、「合格可能性が半分」であることを意味する。「倍率」が高く『狭き門』となる大学・学部、すなわち「受験者数が多く、『不合格』となる受験者が多い、高倍率の大学・学部であればあるほど」、確度の高い偏差値(ボーダーライン)の算出が可能である。一方、不合格者数の少ない大学・学部については、精度の高い偏差値の算定が難しい。よって、河合塾では、『不合格者数が少ないため、合格率50%となるボーダーラインが、どの偏差値帯においても存在しない』学部・学科について、「ボーダーフリー(BF)」としている。河合塾では、「不合格者数が少ない」大学・学部の偏差値の算定をせずに、ボーダーラインを設定しない「ボーダーフリー(Border Free)」とし、その頭文字をとって「BFランク」としている(以前は、「Fランク」の表記を使用)。したがって、「BFランク(Fランク)」というのは、「不合格者数の少ない大学・学部(倍率の低い大学・学部)」というのが正確な意味である。業界最大の母集団を誇る全統模試をもとにした河合塾の偏差値データは、受験生に強い影響力を持つ。たとえば、「Fラン(Fランク)大学」という用語は、河合塾が行った、偏差値による大学分類を出所とする「俗語」である。河合塾の偏差値に、高い信頼を寄せるのは、受験生のみではない。受験生の動向に関心を寄せる大学にまで、その影響が及ぶため、河合塾は大学に対してまで大きな影響力を持つ特異な存在として取りあげられている 。なお「全統模試」は河合塾による登録商標(商標登録番号日本第3061161号)である。申込みはすべてオンラインでのみ受け付けている。
出典:wikipedia
LINEスタンプ制作に興味がある場合は、
下記よりスタンプファクトリーのホームページをご覧ください。