膵癌(すいがん、)は、膵臓から発生した癌腫。膵臓癌(すいぞうがん)とも呼ぶ。早期発見が非常に困難な上に進行が早く、きわめて予後が悪いとされる。このことから「癌の王様」とも言われている。厚生労働省の統計でも日本において膵癌死亡者数は毎年約22,000人以上であり、癌死亡順位で男性で5位,女性で6位で年々増加傾向にある。発症の危険因子としては以下がある。遺伝的症候群とその関連した遺伝子
発生する部位によって以下の通りに分類される。自覚症状としては腹痛や体重減少等があるが特異的な症状はなく、早期の場合はほとんどは無症状で、多くは進行してから発見されることが多い。人間ドックや、たまたまCTや超音波検査等の画像検査によって偶然発見される以外では、膵鉤部・膵頭部癌では、腫瘍が総胆管を閉塞して黄疸を生じたり、酸素欠乏によるランゲルハンス島の活動低下により糖尿病が悪化したり、心当たりが無いのに血糖値やアミラーゼ値が上昇する等という形を呈することがある。膵臓は、膵液を産生する腺房、膵液を運ぶ膵管、および内分泌腺であるランゲルハンス島などからなる。癌はいずれの組織からも発生しうるが、それぞれ全く異なる性質を示す腫瘍となる。以下の画像検査を行うことで評価を行う。膵がんの病期分類には、日本膵臓学会の膵癌取扱い規約と国際的なUICC分類の2つがあり、日本では主に日本膵臓学会の進行度が用いられている。いずれもTNM分類をもとに、4段階の進行度(ステージ)に分けられる。進行度により、手術、全身化学療法、放射線療法、あるいはこれらの組み合わせが行われる。進行度は治療の観点から以下の3段階に分けられる。外科的切除が唯一の根治治療であるが、発見時には進行していることが多く、手術不能の場合が多い。腫瘍を含めての膵切除術が行われる。最も侵襲が大きい手術の一つでもあり、手術は患者の年齢や全身状態を考慮して検討され、またStageⅣaの場合では高度専門医療機関での手術が望まれる。また、膵全摘術は予後・QOLを考慮しあまり行われなくなってきている。また腹部大動脈周囲や上腸間膜動脈周囲のリンパ節郭清は手術侵襲が大きい上に生存率に改善があまりないとのことで施行されなくなってきている。現在全身化学療法としては以下がある。この他、2005年に欧州癌会議にて「GEM(ゲムシタビン)+カペシタビン併用療法」が全生存期間を延長する、という発表がなされたが、その後のフォローアップの結果、生存期間の延長には寄与しないことが示された。他臓器への転移はないが動脈浸潤などのため切除不能な局所進行膵癌に対しては、化学療法(5-FU or GEM)と放射線照射を同時に行う化学放射線療法が行われる。また、開腹手術を行い病巣付近に集中的に放射線を照射する方法(術中照射)も行われることがある。膵癌の予後は決してよくない。5年生存率は部位別がんのなかで最下位(5%)であり、治療がきわめて困難な癌の一つである。罹患者の2割(UICC TNM分類ステージ1/2)が外科切除の対象となるが、リンパ節転移が早い段階でみられるため、切除が行われた場合でも約7割が再発すると言われている。
出典:wikipedia
LINEスタンプ制作に興味がある場合は、
下記よりスタンプファクトリーのホームページをご覧ください。