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ヴォイニッチ手稿

ヴォイニッチ手稿( -しゅこう、ヴォイニッチ写本、ヴォイニック写本とも、)とは、1912年にイタリアで発見された古文書(写本)。未解読の文字が記され、多数の奇妙な絵が描かれている事が特徴である。大きさは23.5cm×16.2cm×5cmで、左から右読み、現存する分で約240ページの羊皮紙でできている。未解読の文字で書かれた文章の他、大半のページに様々な彩色された生物を思わせる挿絵が描かれている。文章に使用されている言語は今まで何度も解読の試みが行われているが、解明されていない(当然ながら、本書の正式な題名も分かっていない)。名称は発見者であるポーランド系アメリカ人の革命家で古書収集家のウィルフリッド・ヴォイニッチにちなむ。彼は1912年にイタリアで同書を発見した。手稿には記号システムが確認されている特殊な文字によって何かの詳細な説明らしき文章が多数並んでおり、ページの上部や左右にはかなり緻密な植物や花を思わせる彩色画が描かれている。植物の絵が多いが、それ以外にも、銀河や星雲などの天体図に見える絵や、精子のように見える絵、複雑な給水配管のような絵、プールや浴槽に浸かった女性の絵などの不可解な挿し絵が多数描かれている。文章を言語学の統計的手法で解析した結果、でたらめな文字列ではなく、自然言語か人工言語のように確かな意味を持つ文章列であると判断されたものの、現在に至るまで解読できていない。挿し絵の分析から内容を推測する試みもなされたが、これも成功していない。描かれている植物の絵などは実在する植物の精緻なスケッチのようにも見えるが、詳細に調べても描かれているような植物は実在せず、何のためにこれほど詳細な架空の(と考えられる)植物の挿し絵が入っているのか理由は定かでない。また、描かれた人物が全裸であることから、服飾に基づく文化や時代の判定も困難となっている。暗号の天才と呼ばれ、第二次世界大戦時に数々の暗号を解読した(日本軍のパープルコードを解読したことでも知られる)ウィリアム・フリードマンが1945年に解読に挑戦したが成功しなかった。フリードマンは暗号というよりも人工言語の類ではないかと示唆している。レオ・レヴィトフは1987年に出版した著書で、浴槽に浸った女性の絵は12世紀から13世紀頃に南フランスで栄えたカタリ派の「耐忍礼(endura)」の儀式を表しており、また言葉はフラマン語を基にしたクレオール言語で書かれているとした 。手稿全体もカタリ派の教義書か関連文書であると主張したが、彼のカタリ派に関する主張には誤謬があることが指摘され、また解読の方法も非常に不自然で恣意的に原文を再構成できるような方法であり、誤りに過ぎなかったということが確認された。2014年、ベッドフォードシャー大学の言語学者、ステファン・バックス教授が手稿に描かれている挿し絵の植物のアラビア語名およびヘブライ語名、またその他の中東の言語における呼称を手稿中の文字の出現パターンに当てはめる手法によってヴォイニッチ手稿の一部解読に成功したという論文を発表しており、それによれば印欧語族に属する言語ではなくセム語族あるいはコーカサス諸語に属する言語、または更に東のアジア人の言語で記されているというこの手稿は一種のアウトサイダー・アートであり、解読しようとする試みそのものが無意味であるとの意見も存在するが、仮説の域を出るものではない。手稿の執筆時期については分かっていない。2011年にアリゾナ大学で行われた放射性炭素年代測定により、手稿に使用されている羊皮紙は1404年 - 1438年頃に作られたことが判明している。ただ、執筆時期はさらに後年である可能性もある。来歴については、手稿カバー内から発見された書簡の内容により、1582年にボヘミア王ルドルフ2世が600ダカット(中世ヨーロッパで用いられた金貨)で購入したことが現在までに判明している最古の記録である。当時は錬金術関連の著作であると見なされていたという。以降何人かの持ち主を転々とし、上記の書簡が書かれた1666年を最後に200年近く所在不明となったが、イタリアに渡り、グレゴリアン大学の所蔵になったと考えられている。1866年にイタリアのローマ近郊の町フラスカーティにある大邸宅、ヴィラ・モンドラゴーネに収蔵された。1912年に大学が財政難から書籍をいくつか手放すことになった際、ヴォイニッチが他の29冊の写本と共に購入し、以降同書が世に広く知られるようになった。彼の死後、1969年にイェール大学付属に寄贈され、現在に至っている。作者についても諸説あり、分かっていない。イングランドの学者、ロジャー・ベーコンとする説では、挿し絵から見て薬草学に関する何かの知識か見解を宗教的迫害から守るため、非常に特殊な暗号を使って記載したのではないかとしている。イングランド生まれのボヘミアの錬金術師、エドワード・ケリーとする説では、錬金術に傾倒していたルドルフ2世から金を詐取するため、もしくはライバルだったイングランドの魔術師・錬金術師、ジョン・ディーをかつぐために偽造したとしている。ディーはルドルフ2世の手稿入手の背景にいた人物とされ、偽造ではないとすると、ディーの経歴から「薔薇十字団運動」と何かの関係があるとも考えられている。前述のステファン・バックス教授の論文によれば、手稿は中東の付近に暮らしていた既に滅んだ民族が用いていた言語によって記されたものだという。英国の作家・評論家のコリン・ウィルソンの小説『賢者の石』『ロイガーの復活』等は、怪奇小説作家ハワード・フィリップス・ラヴクラフトの「クトゥルー神話」の系譜に属する。ウィルソンはそこで、ヴォイニッチ手稿は、ラブクラフトが創作した想像上の文書である『ネクロノミコン』の写本であったという架空の設定を記している。ウィルソンの小説のなかでは、暗号に使われた文字はアラビア文字であり、しかし言語はアラビア語ではなくラテン語であったとされる。アラビア文字は右から左へと綴るが、現実のヴォイニッチ手稿は記述されている言語こそ不明ではあるが左から右へと綴られていることはまず間違いない。ダン・シモンズの長編SF小説『イリアム』とその続編『オリュンポス』では、ヴォイニッチ手稿が重要な役割を果たす。小説中でヴォイニッチ手稿は偽作という設定になっているが、手稿の真偽を確かめるために行なわれた時間旅行実験が大災害を引き起こす。またヴォイニッチにちなんで命名された「ヴォイニックス(Voynix)」という人工生物が登場する。

出典:wikipedia

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