ヘッドマウントディスプレイ(Head Mounted Display、略称: HMD、頭部装着ディスプレイ)は、頭部に装着するディスプレイ装置のことである。ウェアラブルコンピュータの一つ。スマートグラスとも呼ばれる。両眼・単眼に大別され、目を完全に覆う「没入型」(非透過型)や「透過型」といったタイプがある。3D/2Dにも分類できる。1968年、バーチャルリアリティ (VR) の先駆者であるアイバン・サザランドによって開発された。通常、目の疲労を抑えるためになるべく遠くに結像した像を形成するようにする。これによって眼精疲労を抑えることができる。左右の目に違う映像を映し出すことも可能であるため、左右の映像を微妙に変えることにより立体的な画像にすることもできる。眼球の輻輳角と焦点距離に差が出るため、この場合も眼精疲労の原因となる。外の世界を完全に見えなくし、ヘッドフォンと併用して「視覚」、「聴覚」を制御できるようにすれば、より完全に近い「バーチャルリアリティ」を実現できる。従来のディスプレイが装置に視線を向けなければならないのに対し、このディスプレイはその必要がない。また、帽子や眼鏡の形をしているため、持ち運びに便利でいつでも利用することができる。小型のディスプレイを利用するため非常に省電力である。特に仮想的な大型ディスプレイを形成したときにはかなりの省エネルギー効果を生み出す。ただし、複数人で共通のディスプレイを見ることはできないため、共通の映像を鑑賞する場合にはあまり意味がない。民生用HMDは1990年代に各メーカーから発売され始めた。ダンボールとスマホで自作することも可能であり、1000円程度の自作キットも販売されている。帽子型で非透過のヘッドマウントディスプレイを使うことでバーチャルリアリティ (VR) 機能を提供できる。それ以外の形式は拡張現実(AR)。ウェアラブルコンピュータのディスプレイ装置や、スポーツ、医療など幅広く利用されている。アメリカ軍など一部の軍では戦闘機で使用するヘッドアップディスプレイ (HUD) の代替として実用化がされている(JHMCSなど)が、ヘルメットの重量増加によるパイロットへの負担が懸念されている(戦闘機は激しいマニューバを行うため、ヘルメットの重量増加がパイロットに与える影響は大きく、例えばヘルメットの重量が100g増加した状態で9Gの旋回を行った場合、パイロットへの負担は900g分増加する事になる)。したがって戦闘機用ヘッドマウントディスプレイの開発においては、必要な性能を満たしつつも、重量増加をどれだけ抑えられるかが課題だったが、カーボンファイバーの加工技術が発達したため、非常に軽量なヘルメットが開発されているが、その分コストが問題となっている。その他、歩兵部隊の情報支援への応用などが考えられている。また、航空機の俯瞰視点による操縦を実現する手段としても期待されている。ヘッドマウントディスプレイにヘッドトラッキング(頭の動きを検知)の技術を組み合わせ、顔の向きに合わせて映像を連動させて360度の視界を表現する手法は、より臨場感の高いバーチャルリアリティ (VR) を作り上げる方法として、1990年代半ばからコンピューターゲームに用いられている。1990年代半ばには初期のブームがあり、市販されたものとしては最初期の一つである「」などの商品や、1994年からセガ(当時)のテーマパークである横浜ジョイポリスにて運営されていた、VRを体験できるアトラクション「VR-1」などが登場した。しかし、1990年代にリリースされたVR用ヘッドマウントディスプレイはいずれも個人で購入するにはあまりに高価であったり、あるいは専用のアミューズメント施設まで足を運ばなければ体験できなかったりとハードルが高く、またVRを表現するハードウェアの性能も十分でなかったために魅力にも乏しかった。更にハードウェアの応答性能の不足やノウハウの不十分さにより、感覚と視界がずれて乗り物酔いのような症状を呈する「3D酔い」など、健康面への問題も露呈した。1990年代のブームは多くのユーザーや投資家の間に失望感を広めたまま失敗に終わり、こうした技術はその後20年間ほどは注目されないものとなっていたその後技術の向上によって従来の問題点がある程度克服されると、2016年にはVRに関連したヘッドマウントディスプレイが個人での購入可能な価格帯で相次いで市販されることが発表され、「VR元年」などと呼ばれて再び注目されるようになる。クラウドファンディングのKickstarterに登場し話題となった「Oculus Rift」は、同じくKickstarterで話題となったトレッドミルの「Virtuix Omni」を組み合わせることでVR体験も可能となっている。また、モーションコントローラ「Razer Hydra」やショックフィードバック付きの多感覚スーツ「ARAIG」もKickstarter上で発表されており、これらを組み合わせることでより没入感を高めたVR体験が期待できる。この他にも、見た目はサングラススタイルで軽量化を図っているNVIDIAの「Near-Eye Light Field Displays」や過去の映像と現在の映像をシームレスに融合することで新たなVR体験を可能にしたソニーの「PROTOTYPE-SR」など様々なシーンを想定したものが発表されている。2016年にはPlayStation 4用のVRデバイスとして「PlayStation VR」が登場予定で、VRゲームの本格的な普及が期待されている。また、同年にはヘッドマウントディスプレイを用いたVRエンターテインメントコンテンツの体験ができる実験施設をバンダイナムコが期間限定で開設しており、今後のアミューズメント施設などでの展開も想定されている。市場に登場当初は、狭い部屋でも大型TVに匹敵する臨場感が味わえると話題になったが、ほどなく下記の短所・欠点が問題となり売り上げは低迷した。ゴーグル型テレビ、グラステレビなど色々な呼び名があるが、明確に主流となった呼び名は未だ無い。従来の内視鏡手術ではスコピスト(内視鏡を保持する医師)による支援が必要だったが、ジャイロセンサーを備えたヘッドマウントディスプレイを使用した手術支援ロボットにより術者、患者双方の負担が軽減されるようになった。SF作品を中心に数多くの作品で登場している。登場人物の表情を描写する都合からか、片眼鏡型で通信用ヘッドセットに付随しているものが多い。投影される情報は、敵との距離や武器の残弾、照準など。ゲーム機
出典:wikipedia
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