前田 茂勝（まえだ しげかつ）は、安土桃山時代から江戸時代前期にかけての大名。丹波亀山藩のち八上藩主。前田玄以の三男（次男とも）。天正10年（1582年）、前田玄以の三男（次男とも）として誕生。文禄4年（1595年）にキリシタンとなる。慶長5年（1600年）の関ヶ原の戦いでは西軍に与して、東軍方の細川幽斎が守る丹後田辺城を攻め、開城の使者も務めた。その後、関ヶ原の戦い西軍の敗北で終わるが、父・玄以が持つ朝廷とのパイプなどを考慮されて、戦後、父の所領・丹波亀山藩は安堵された。慶長7年（1602年）、父・玄以が死去したために家督を継ぎ、丹波八上に移封され八上藩主となった。しかし、熱心なキリシタンであったために江戸幕府に危険視され、また藩政を省みずに放蕩に耽り、終には発狂して諫言する家臣・尾池清左衛門父子をはじめとする多くの家臣を切腹させた。そのため、幕府から改易を申し渡され、甥の堀尾忠晴に身柄を預けられた。改易後はキリシタンとして真面目な生活を送ったといわれている。元和7年（1621年）に40歳で死去。近江国水口宿で宿の主と乱闘して取り押さえられて代官所に引き渡され、江戸幕府の代官が茂勝だとわかり驚いたという。

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