『ほのぼの君』(ほのぼのくん)は、佃公彦による漫画。1955年、佃は漫画雑誌「文春漫画読本」に掲載された「ほのぼの君日記」でデビューする。この「ほのぼの君日記」を読んだ東京新聞文化部の記者が、佃に「このような漫画を当紙に描いてほしい」と頼みに行ったことが始まりである。この頃東京新聞では朝刊の発行を計画しており、この朝刊に合う漫画を描く漫画家を探していたのである。佃はこれを引き受け、1956年3月23日、東京新聞朝刊発行開始と同時に『ほのぼの君』の連載を開始する。スタート当初は、セリフ無しの「サイレント漫画」形式だった(これと同じパターンとして、朝日新聞夕刊で連載されていた根本進の『クリちゃん』がある)。しかし、このセリフがないという形式のため、表現に行き詰ることとなり、1962年12月31日をもって連載はいったん終了し、充電期間を経て7年後の1970年1月1日から『ちびっこ紳士』のタイトルで、セリフつきの漫画として連載を再開する。このときから東京新聞の総本家である中日新聞、中日新聞とともにブロック紙3社連合を形成していた北海道新聞、西日本新聞でも連載されるようになった。1984年2月6日、連載5000回突破を機に『ほのぼの君』にタイトルを変更。2001年には(旧『ほのぼの君』を含めた参考記録ではあるが)加藤芳郎の『まっぴら君』(毎日新聞夕刊連載)の持っていた連載回数を超える。2004年には第33回日本漫画家協会大賞を受賞する。しかし、近年は佃が直腸がんや腹部大動脈瘤の手術で休載することが多くなり、2006年末にはパーキンソン病を発症、絵筆が持てなくなり、2007年2月8日掲載分をもって休載となった。佃は自身が喜寿を迎えたことなどから降板を決意。休載1ヶ月後に1回のみ掲載された同年3月8日掲載分は「最終回ありがとう!!」と題し、これをもって『ちびっこ紳士』から数えて37年間、東京新聞での連載年数では通算44年間にわたる『ほのぼの君』の大河連載が終了した。また「『ほのぼの君』お疲れさま」との見出しで、病気を理由に終了する旨の記事が同日に掲載された。(なお、東京新聞・中日新聞・西日本新聞および徳島新聞では翌3月9日から6月16日まで、過去に掲載された作品を紹介する傑作選を連載漫画代わりとしていた)。新旧『ほのぼの君』及び『ちびっこ紳士』を含めた総連載回数は15451回(東京新聞掲載分)。ブロック紙3社連合及び徳島新聞は後継の4コマ漫画を『ちびまる子ちゃん』(さくらももこ作)とすることを発表し、2007年7月1日から掲載を開始した。『ほのぼの君』は連載当初は4コマ漫画が主体だったが、次第にコマ割りが1~3コマに変遷し、末期は3コマ漫画が主体となっていた。すなわち、(起・承)(転)(結)、(起)(承・転)(結)若しくは(序)(破)(急)のスタイルである。なお元日紙面はほぼ毎年、4コマ分をつなぎ合わせた縦長1コマ漫画だった。本作が終了したわずか3年3ヵ月後の2010年6月28日に、作者であった佃公彦は逝去した。
出典:wikipedia
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