ウルトラセブン (Ultra Seven) は、円谷プロ制作の特撮テレビドラマ作品『ウルトラセブン』をはじめとする「ウルトラシリーズ」に登場する、架空のキャラクター。『ウルトラセブン』の主役キャラクターである。また、その後のウルトラシリーズにも数多く出演し、新たな主役シリーズも制作された。本記事では、全出演作品を通してのウルトラセブンというキャラクターについて解説する。ウルトラセブンはM78星雲光の国出身の宇宙人であり、地球人に変身して地球に滞在し、地球の侵略を目論む宇宙人やその尖兵の宇宙怪獣と戦う。『セブン』では、光の国の恒点観測員340号として地球に飛来し、個人の判断で地球に滞在した。しかし、第2期ウルトラシリーズ以降は宇宙警備隊隊員と設定され、ウルトラ兄弟の3番目に加えられ、シリーズ諸作品に出演して後発の主役ヒーローをアシストした。『ウルトラマンメビウス』以降の作品では、ウルトラ兄弟の中でも伝説的存在である「ウルトラ6兄弟」の1人にカウントされている。最初からウルトラマンの諸設定を踏襲するヒーローとして設定されたわけではなく、後年ウルトラ兄弟の設定の基にウルトラシリーズの設定が統合された際に、ウルトラセブンもその流れの中に位置付けられることとなった。そのため、「地球での明確な活動時間が制限されていない」「カラータイマーを持たない」「変身時に巨大化するカットがない」など、他のウルトラ兄弟と異なる設定が多い。額のビームランプがカラータイマー同様の機能を持つ。容姿は初代ウルトラマンとは大きく異なり、全身が赤く首周りから肩にかけてはプロテクターがある。頭部は西洋の甲冑をモチーフとしたデザインで、眼は六角形。巨大怪獣・宇宙人との戦闘では身長40メートル、体重35,000トンまで巨大化する。また、伸縮自在で等身大での活動も多く、細菌サイズまでミクロ化することも可能。テレパシーによって会話することが可能で、この際にウルトラ警備隊員と直接会話もしている。星間侵略戦争が激化している中で地球も狙われていた矢先、恒点観測員として太陽系を訪れる。その際、友人を助けるために命を賭けた地球人・薩摩次郎の行動に心を打たれ、地球が数々の侵略者から狙われていることを知り、地球を守ることを決意。薩摩次郎の姿を借りた地球人「モロボシ・ダン」の姿となってウルトラ警備隊に入隊し、数々の侵略者の魔の手から地球を守り続けた。最終回(第49話)で一度は地球を去る。その後も地球を守るためにたびたび訪れており、ウルトラ兄弟の中で客演回数は最多である。第2期ウルトラシリーズ最終作『ウルトラマンレオ』では、再び地球防衛の任務を帯び、やはりモロボシ・ダンとして宇宙パトロール隊MACアジア支部の隊長となって活動する。地球防衛が目的での地球来訪はこれが最初である。しかし、第1話で変身能力を失い、さらには第40話でMAC全滅時に消息不明となる。後年の『ウルトラマンメビウス』で生存が判明している。「平成ウルトラセブン」シリーズでは、第2期ウルトラシリーズ以降とは関係のない『ウルトラセブン』本編と直結する独立した世界観であるため、セブンは恒点観測員のままである。『ULTRASEVEN X』では、『X』の世界を影で操り、AQUA PROJECTを利用して平行世界の侵攻も企んだ「支配者たち」の計画を阻止するために『X』の世界へとやってきた。モロボシ・ダンは、ウルトラセブンが地球上で人間として過ごすための仮の姿である。漢字表記は「諸星弾」だが、本編では使われていない。地球人の青年・薩摩次郎が仲間を助けるために自分のザイルを切って崖に転落したところを助けたセブンが、この勇敢な行動に心を打たれて彼の魂と姿をモデルにしたもの。次郎は第17話でダン誕生エピソードとともに寸前でセブンに助けられて生存が判明しており、仲間からは危険な状況から助かったことから「ミラクルマン」と呼ばれている。この「ミラクルマン」は『セブン』の主題歌に登場する歌詞である。ペットのチュウ吉を助けるためユートムのいる謎の地底都市に閉じ込められたがセブンに助けられ無事生還し、仲間からは「やっぱりお前はミラクルマンだ」と言われている。モロボシ・ダンの意識は宇宙人そのものである。ダンは「宇宙人であるセブンの仮の姿」であることが、ウルトラマンと一心同体となった地球人・ハヤタと異なっている。地球では、平時はダンの姿で過ごしており、セブンとしての能力が必要な場合は本来の姿に戻る。その際、ゴーグル状のアイテム「ウルトラアイ」を着眼、頭部から段階的にセブンの姿に変わる。また、ダンの姿のままでも透視やテレパシー、ウルトラ念力など、ある程度の超能力を使うことができる。地球の防衛チームでは、ウルトラ警備隊では隊員を務め、MACでは過去の功績から隊長になっていた。「平成セブン」シリーズでは、既にウルトラ警備隊を抜けたダンの姿のままで行動するのは困難な場面もあったため、1998年の『ウルトラセブン誕生30周年記念3部作』や1999年の『ウルトラセブン1999最終章6部作』では、状況によって新ウルトラ警備隊員のカザモリ・マサキの姿も借りるようになった。『ULTRASEVEN X』では「支配者たち」との戦いを終えて帰還した際、帰りを待つアンヌの前に現れた。カザモリ・マサキは、「平成ウルトラセブン」シリーズで新たなウルトラセブンの人間体となった人物。第3期ウルトラ警備隊の新米隊員で、若く直情的で素直な青年である。君呼ばわりされることを嫌っている。『30周年記念3部作』でダンと出会い、ダンがセブンであることを知る。セブンがその姿を借りている間は、カプセル怪獣用のカプセルに入っている。『最終章6部作』でヴァルキューレ星人を倒すために自ら犠牲となり、ダンのカプセルで治療されていた。『ウルトラセブン誕生35周年“EVOLUTION”5部作』でセブンと別れた後、ウルトラ警備隊を退任して喪失感に明け暮れながら旅をしていた。同時に、セブンに姿を借りられていたことに苦悩していた。ペガッサ星人(二代目)との遭遇を機に、ダンのカプセルの中にいる間に得たセブンの超能力が覚醒し始めて事件に関わっていく。そして、自ら発した光と馬の首暗黒星雲に幽閉されていたセブンの発した光が合わさって完全に一体化した。ジンは、『ULTRASEVEN X』でULTRASEVEN Xとなった青年。ジンとはコードネームであり、本名は不明。AQUA PROJECTの捜査中に負傷して湖に沈んだ平行世界の住人であるジンとエレアをウルトラセブンが助け、ジンの命を救うために一心同体となった。この時、『ウルトラマン』第1話でハヤタの前に現れたウルトラマンや、『ウルトラマン』第39話(最終回)でゼットンとの戦いの後に現れたゾフィー同様に赤い光の玉の姿となっていた。その代償としてジンは記憶を失って、セブン自身もその意思を封じられていた。ジンの変身した姿はオリジナルのセブンとは外見が異なり、当初はセブンとの関係は不明だったが、最終回(第12話)で「向こうの世界(従来の『セブン』の世界)」から「この世界(『SEVEN X』の世界)」へとやってきたセブン本人であることが判明し、同話にてセブンと肉体を分離した。ジンは「セブンが地球上で正体を隠す仮の姿」ではなく、『ウルトラマン』でのハヤタ同様に「命を救うために一体化した現地の人間」である。デザインは『ウルトラマン』に引き続いて成田亨によって行われた。当初から戦士として設定されていたため、戦闘性を表すために西洋の甲冑をベースとしたデザインが行われた。ウルトラマンを演じた古谷敏が八頭身の長身だったのに対し、ウルトラセブンを演じるスーツアクターの上西弘次は平均的な体型であり、足を長く見せるために頭部と肩にディテールを集中し、下半身は極力単純化してある。成田亨によるデザインでは当初、体色は青かったが、商品展開を行う玩具会社の意向とブルーバック合成の都合により赤い色に変更された。企画時の番組タイトルは『ウルトラアイ』でスタートし、主役ヒーローの名は「レッドマン」とされた。その後、タイトルは『レッドマン』に変更されるが、『レッドマン』撮影開始後に、当時別進行で企画されていた『快獣ブースカ』の後継作品で7人の原始人が活躍するコメディ作品『ウルトラ・セブン』のタイトルが新ヒーローに譲られる形で『ウルトラセブン』が誕生した。『ウルトラマン』放映時に、宇宙冒険ものとして『宇宙基地NO.7』を経て『ウルトラ警備隊』という作品が企画されている。これは『ウルトラセブン』に直接つながる企画ではないものの、チーム名や宇宙ものとしての設定が部分的に引き継がれている。企画の初期段階では、普段はウルトラ警備隊の運転手の諸星弾は、地球人とR星人の混血でレッドマンに変身する特殊能力を持つという設定だった。企画時に、主人公を「ウルトラマン」の息子の「ウルトラマンジュニア」と呼んだり、カプセル怪獣として『ウルトラQ』『ウルトラマン』の怪獣を起用する案や企画時はバルタン星人、その後の同作の未発表作品「宇宙人15+怪獣35」でも多数旧作の怪獣の登場が検討されていた。第1話「姿なき挑戦者」の準備稿まではこの表記がありセブンを見たアマギが「ウルトラマンだ」というセリフが存在した。しかし、実際に制作された作品中では主人公の故郷がM78星雲であること以外、それまでのウルトラシリーズとの接点はない。なお、『ウルトラセブン』第1話のウルトラ警備隊の基地内部にはゼットン星人の円盤がオブジェとして飾られていた他、放送当時に連載された桑田次郎の漫画版『ウルトラセブン』では初代ウルトラマンに導かれてセブンが地球に来る描写がある。企画当初、MAC隊長は「川上鉄太郎」という名前の地球人であり、ゲン(企画時の名は「おおとりレオ」)の正体を知った川上がゲン=レオを鍛え、そして協力するという設定で、製作側では当初から川上役には森次晃嗣を起用する予定だった。しかし、森次はウルトラシリーズでダン以外の役を演じることに異を唱え出演を逡巡したために、制作側は隊長をダンに変更して再度オファーを行った結果、森次も承諾したとのことである。なお、「ゲンを鍛える鬼隊長」という川上の人物設定は、実際に採用された本作でのダンのキャラクターに反映されており、本作でのダンの厳しさは、製作側の設定と森次の希望の融合の産物と言える。森次は「自分のわがままのせいでレオを弱く見せてしまったのかもしれない」と発言したこともある。これらのこともあってか、かつて『週刊プレイボーイ』のインタビューで「レオの話はあまりしたくない」と発言していた。しかし、2000年代後半には自著やインタビューなどで「モロボシ・ダン隊長はレオ=ゲンに厳しかったが、同時に愛情をもって鍛えていたことも見て欲しい」と語っており、より肯定的なコメントが増えている。ULTRASEVEN Xのデザインは、平成ウルトラ作品の怪獣を手がけていた酉澤安施が担当している。ヒーローのデザインを初めて担当した酉澤は、ウルトラセブンはウルトラマンと比べて平均的な体型であるため、力強さが足りないと幼少時より感じていた。そこで、「初代ウルトラマンの力強さを持ったウルトラセブン」もしくは「最強のウルトラセブン」をイメージしてULTRASEVEN Xをデザインしたとコメントしている。なお、ウルトラセブンとULTRASEVEN Xの姿が異なっている理由は、作中で語られていない。『ウルトラマンA』は、当初の名前は「ウルトラA(エース)」だったが、商標の問題等により放送開始直前に現名称に変更となっている。このヒーロー命名にまつわるトラブルにより、主役ウルトラヒーローの名前は「ウルトラマン○○○」というパターンで命名されることになった。後年の『ウルトラマンマックス』も、当初「ウルトラゼノン」という名称だったが変更されている。そのため、歴代主役ウルトラヒーローの中で「ウルトラマン」の名を冠さないヒーローは、ウルトラセブンが唯一である。なお、作中の設定としては、第1話時点でウルトラ警備隊は5名構成だったが、クール星人来襲時に活躍したモロボシダンを6番目の隊員として迎え、そしてピンチを救った「謎の巨人」を、ウルトラ警備隊の7番目の隊員として「ウルトラセブン」と名づけた、ということになっている。ただし元の脚本には書かれていたものの、実際のセリフとしてはカットされたため、裏設定的なものとなっている。このため、第2話「緑の恐怖」で、「ウルトラセブン」と呼称するアンヌのセリフが唐突になってしまった。M78星雲光の国の恒点観測員340号として、太陽系付近の宇宙軌道図作成のために訪れた。人間の青年・薩摩次郎の友人を救うために自身を犠牲にしようとした勇敢な行為に感動。彼の姿と魂をモデルにして地球人に変身して「モロボシ・ダン」と名乗り、第1話でいきなりウルトラ警備隊のメンバーの前に登場、以後は隊員として勤務する。前述の通り、モロボシ・ダンはウルトラセブン自身が「地球人・薩摩次郎そのままの姿に変身している姿」であり、次郎と一体化しているわけではない。この点でもウルトラマン(地球人のハヤタと一体化)とは別のコンセプトで制作されていたことが伺える。ウルトラ警備隊の隊員たちとはすぐに打ち解け、とくに警備隊の紅一点・友里アンヌ隊員とは、次第にいい仲になっていった。ピンチの時にはセブンに変身するため、ダンの姿は見えなくなり、変身のチャンスを作るために無鉄砲な行動を取ることもあり、たびたび仲間たちを心配させるが、そのたびに生還を果たしていた。人間の姿と魂を模倣しているとは言え、その精神は宇宙人のものであり、地球人の利益と宇宙全体の平和との間に矛盾やギャップが生じた際には、地球人としての姿とM78星雲人の自意識との間で、ダンはしばしば苦悩することになった。第26話や第42話でダンの苦悩が描かれ、この設定のためにアンヌや仲間たちとの交流は種族を超えた愛や友情として描き出された。セブンと侵略者との攻防のエピソードは肉弾戦だけではなく、謀略戦も含んだ幅のあるものとなっていた。その中には地球人には知られていないダンの正体が侵略者には周知されていたことがポイントとなったエピソードが見られた。具体的には、ウルトラアイの奪取・略取、「ダンという地球人」に扮している立場を利用した罠、ダンではなくあくまでセブンを倒すことで人類を屈服させようする暗殺計画など。宇宙人や怪獣と戦い続けて地球を守ってきたが、第48話で蓄積された過労がたたって脈拍360、血圧400、体温約90度という、人間であれば生存不可能なほどの状態にまで陥り、エネルギーがほとんど底を突いてしまう。M78星雲の上司から(光の国に帰還する際以外の)変身を止められるが、ゴース星人による史上最大の侵略の前に大苦戦を強いられて、已む無く変身。アイスラッガーでなんとかパンドンを退けたものの、その戦いで頭を負傷。第49話で自らの正体をアンヌに告白、残された力を振り絞り、再び出現した改造パンドンをウルトラ警備隊(アンヌの知らせで全員がダン=セブンであることを知った)の協力とで勝利を収めた。そして立っているのがやっとの状態で警備隊のメンバーに見送られながら最後に残った飛行能力でM78星雲へ帰郷した。生命エネルギーも危うい状態だったが、最後の飛行能力により光の国への帰還には成功。治療して一命を摂りとめ、休養期間に入った。第2期ウルトラシリーズの中で、最も客演数の多いヒーローでもある。第2期ウルトラシリーズ最終作『ウルトラマンレオ』で、『ウルトラセブン』本編や前作『ウルトラマンタロウ』に続き、三度目の地球でのモロボシ・ダンとしての活動となった。ウルトラマンタロウが人間・東光太郎として生きることを選んだために再び地球を守ることになり、ダンとして宇宙パトロール隊MACアジア支部隊長の職に就いていた。しかし、第1話でのマグマ星人との戦いで兄弟怪獣ブラックギラス・レッドギラスとの戦いで右足に障害を負う。ウルトラマンレオ=おゝとりゲンに助けられて命拾いしたが、先の戦いで右足が不自由になったうえにセブンへの変身能力を失い、ウルトラアイも燃えて破損してしまったため、レオ=ゲンに地球の守りを託して彼を鍛えながら地球防衛に尽くすようになる。セブンとしての登場は、回想シーンやイメージシーンを除けば第1話のみである。この際はレオの掛け声のピッチを低くしたものを使用。劇中では右足が不自由という設定のため、松葉杖(撮影用プロップは医療用の杖(ロフストランドクラッチ)を改造して製作したという)を使用している。杖には途中から、銃やガスが仕込まれている。変身はできないが、寿命を縮める(一時的な体力もかなり消耗する)ことでウルトラ念力を操ることができ、何度か怪獣や宇宙人を退散させている。さらには右足が不自由でありながら、等身大の宇宙人と互角の格闘戦をしたり、ゲンとの特訓では一般人より遥かに運動神経に優れている彼を倒すなどの戦いぶりを見せる。パイロットとしての腕も優秀で、第3話・第4話ではツルク星人を翻弄したり、バイブ星人を倒したり、第38話でウルトラキーを盗んだにせアストラ(ババルウ星人)をウルトラ念力で苦しめるなどの活躍を見せている。隊長という役職や変身できなくなった焦り、戦士としては未熟だったレオ=ゲンを早急に鍛え上げなければならないことから、以前と比べて厳格な指導者としての面が強調されている。その一方で常に愛弟子であるレオ=ゲンの身を案じて彼の勝利を一番に喜び、そして、人間的成長を自分のことのように思っていた。ゲン以外の隊員たちに対しても、第3話で鈴木隊員が殉職した後は自ら囮役を務めたり、隊員たちの生存率を上げるためにマッキーのエンジンの換装を指示し、第8話では負傷した青島隊員を治療に専念させるために休暇を命じ、第15話では殉職した一般隊員に花を添えたりと、厳格なだけではない一面を見せている。第29話で、MACの隊長に就任する前後にアンヌを除いたウルトラ警備隊の仲間たちと再会していたらしきことが、ダン自身の発言から示唆されている。その後、第34話でジャックが壊れたウルトラアイを修理のためにウルトラの星に持ち帰り、第39話でもウルトラマンキングからウルトラの星への帰還を勧められるなど、セブン復活を期待させるエピソードもあったが、第40話でMAC基地が円盤生物シルバーブルーメの襲撃を受けた際、消息不明となる。第51話で、ゲンの夢の中にセブンが現れて激励し、クライマックスのブラックエンドとの戦いでも、まるで遠くからテレパシーを送ったかのように、瞬間的にセブンが登場してレオに激励するイメージ的シーンもあった。ダン=セブンの消息については、放送当時の小学館の学習雑誌で以下の説が記述されている。以上のように違いがあるが、後述の『ウルトラマンメビウス』では、ウルトラの母によって助けられたという公式設定が作られた。公式サイトや関連資料(劇場版のパンフレットや、DVD第8巻封入の作品解説書「MEBIUS FILE」)によると、1975年3月にすべての円盤生物を撃退したレオ=ゲンが1人の地球人として旅立った後、ウルトラの母によって救出されて光の国への生還を果たし、セブンとしての能力も取り戻した。そして、元々は恒点観測員のために宇宙に詳しいことやレオへの指導経験が評価され、1986年まで宇宙警備隊の筆頭教官を務めていたとされている。第2期ウルトラシリーズ以降の展開とは別に、1994年から2002年にかけて「平成ウルトラセブン」シリーズと呼ばれるセブンの活躍を描いた特別番組やオリジナルビデオが複数公開された。この作品群は、『セブン』第49話から直接続く流れで展開しているため、『帰マン』以降のシリーズとはパラレルワールドとなっている。そのため、セブンはウルトラ兄弟の一員ではなく、地球のために戦ったM78星雲人もセブンのみである。ただし、最初に製作された『太陽エネルギー作戦』は設定が曖昧だったため、ウルトラ警備隊の過去のデータファイルとして『ウルトラマン』から『タロウ』までの登場宇宙人や怪獣・超獣が映るシーンがある。『ウルトラマンメビウス』とその劇場版や外伝作品で、第2期ウルトラシリーズに連続する世界観で復活することとなった。劇場版の冒頭、メビウスが地球に派遣される20年前(1986年)に初代マン、ジャック、エースとともに、ヤプールの怨念の結集した究極超獣Uキラーザウルスと戦い、エネルギーの大半を失うのと引き換えに神戸沖に封印した。こうなる事態を予見してウルトラの母から預かってきたウルトラバッジを東光太郎=ウルトラマンタロウに渡し、自分の代わりに宇宙警備隊の筆頭教官となってメビウスを鍛えるように頼んでいる。そのあと、ダンの姿のまま六甲山で牧場を経営しながら生活し、初代マンらとともにUキラーザウルス=ヤプールの封印を監視していた。ミライに「どんなに辛い時でも未来を信じれば不可能を可能にする」と諭した。TVシリーズでは第46話と第50話に登場し、第1話冒頭で他の兄弟(先の3人、タロウとゾフィー)とともに、イメージで登場している。第46話では、メビウスがグローザムによって氷漬けにされて絶望しかけたアマガイ・コノミの前に、ダンの姿で現れて彼女を激励。その後、GUYSのメビウス救出作戦をグローザムが妨害しようとした際にセブンに変身し、復活したメビウスとともにグローザムと戦った。第50話ではGUYSクルーにテレパシーを送って励まし、他の兄弟(先の3人、タロウ、レオ、アストラ、80)と協力して太陽を覆っていた黒点を消し去った。OV作品『ゴーストリバース』のSTAGE.1では、ヒカリのウルトラサインを見て、宇宙パトロール中だったメビウスにウルトラサインで怪獣墓場に赴くように命じている。外観かつ能力が類似した「ULTRASEVEN X」が登場。従来のウルトラセブンとの関係は当初は伏せられ、劇中では「赤い巨人」と呼称されていたが、最終回で物語の舞台が『セブン』の世界の平行世界(パラレルワールド)であり、「AQUA PROJECT」によって偶然つながった2つの世界の支配を目論む、『X』の世界の「支配者たち(グラキエス)」による「『X』の世界の支配者たちの支配からの解放」と、「支配者たちによる『セブン』の世界への侵略の阻止」として『X』の世界へ来たセブン本人であることが明かされた。しかし、その代償として青年ジンは記憶を失い、セブン自身も「意思」と「真の力」を封じられていたが、ラストでジンの記憶が戻って「意思」と「真の力」が覚醒すると、グラキエスを倒して元の世界へ帰還した。来訪・帰還時は赤い玉の姿を取り、死亡したジンに憑依して分離時に蘇生させるなどの能力を見せ、最後にはダンの姿でアンヌと再会するシーンが描かれている。パラレルワールド=ウルトラマンが存在しない世界に、普通の人間モロボシ・ダンとして暮らしている。この世界では妻のアンヌと共にレストランを経営している。同じ世界で暮らしていたダイゴ、アスカ、我夢の覚醒に伴い、自分も別の幾つかの世界ではM78星雲のウルトラセブンとして生まれたことを思い出し、ハヤタ、郷秀樹、北斗星司らと共に変身した。クライマックスでは、人々が信じた未来や希望の“光”を得てグリッターバージョンに変身。銀の部分が金、赤の部分が赤みのある金と、元々のカラーを金色に変えたカラーリングとなっている。『ウルトラマンティガ』のグリッターティガのように巨大化はせず、身長は通常時と同じである。グリッターバージョン単独での戦闘はないが、マン、ジャック、エース、ティガ、ダイナ、ガイア、メビウスらと力を合わせ、自分のワイドショットも加えた合体技「スペリオルマイスフラッシャー」を巨大影法師に放ち、消滅させた。『ウルトラセブン』から遥か未来を舞台としている。他のウルトラ戦士達と同様、ダークスパークウォーズにてスパークドールズに変えられた。第9話では石動誠一郎がダークライブしたことでウルトラセブンダーク(SD)となって出現しギンガと対決した。ウルトラマンダーク(SD)とのコンビネーションでギンガを苦しめ、一度は勝利したものの二戦目で敗北し、スパークドールズはヒカルの元へ渡った。続く第10話では誠一郎がギンガライトスパークでウルトライブし、ウルトラマン(SD)、ウルトラマンティガ(SD)と共にスーパーグランドキング(SD)と戦うも破れ、スパークドールズに戻った。ウルトラセブンのスパークドールズがダークライブされた姿。ウルトラマンダーク(SD)と同様、体色が赤と黒を基調としたものに変化し、声も低くなっている。戦闘力はオリジナルと全く同じであり、エメリウム光線やワイドショット(ただし色は異なる)、ウルトラキックを使用した。アイスラッガーを使おうとした場面も数度あったが、いずれも相手に阻まれ未使用に終わっている。石動がダークライブし、状況に応じてウルトラマンダーク(SD)と使い分けることでギンガを苦しめ、一度は倒すことに成功する。2戦目ではギンガとアントラー(SD)の戦いに乱入する形で出現し、用済みとばかりにアントラー(SD)をワイドショットで倒した。その後もウルトラマンダーク(SD)とのコンビネーションで一度はギンガをダウンさせ、ジャンナインが加勢した時はダウンしたギンガを盾にするという卑劣な戦法を使ったが、息を吹き返したギンガの猛反撃を受けた末、ギンガクロスシュートによって倒された。その後、スパークドールズはヒカルの元に渡っている。新規撮影分に主人公として登場。怪獣達の激闘が繰り広げられている怪獣島で、怪獣達と泥まみれの死闘を演じている。性格は『ウルトラセブン』本編とはいささか異なっており、主に単純明快な正義漢として描かれてはいるものの、怪獣同士の乱闘を傍観してからかったり、喧嘩の仲裁に入るが失敗し自分が勝利したり、必死で戦っている怪獣にクルクルパーのジェスチャーをやったり、死んだふりをして油断している隙に倒したりもしている。アイスラッガーや光線は、「怨念!小島の春」の回に、ワイドショットのようなポーズ(ナレーションでは怪電波)で三度傘を焼いたのが唯一で、それ以外では番組内で一切使用していない。作品中で敗れたのは、制作第173話「海は青かった」対エレキング戦のみである。本編ではアギラを子分として従えている。ウルトラセブン本人のプロフィールは劇中では明らかにされていないが、雑誌記事などで詳細に設定されている。モロボシ・ダンがウルトラセブンの姿になるための変身道具。赤いゴーグルの形状で、これを掛けることでウルトラセブンに変身する。設定では空気中の光エネルギーを集める器具としている。『ウルトラセブン』第1話でダンに向かってどこからともなく飛んできている。これが無ければセブンの状態になれないため、しばしばダンの正体を知る侵略宇宙人にウルトラアイを盗まれてしまい、変身できなくなるエピソードが登場した。作中で、ピット星人・ゴドラ星人・マゼラン星人マヤなど3回も盗まれるだけに飽き足らず、落として紛失したり忘れてくるなど管理がかなり甘かった。身に着けていさえすれば掛けなくとも変身できるのか、第5話、第18話では両腕を交差して変身している。第5話ではポーズをとった次の瞬間に、ウルトラアイがダンの両目に着眼した形で出現しセブンに変身している。『ウルトラマンタロウ』客演時でも同様のパターンで変身した。第18話ではポーズを取った後、ダンの姿が消え、その消えた際の光がベル星人の前に現れ、セブンが現れるという形を取っている。第17話でユートムに拉致された際は、隊員服のベルトのバックルにリモコンスイッチが仕組まれており、手の届かないところに置いてあったウルトラアイを浮遊させ、引き寄せて変身している。『ウルトラマンレオ』第1話「セブンが死ぬ時!東京は沈没する!」で、マグマ星人らに敗北した後にダンがおおとりゲンの目の前で手にした時に火を噴き変身不可能となった(ウルトラ念力をかけて故意に壊したようにも見えるが、そうであるか否かは定かではない)。溶けたアイは4話や15話でも所持しており、セブンに変身できないことに悔しがっている。溶けたウルトラアイはその後、第34話「ウルトラ兄弟永遠の誓い」にて新マンにより光の国に持ち帰られ、修理に出されたとなっており、放送当時に連載された小学2.3年生ではウルトラの父が修理に必要な特殊金属を採掘して旋盤のような機械で型抜きしているイラスト付きの解説で紹介されている。「平成ウルトラセブン」では、モロボシ・ダン及びカザモリ・マサキの姿をとっていたセブンが、ウルトラアイで変身するシーンが描かれている。『ULTRASEVEN X』でも同じくウルトラアイにより変身するが、形状はウルトラセブンのウルトラアイと異なる。『大決戦!超ウルトラ8兄弟』では別次元のダンが、自らをセブンだと気が付いた際に、ダンの手元に出現している。ウルトラセブンは、自ら戦えない場合にはカプセル怪獣を代わりに戦わせることができる。詳細はカプセル怪獣の項目を参照のこと。サロメ星人に自白装置にかけられたダンが告白した「M2SH3GWAB1」は、エメリウム光線に限らずセブンが使うあらゆる光線技(ウルトラビーム)の元素記号(無論、架空の記号)である。カプセル怪獣とはダンがセブンに変身できない時などに代わりに戦う怪獣である。1話及び3話の映像では所有していたカプセルは5つであることが確認できる。しかし劇中に登場したのはウインダム、ミクラス、アギラの3体のみ。7回ほど使用されているが、戦闘力はセブンに及ばないうえに活躍はいまひとつで、主に威力偵察や時間稼ぎを任務としている(ただし、『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では戦闘力が上がっており、それぞれが怪獣1体を倒せるほどの強さを見せている)。使用と召還は基本的に変身不能に陥ったダンが行なうが、第24話ではセブンの状態でウインダムを召還している。第10話「怪しい隣人」にてイカルス星人によってダンが異次元空間に閉じ込められた際にはカプセル1つを投げたものの、怪獣は出現せずにカプセルはそのまま行方不明になった。脚本でも、入っている怪獣の詳細は描かれていない。カプセル怪獣以外にもセブンの能力を補助する治癒やウルトラ念力が使えない場合の危機を回避するアイテムを保管するカプセルという設定にもなっており、後述の『ウルトラセブン1999最終章6部作』の描写から一つは空になっている。『ウルトラマンレオ』において登場しなかったのはウルトラアイが壊れたためとされており、カプセル怪獣を使用するにはウルトラアイのエネルギーが必要だと学年誌で紹介されている。怪獣は原則として1話1体ずつしか登場しないが「平成ウルトラセブン」や『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』のような緊急事態の場合は複数を同時に登場させる場合もある。『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』超全集の解説では、3体を同時に召喚するのは稀と記載されている。このカプセル怪獣の発想は、後年のゲームソフト『ポケットモンスター』のモンスターボールにも大きな影響を与えており、ポケモンの生みの親である田尻智はその旨を明言している。企画段階では『ウルトラQ』『ウルトラマン』の怪獣をカプセル怪獣に使う構想があり、企画書や準備稿ではレッドキング、ペギラ、アントラー、パゴスの名前が挙がっていたが、前作を踏襲しない番組の方針によって上記の新造怪獣に決定した。その後、第32話「散歩する惑星」の準備稿では再度パゴスがカプセル怪獣としてリッガーと戦う予定だったが最終的にアギラに変更された。『ウルトラファイト』『新世紀2003ウルトラマン伝説 THE KING'S JUBILEE』『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル NEVER ENDING ODYSSEY』『ウルトラマンギンガ 劇場スペシャル ウルトラ怪獣☆ヒーロー大乱戦!』では俳優・声優の出演なし。『ウルトラセブン』第48話「史上最大の侵略(前編)」、第49話「史上最大の侵略(後編)」に登場。セブンと同様の外見をしたM78星雲人(撮影用スーツもセブンの流用)。劇中では、体の不調に苦しむダンの夢枕に現れてM78星雲に帰るように忠告し、「激しい侵略者との戦い」をダンに語り、警告のためにウルトラアイを鳩時計に引っ掛けて姿を消している。第49話でも変身しようとするダンを「今度変身したら本当に死ぬ」と制止した。台本には「M78星雲人」とだけ明記されており、書籍類によってはこの名称が別名として用いられているケースもある。ダン=セブンにM78星雲に帰還するように警告のテレパシーを送ったM78星雲人という描写しかなく、名前や能力、「上司」としての具体的な役割などのプロフィールは不明。セブンが「恒点観測員340号」であるという設定は、彼がセブンを「340号」と呼んだことに起因している。このキャラクターの存在は、円谷プロ側でさえ長い間忘れられていたが、第3次怪獣ブーム時に改めて注目され、「セブン上司」という仮称がつけられた。過去には「ビックセブン」と言う名前が児童誌に載ったこともあった。「上司」も仮称に過ぎず、作中ではセブンとの関係も不明確だった。関連書籍では「宇宙警備隊でのセブンの上司」と記され、現在での公式設定は「宇宙警備隊の上層部のウルトラ戦士」とされている。のちのウルトラシリーズに再登場することはなく、独立したキャラクターとして展開されることもないまま、現在に至っている。なお、円谷プロの2010年のエイプリルフールネタでは、セブン上司と思しき人物が間接的に登場している。なお、かつては1993年に出版された『懐かしのヒーロー・ウルトラマン99の謎』(二見書房。青柳宇井郎・赤星政尚著。)の216-217ページでは、という逸話が掲載されており、事実として引用されることが多かった。しかし、2006年にコンビニ本として発売された復刻版の216-217ページではこの記述を完全に否定しており、とある。一峰大二の漫画版『セブン』ではセブンと同じ容姿のTV版とは異なり、頭部のアイスラッガーがギザギザの形状になっているという外見上の相違点が存在している。メディアファクトリーから出版された盛田栄一の『空想法律読本2』の第2章(新版では第1章)「ウルトラセブン過労死問題」掲載のイラストで、本作のセブン上司のデザインが使用されている。『フィギュア王』に掲載された同作者による「ゴードの巻」では、宇宙獣神ゴードを連れて侵略宇宙人の母艦を撃墜し、戦いで傷付いたセブンを故郷に連れ帰った。映画『大決戦!超ウルトラ8兄弟』のダンとアンヌの回想シーンに、『セブン』第48話でのセブン上司の登場シーンが使われている。
出典:wikipedia
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