名古屋市交通局5000形電車(なごやしこうつうきょく5000がたでんしゃ)は、1980年(昭和55年)から2015年(平成27年)まで名古屋市交通局(名古屋市営地下鉄)東山線で使用されていた通勤形電車。東山線で初の冷房装置搭載車として、1980年(昭和55年)に試作車6両編成1本が落成し、1982年(昭和57年)から1990年(平成2年)にかけて量産車6両編成22本(132両)を順次導入し、100形などの旧型車を置き換えた。最大で6両編成23本(138両)が在籍していた。2005年日本国際博覧会(愛知万博)開催期間中は、5050形とともに出展パビリオンの車体広告も一部編成で掲出されていた。車体はアルミニウム合金製である。前面は非常扉を助士側に寄せた非対称形で、切妻形であるが僅かに傾斜させている。冷房装置の搭載に伴い、扉間の3連窓のうち2枚を固定式として防音効果を狙った。座席モケットは赤橙色、内壁化粧板は黄電から引き継いだ淡いベージュ色である。座席は通常は7人掛けだが、本形式は8人掛けとなっているため、他の車両に使われている「この座席は7人掛けです」というシールは一切使われていない。東山線・名城線を通じて初の網棚(パイプ棚)は、本形式では扉間戸袋部座席の上部8か所のみ設置されている。冷房装置が搭載される車端部は天井が低く、それ以外の部分も平天井ではなく、ダクトが張り出している。また、小型車体のため、本形式以降の東山線・名城線車両は制御装置など主要機器を分散搭載し、編成の半分3両で1ユニットとなっている。先頭車は名古屋市営地下鉄で初の付随車(制御車)である。当初の車内自動放送はテープ式だったが、後に合成装置に交換された。藤が丘方面先頭から4両目に当たる5400形は平日の始発から終電まで女性専用車両となる。予備編成の見直しに伴う減車措置が取られ、2004年3月27日に保安装置が打子式ATSからCS-ATCに切り替えられた際に、車上装置の搭載が見送られた5101編成と5102編成が廃車された。本形式は鶴舞線3000形より3年新しいものの、初期車の落成から25年以上が経過し、後に投入されたVVVFインバータ制御車の5050形と比べると主要機器の経年劣化や走行時の横揺れが顕著になってきたため、2007年度からN1000形の増備投入が開始され、2010年度までにおおよそ1年1編成のペースで廃車が進んだほか、2012年度以降、ATO導入によるワンマン運転化・ホームドア設置に伴い、廃車が急速に進み、2015年8月30日をもって営業運転を終了した。2010年度に6両編成4本が藤が丘工場で車体が半分に分割の上、スクラップ工場に搬出された。2012年度に6両編成5本が日本総合リサイクル(富山県高岡市)に搬出された。2013年度に6両編成5本が大阪車輌工業で改造を行い、アルゼンチンのブエノスアイレス地下鉄に輸出された。2014年度に6両編成5本が解体工場に搬出された。
出典:wikipedia
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