新木場車両基地(しんきばしゃりょうきち)は、東京都江東区にある東京地下鉄の車両基地および車両工場の総称である。車両基地の和光検車区新木場分室(わこうけんしゃくしんきばぶんしつ)、車両工場の新木場CR(しんきば カーリニューアル)から構成される。最寄り駅は新木場駅。1988年(昭和63年)4月に新木場検車区準備事務所として発足し、5月に新木場検車区と正式に発足した。その後、2009年(平成21年)度に和光検車区に組織統合され、和光検車区新木場分室となった。主な担当業務は列車検査と営業線対応である。有楽町線の車両が留置されるほか、隣接する新木場CRへの入場のため、東西線(5000系・同線用は全車廃車済)・千代田線・半蔵門線や南北線の車両が入区することがある。車庫用地は東京都港湾局が所有していたもので、1982年(昭和57年)から1983年(昭和58年)にかけて営団地下鉄が同局より約151億円で取得をした。この車両基地は、有楽町線本線に加え、将来の豊洲分岐線用車両(東京直結鉄道)や同線と接続する構想の半蔵門線車両の車両基地としても使用できるなど、将来の計画も含めた多くの利点があった。最終的な計画では前述した計画路線用車両も含めた10両編成42本を収容できるようにされている。ただし、開業からしばらくは収容数の4分の1程度しか使用されていなかった。なお、和光検車区は2008年6月の副都心線開業に伴い拡張工事をしたが、本検車区は有楽町線内ホームドア設置に伴う遅延対策として、2009年11月頃から検車区内の線路増設工事が開始されている。また、車両基地中央上部に、公共横断歩道橋があるが、これは営団が東京都より車庫用地を取得した際の条件として設置されたものである。歩道橋の管理は東京都が行っている。なし。有楽町線車両は全車和光検車区配置となっている。当初の計画では綾瀬検車区内の綾瀬工場の南側に更新修繕場を建築する計画であったが、その後の同所の予定施設では施工能力不足が予想されたため、本車庫内に更新修繕場が建設された。この新木場CRは1991年(平成3年)12月から稼動している。計画では日比谷線・東西線も含めた千代田線以降の車両の改良工事も考慮されており、車両冷房工事(1994年で終了)・車両更新工事の年間施工能力は平均150両程度とされている。設備は1番東側に整備線・修繕線(10両編成2本収容)を有し、その西側に入出場線が3本あり、それぞれは5両編成が3本留置できる。入出場線の奥にトラバーサーを挟み、さらに奥には艤装職場と解装職場(1両分割5線)がある。2009年時点では千代田線の6000系・有楽町線の7000系・半蔵門線の8000系の制御装置のVVVFインバータ制御化工事をはじめとした大規模改修工事と全線の車両の車輪嵌替(はめかえ)業務を担当している。東西線で使用されていた5000系(5011Fの3両編成)が、自動入換試験車として使用されていた。東京メトロ発足後すぐの2004年度、下記の2代目の投入により解体されている。千代田線のATC更新まで綾瀬~北綾瀬間で使用されていた5000系(セミステンレス車)の3両編成が、2004年(平成16年)3月6日に除籍されたのち、2代目の入換車として投入された。この車両は民営化時に営団マークが撤去されたが、東京地下鉄のマークは貼られなかった。2005年(平成17年)度初め頃(6月以前)に解体されたとみられる。その後、入換車は存在していない。2016年4月1日に、敷地内に開設。訓練線(総延長700m)に3両編成対応の模擬駅2つ(「センター西駅(K01)」と「センター中央駅(K02)」。「センター東駅(K03)」という名前もあるが、実際には駅はない)、10両編成対応の模擬駅1つ、訓練用橋りょうなどが設置されている。訓練線(Training Line)は文字通り訓練用の非営業路線であるが、駅ナンバリング(路線記号はK/Kunren)とラインカラー(緑)が付与されている。訓練車両は千代田線北綾瀬支線用05系電車を用いる。当車両基地は東京湾(荒川河口)付近に位置し、新木場駅からはかなり離れた位置にある。新木場駅からは複線の引き込み線で結ばれているが、この引き込み線は新木場駅折り返し列車の引き上げ線としても使用されている。引き込み線はJR京葉線に沿っており、高架であるが、道路と交差する部分以外での高架高さはかなり低い。有楽町線以外の車両の回送経路は下記の通りである。検車区では、撮影会などが開催されたことがある。
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