和田堀公園(わだぼりこうえん)は、東京都杉並区に所在する都立公園である。善福寺川に沿う形で広がっており、東京23区内では数少ない、閑静かつ広大な緑地帯により形成された公園である。住民の憩いの場としてはもちろん、遠方からの来訪者も多い。春には桜の名所として多くの来訪者が訪れる。しかし近年の水害対策で桜の伐採が予定されており、川沿いの桜並木は大半が失われるとされる。12の橋がまたがる川伝いの公園。当地は地盤が低く、住宅地の低層を蛇行する善福寺川は氾濫を繰り返す歴史がある。氾濫により自然に溜池が作られ、古くから水はけの悪い土地である。戦後の宅地化が進む中、河川を改修して周囲に池を作り、遊具や広場を整備し公園として開園した。現在では武蔵野の自然が調和した公園となっているが、都市化とその治水整備のために、その自然も次第に危ぶまれている。公園内全域が東京都の防災公園(大規模救出活動拠点)に指定されている。白山前橋(和田堀公園西端の小山広場近く)を境に、上流には善福寺川緑地が広がる。名称は異なるものの、緑地帯として連続性ある空間を構成している。周辺一帯は杉並区内で最も緑が多い地域である。公園内の樹林は東京都保護樹林に指定されている。希少鳥類の観測地として知られカワセミ、ジョウビタキ、ウグイスの姿も観測される。公園内では野鳥観察を楽しむ来訪者も多い。公園内は野球場、陸上競技場、テニスコート、バーベキュー広場、サイクリング広場など、公園施設とスポーツ施設が整備されている。野球場は善福寺川との間に高低差を設け善福寺川増水時の調整池として使用されるほか、災害時の避難場所としての機能を持つ。公園内全域が東京都の防災公園(大規模救出活動拠点)に指定されており、陸上競技場は大型ヘリコプターが発着できるヘリポートとして設計されている。公園内には応急急水槽、防火水槽、災害対応トイレ、ソーラー発電街灯、かまどが設置されている。現在では治水工事によりかつてほど善福寺川の氾濫は見られないが、長雨や集中豪雨により川が氾濫することがある。増水時の対策として橋周囲に観測カメラや水量計、防災警報が設置され土嚢が常時準備されている。近年では2005年9月4日に発生した集中豪雨により浸水被害が発生している。この治水対策は段階的に進められているが、その一方で、さまざまな問題点が指摘されている。その主なものとして、川沿いの桜並木の剪定と伐採、カワセミの生存危機、和田堀池の水質悪化がある。今後、河川整備工事が上流へ進み、希少鳥類のカワセミが営巣するエリアに到達するため、その生存維持が危惧されている。自然や環境保護と両立させながら、慎重に治水対策を行うことが、今後の課題となっている。平成17年(2005年)9月4日に発生した集中豪雨により杉並区と中野区の一部住宅が浸水する被害が発生した(浸水家屋はおよそ3000戸)。この被害を受け、東京都建設局は善福寺川と妙正寺川を合わせ治水対策工事を行っている。工事期間中は一部の遊歩道や橋、道路が閉鎖され迂回指示が出ている。また工事期間は、2014年から5年間である。この工事により善福寺川沿いの木々が剪定または伐採されるため、桜並木もその対象となるので、この都内有数の桜の名所は、危機に瀕しているという声もある。
出典:wikipedia
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