ゴジュラスギガ (GOJULASGIGA) は、玩具メーカートミー(現タカラトミー)より販売されている『ゾイド』シリーズのひとつ。また、その背景設定に登場する架空の兵器。ルイーズ大統領が残したデータを元に開発されたヘリック共和国軍の巨大ゾイド。西方大陸戦争においてもゴジュラスはその少ない個体数にも関わらず活躍を見せたが、ガイロス帝国軍がジェノザウラーを配備するに当たり、その旧世代化を露呈してしまう。これを受け共和国軍はゴジュラスの後継機開発に着手し、先ずオーガノイドシステムを搭載したゴジュラス・ジ・オーガを開発するもこれは高い性能と引き換えに乗りこなせるパイロットがいなかった事から自動操縦機として改装されてしまう。その後、戦場が暗黒大陸に移るとケーニッヒウルフやガンブラスター、マッドサンダーといった機体群が優先され、ゴジュラス後継機開発は一時凍結されてしまう。その後、ゴジュラスの後継機開発は再び再開される。ゴジュラスの耐用年数が限界に来ていた事から計画は抜本的な見直しを迫られ、その開発ベースはライガーゼロなどと同様に、強靱な力を持つ西方大陸の野生体希少種であるギガノトザウルス型が選定された。種族的にゴジュラスとは無関係とされるが、気性が荒いため扱いにくいという点や、他の大型肉食恐竜型ゾイドが持たない背鰭を備えている等の共通点を持ち、共和国の新たなシンボルとしてゴジュラスの名を冠された。共和国軍が旧大戦の頃から続けてきた研究成果が反映されており、巨大な顎「ギガクラッシャーファング」や前肢の爪「ハイパープレスマニピュレーター」、そして長大な尾「ロケットブースター加速式クラッシャーテイル」を用いた格闘戦を得意としている。最大の特徴は直立姿勢の格闘モードから前傾姿勢の追撃モードへの変形機能「トランス・フィギュレーション・システム」であり、追撃モード時には最高速度が95.0km/hから180.0km/hまで上昇し、巨大ゾイドの常識を超えた機動力を得る。これによって高速ゾイドと連携し戦線を展開することが可能となるとともにギガノトザウルス型野生体の超絶的な格闘能力を最大限に発揮しており、接近戦での戦闘能力はデスザウラーさえも凌ぐ。また、ロールアウト当時に猛威を振るっていたダークスパイナーのジャミングウェーブを遮断するべく、機体内部には遮断回路を設けるとともに装甲素材に古代チタニウム合金を採用。この装甲は強固さも並外れており、並の砲火では傷一つ付くことがない。胸部には高出力のハイパーEシールドを装備しており、デスザウラーの大口径荷電粒子砲にも3発まで耐える防御力を持つ。当初、ゴジュラスギガには荷電粒子砲に耐え得る重装甲化の設計がなされていたが、これらの採用によって重量増加を抑える事にも成功した。背面には最終兵器として封印武装「32門ゾイド核砲」が存在する。この武装はゾイドコアをチャンバーとしてエネルギー供給を行い全エネルギーを放つもので、引き換えにゴジュラスギガ自身も命を落としてしまう。そのため、通常は背びれ状の封印が施されている。しかし、その威力はデスザウラーの大口径荷電粒子砲をも遙かに上回る。標準状態ではゾイド核砲のほかに火器は装備されていないが、背びれの一部と交換する形で設置可能な「カスタマイズホルダー」が用意されている。これにゴジュラス用のロングレンジバスターキャノンや、バスターイーグルのバスターキャノン(もしくはブロックスカスタマイズパーツG×2)、ブロックスゾイドのパーツなどが装着可能である。ギガノトサウルスをモチーフにしたデザインであるが、本来ギガノトサウルスには存在しなかった二列の背鰭がゴジュラスギガでは追加されている。設定上は、この背びれでゾイド核砲を封印しているとされているが、RZ版ゴジュラスギガの商品パッケージ後面には、背びれを持ったギガノトサウルス型野生体のイラストが掲載されている。『ZOIDS Fan Book Vol.01(1999年からのシリーズの初期のキットに同梱されていた広告)』にゴジュラスギガと同様の変形コンセプトを持ったゾイドのシルエットが描かれている。このシルエットと同様のコンセプトを持った画稿は電撃ホビーマガジン2001年11月号、2002年12月号に掲載されたものとも類似するが、相関は不明。デザイン担当者は旧シリーズでキングゴジュラスの開発に関わっていた。ギガと言いつつゴジュラスより身長がやや低いが、頭部や尾はゴジュラスよりも大きい。尾の関節には、左右に振るためのものと、追撃モード時に伸長するためのものとがある。こういったギミックを持つゾイドは本機だけである。動力源は単3形乾電池二本と単4形乾電池二本で、それぞれの種類ごとに収めるスペースが腹部に設けられている。単3形乾電池が点灯と音声に、単4形乾電池が動作に使用される。パーツのゲート跡が他のパーツの下に隠れるように配置されている。バーサークフューラーから続く歩行用の補助パーツの取り外しにも対応。キャップを一つ外すだけで足が取り外せるといった具合に、プラモデルキットとしてもこれまでのゾイドの蓄積を受けた設計となっている。格闘モードと追撃モードの切り替えは、動力を一旦切り、後肢付け根の軸を前方または後方へ回転させて行う。その際、尾の上下の角度と、尾部先端のスタビライザーの向きも変えておく。その際、尾の上下の角度と、先端スタビライザーの向きも変更する必要がある。切り替えが不十分だと音声も鳴らない。後肢の股関節をスイッチとして動作を変更するギミックは、ダークスパイナーの機構を受け継いだものである。格闘モードでは、肩を支点に前肢が上下動し、尾を左右に振りながら歩行する。その際、目が緑色に点灯し、後肢を踏み出すタイミングに合わせて足音の効果音が鳴る。ジェノザウラー以降の大型獣脚類ゾイドは近年の学説に基づいた前傾姿勢スタイルが基本であるが、ゴジュラスギガ格闘モードの場合、直立姿勢(それでもやや前傾だが)で歩行する。しかも尾を引きずらないため、ゴジュラス、デスザウラー、キングゴジュラスのような尾部の補助輪を必要としない。なお、格闘モードで動力スイッチを入れていない時には首が固定されない。追撃モードでは、肩を支点に前肢が上下動し、頚部を左右に振り、その頚部との連動によって顎を開閉しながら歩行する。その際、目が赤く点灯し、顎を開くタイミングに合わせて咆哮する。咆哮の音声はプレイステーション用ゲームソフト『ZOIDS 帝国VS共和国 メカ生体の遺伝子』にてゴジュラスが発するものと同じである。ちなみに、同ゲームではウルトラザウルス、シールドライガー、デスザウラーも共通の音声である。前肢後方に位置する背びれ二対は、付属の「カスタマイズホルダー」と交換することが可能である。これは、ブロックスカスタマイズパーツG(もしくはバスターイーグルのバスターキャノン)や商品開発時から装着を想定していたCP-10 ゴジュラスキャノンセットといったカスタマイズパーツをはじめ、ゾイドブロックスのパーツやブロックを取り付けるパイロンとして機能する。これによりゴジュラスギガキャノンが再現可能となる。ゾイドバトルストーリーにてヘリック共和国軍が運用するバージョン。カラーは頭部と背鰭が暗いブルーと、大理石のような色合いの灰白色に、ダークグレーの腹部や爪で構成されている。アメリカのハズブロ社より海外版としても発売され、こちらでの商品名は「#064 Gojulas Giga」。2003年に限定発売されたゴジュラスギガ。プロトゴジュラスギガ参照。『ゾイドフューザーズ』シリーズにラインナップ。このバージョンのゴジュラスギガは、ゴジュラスギガPBSとも呼称される。旧バージョンを明るくした色合いである。新規パーツとしてクリアブルーのパトライト2基が追加された。パトライトを装着するため、前肢肩部の装甲に切り欠きが設けられた(肩部パーツの金型を一部改修している)。ZAC2101年12月、鉄竜騎兵団による中央大陸侵攻、そしてヘリック共和国首都ヘリックシティ陥落の混乱のさなか、ルイーズ・エレナ・キャムフォード大統領が行方不明となってしまう。そしてZAC2104年末には、中央大陸のほぼ全域が、鉄竜騎兵団が建国したネオゼネバス帝国の支配下に置かれていた。しかし、わずかに残された共和国軍の拠点で、大統領の残したデータを元に新型機ゴジュラスギガが誕生しつつあった。初陣はZAC2105年秋。ネオゼネバス帝国軍黒の竜騎兵団が、中央山脈に設けられた共和国軍の秘密基地を急襲。このときギガは装甲内のジャミングウェーブ遮断回路が未完成であった。しかし、ゴジュラス・ジ・オーガの奮戦と、共和国パイロットのスティブ・ボーン少尉によるギガの緊急出撃によってこれを退けることに成功した。ZAC2106年早春にはクック要塞奪還作戦に投入される。ここでは共和国軍の窮状による整備不良もあり、EZ-051 グランチャーに不覚を取られ脚部を損傷、肝心の機動性を発揮できないどころか身動きさえままならなくなってしまい、さらに デスザウラーの登場によって窮地に陥るが、荷電粒子砲を三射まで耐えEシールドを破損したギガを救おうとしたアロザウラーの決死の突撃が功を奏し、辛くもデスザウラーを撃破。クック要塞の奪取に成功した。以後はその圧倒的な戦闘能力でクック要塞を守護し、次々と帝国戦力を倒して共和国勢力を奪回していき、共和国軍の再集結と再編成の時間を稼いでいたが、帝国軍が新たに開発したセイスモサウルスのゼネバス砲の前に最後の手段であるゾイドコア砲を使う前に倒され、優位性は崩された。そして共和国軍が中央大陸の再帰還を果たした2107年、キマイラ要塞都市での戦いでもやはりセイスモサウルスのゼネバス砲によって要塞に突入したゴジュラスギガが次々と破壊されたが、その後の共和国首都奪還戦では凱龍輝との連携でセイスモサウルスを撃破した。ZOIDS妄想戦記では、西方大陸戦争中のZAC2101年9月にはすでにゴジュラスギガの運用試験が始まっていた設定となっている。「モルガチキンレース」で実地環境テストの最中にモルガロクロウスペシャルと遭遇。無理に追跡したため、崖から転落してしまった。その後どうなったのかは不明。「水雷竜王」で機体が目覚めず起動できないまま海路を輸送されていたところへ、帝国軍の襲撃を受けてしまう。しかし、艦を護衛する二機のゴジュラスマリナーの戦いぶりが刺激となり、ついに起動。無人のまま動き出し、デススティンガーをたやすく撃破した。「双子の魔女」の作中でジェノブレイカージェットを瞬時に破壊している。「真紅の未来・黒き過去」では一騎討ちを繰り広げるシュトゥルムテュランとレイヴェンラプターが疲弊した頃合いを見計らって割って入るが、結局戦果は挙げられなかった。『ゾイドフューザーズ』第一話から ゴジュラスギガPBSが登場。ブルーシティ治安局チーフリーダー、ガミーの乗機。本作に登場するのはこの一機のみ。ブルーシティの守護神的な存在であったが、第22話で何者かの差し金によって暴走事件を引き起こし、結果ガミーもろとも治安局シンボルの座から引き摺り下ろされ、第23話ではセイスモサウルスに一撃で行動不能にされてしまう。しかし最終話にて復活を遂げ、治安局のゾイドを率いて決起に参戦。マービスが搭乗するスティルアーマーを容易に退ける活躍を見せた。なお本作では、舌部分に設定には無い火器が装備されている。『ゾイドジェネシス』では劇中には登場しないものの、アバンタイトルにてシルエットが確認できる。『バトルブロックス』ではエネミーバトルモードにて、ボスキャラクターとして登場。倒してもヘッドパーツは入手できないため、自機としての再現が不可能である。『ZOIDS SAGA』シリーズの第二作『ZOIDS SAGA II』から登場。ゴジュラスギガキャノン(バスターゴジュラス)も同様。ゴジュラスギガ治安局仕様(ゴジュラスギガBPS)は、第三作『ZOIDS SAGA フューザーズ』から登場。『ZOIDS VS.』シリーズにはシリーズを通して登場。「封印武装『32門ゾイド核砲』」が超必殺技として再現されている。ゴジュラスギガPBSは、第三作『ZOIDS VS.III』にてバリエーション機体として入手可能。『ゾイドインフィニティ』ではゴジュラスで進めていくと、第3弾機体としてゴジュラスギガが登場する。『インフィニティフューザーズ』ではプロトタイプと治安局仕様も登場。『ゾイドフルメタルクラッシュ』ではストーリーモードにて、ハンデルのコロシアムに登場する凄腕ゾイド乗り「トルネード」ことヴェーガ・ノイモーントの乗機がプロトゴジュラスギガである。『ゾイドタクティクス』で通常機のほか、プロトゴジュラスギガが登場。『ゾイドカードコロシアム』にはゾイドカード「ゴジュラスギガ」(バトルレベル10)は、通常ラインナップではVol.1, 2, 3, 6の四度登場。また、コカ・コーラオリジナルゾイドスペシャルカードの抽選景品にもラインナップされた。Vol.1, 2, 3, 6登場のパイロットカード「ガミー」(バトルレベル6)との組み合わせでゴジュラスギガPBSにバリエーションチェンジする。ゾイドカード「ゴジュラスギガバスター」(バトルレベル10)は、Vol.7にのみ登場。『第24回次世代ワールドホビーフェア』および『タカラトミーボーイズホビーフェスティバル2006夏』にて開催された公式大会の参加者には、ゾイドカード「ゴジュラスギガPBS」(バトルレベル10)が贈呈された。バリエーションチェンジは無し。RZ-064 ゴジュラスギガの試作機。ヘリック共和国軍の象徴とも言えるゴジュラスの後継機ゴジュラスギガには、プロパガンダ的役割も期待される。そのため、この試作機にはRZ-001 ゴジュラス同様、銀色と黒のカラーリングが施された。取り付けられているオレンジ色の関節キャップは、パワーを抑えたテスト用サーボモーターである。キットは、カラーリング以外はシールも含め通常のRZ-064 ゴジュラスギガと同様の形状。なお、ブロックスカスタマイズパーツGはこのプロトゴジュラスギガへの装着を想定したのか、同じくオレンジ色のキャップが一つ付属する。ただし、カスタマイズパーツGの商品内容はバスターキャノン一門のみなので、二門装備するにはカスタマイズパーツGが2セット必要となる。※機体諸元は「プロトゴジュラスギガ」商品パッケージに準拠。機獣新世紀ゾイド公式ファンブック4巻に掲載。RZ-064 ゴジュラスギガの火力を強化したチェンジマイズ機。背部にBZ-009 バスターイーグルのバスターキャノンを四門装備している。砲口が機体の背後を向いており、砲撃は目標に背面を向けて追撃モードの姿勢で行う。格闘時にはバスターキャノンを強制排除し身軽になる。初出は『コロコロコミック』誌2001年04月号。その際にはバスターキャノンを推進装置に見立てた機動力強化型の「ギガバーニアン」として掲載されていた。背部にバスターイーグルのバスターキャノンを二門装備することで火力を強化したゴジュラスギガ。ゴジュラスギガの強化案としては、設定とキットのいずれにおいても最もオーソドックスなものと言える。「RZ-064 ゴジュラスギガ」および「プロトゴジュラスギガ」の各商品パッケージでも、組み替え例として写真が掲載された。しかし、その時点では呼称は定められていなかった。その後、ゲーム作品にてゴジュラスギガキャノン、ゴジュラスギガバスター、「FZ-008 ゴジュラスギガ」商品パッケージにてバスターゴジュラスの名称が使用された。#作中での活躍も参照のこと。アニメ『ゾイドフューザーズ』に登場。ブルーシティ治安局所属のゴジュラスギガ。両前肢肩部の青いパトライトが特徴。#機体解説および#作中での活躍も参照のこと。キットは、「FZ-008 ゴジュラスギガ」として発売された。詳細は#キット解説を参照のこと。キットの商品名同様、『ゾイドフューザーズ』劇中でも単にゴジュラスギガと呼称された。その後、ゲーム作品にてゴジュラスギガPBS、ゴジュラスギガ治安局仕様、ゴジュラスギガBPSの名称が使用された。RZゴジュラスギガ付属ファンブックEXに掲載されたバリエーション。五式野戦砲という長距離砲を装備した強化プランの一つ。2003年にトミー・公式サイト『ゾイド妄想ファイル』で公開されていた改造バリエーション。背中にマグネイズキャノンとアタックブースターを装備し、さらに頬部、脚部、膝アーマーを追加パーツ増強した機体。妄想戦記『紅の未来・黒き過去』においてもこの装備の機体が登場する。
出典:wikipedia