じゃこ天(じゃこてん)は、愛媛県南予地方の海岸部で作られる特産品および、それを使用した郷土料理。地魚などのすり身を、形を整え油で揚げた魚肉練り製品。揚げかまぼこに分類される。「じゃこてんぷら」、「皮てんぷら」、あるいは「てんぷら」と呼ばれることもある。藩史によれば、宇和島藩の初代藩主・伊達秀宗が故郷仙台をしのんで職人を連れてきて生産をさせたのが始まりとされる。原料としては、ホタルジャコ(南予地域で「ハランボ」と呼ばれる)が最適とされ、頭と内臓を取り除き骨や皮ごとすりつぶす。長さ7 - 8センチメートル、幅5センチメートルに扁平に整形したものが一般的な商品であるが、飲食店などでは団子状のものを出す所もある。原料や製法により、製造所ごとに若干、食味が異なるため、特定の店(製造所)の商品を愛好する人も多い。きしきしという食感があり、カルシウムやミネラルが一般の蒲鉾よりやや多い。昔ながらのじゃこ天は灰色をしていたが、最近はきつね色のじゃこ天が多い。南予地方の比較的大きな製造業者は八幡浜市や宇和島市などにあり、そうした業者では蒲鉾、竹輪なども併せて製造している。無添加じゃこ天を販売する業者も存在する。また、広島県呉市下蒲刈町でもじゃこ天を製造しており、こちらの特徴は姫ひじきの塩を加えてさらに練り込み、一晩寝かせた後に揚げている。揚げたてをそのまま食べるほか、火であぶって醤油を落とした大根おろしと付け合せるなどの食べ方がある。宇和島市のおでんには必ずといっていいほど、じゃこ天が含まれている。また、肉の代わりにじゃこ天を使った「天ぷらカレー」は家庭料理としてメジャーである。じゃこ天はカレー粉の後に入れることで固い食感を残すなど、工夫をしている。地方によっては、「皮てんぷら」あるいは単に「てんぷら」と呼ぶこともある。特に、八幡浜ではこちらの呼び名を用いることも多い。また、かつて発行されていた地元紙「夕刊うわじま」のエッセイのコーナー名にも「皮てんぷら」という名称が使われていた。じゃこ天を載せたうどんなども愛媛県南予地方ではポピュラーである。地域限定の商品に近かったが、愛媛県外でも人気が高まりつつある。愛媛県と香川県が東京・新橋に設けたアンテナショップ「かおりひめ」の飲食コーナーでも、じゃこ天又は「じゃこてんうどん」が人気メニューの一つとなっている。関東の郷土料理店(伊予の郷土料理)でも従来は、薩摩揚げに似たようなものという言い方で説明していたが、2005年頃から「じゃこてん」で通ることも多くなってきたという。宇和島地域では2005年頃から、じゃこ天をブランド化し、これを活用した地域活性化に取り組み始めている。アサヒビールと組んで、宇和島市遊子(ゆす)の石垣のだんだん畑で知られる水ヶ浦で撮影して作成した、じゃこ天とビールのポスターもある。
出典:wikipedia
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