『初代熱血硬派くにおくん』(しょだいねっけつこうは - )は1992年8月7日にテクノスジャパンより発売されたスーパーファミコン用ゲームソフト。くにおくんシリーズにおいて、初のスーパーファミコン用ソフトである。シリーズ第1作『熱血硬派くにおくん』はベルトスクロールアクションゲームだったが、本作は世界観などを継承しつつもRPG要素を加えたアクションロールプレイングゲームとなっている。舞台は大阪で、修学旅行に来ていたくにおたちが事件に巻き込まれるという内容。梅田・心斎橋・恵美須町など、実在の地名が登場する。キャラクターは他のシリーズのような2.5頭身ではなく、5頭身になっている。ゲームデザインは澤田典宏・岸本良久・津田昇、音楽は井上晃・平沢道也・浦部拓、キャラクターデザインは根立克行・澤田典宏がそれぞれ担当した。くにおたち熱血高校2年生の生徒達を乗せた修学旅行用臨時列車が大阪に到着した。くにおはひろしに「よしひろが大阪を案内してくれるって。いっしょに行こうよ」と誘われる。よしひろは元々大阪から熱血高校に転校してきた同級生であり、大阪をよく知っている。しかし、くにおは「疲れたからホテルに行く」と断り、ひろし、よしひろ達とは別行動をとる。宿泊先のホテル「ホテル大阪」に向かう途中、くにおは偶然にも同じく修学旅行で大阪に来ていたりきと再会する。ホテルも同じという事で、りきはくにおと共に行動する事になる。ホテル大阪の目の前で、くにおは突然ヤンキーに襲われる。なんなく撃退するくにおだったが、出会ったヤンキーとは全く見識がなく、頭がスッキリしないまま眠りに落ちる。ほどなく同級生のこうじがくにおの部屋に入り、ひろしが地下駐車場でヤンキーに襲われている旨を伝える。ベッドから飛び起きたくにおはひろしを救出する為に地下駐車場に向かう。救出後、くにおはひろしからある文通相手と会うために同行をお願いされるが…。システムは大まかに見れば『熱血硬派くにおくん(1作目)』や『ダウンタウン熱血物語』に準じているが、本作ならではのシステムも多数存在する。ダウンタウン熱血物語では、敵を殴ったり倒したりした時に自動的に敵が言葉を発する形になっているが、本作では街中を歩く人のそばでAボタンを押すことで、意図的に話しかけることができる。相手によっては次の行き先や目的地への移動方法を教えてくれる場合もあれば、まったく意味のない悪ふざけ(突然一人芝居を始める、「アホが見る、ブタのケツ」と笑う等)をしてくる場合もあり、喧嘩腰な態度を取る(暴言を吐く)人も少なくない。ただし、話しかけて暴言を吐かれても喧嘩(後述)にはならず、喧嘩を売られる時は相手の方から一方的に暴言を吐きだしてくる。時間が経過すると、夜になって背景が暗くなったり、夜が明けて明るくなったりと、昼夜切り替えが発生する。イベントによっては昼間にしか起こらないものもあれば、夜にしか起こらないものもあり、昼と夜の区別はストーリー上重要といえる。また、夜の方が酔っ払いなどが歩き回っているためにエンカウント発生率が若干上がる。昼か夜のいずれかにしか起こらないイベントが発生する地点に、ちょうど昼夜の切り替えが微妙なタイミングで達するとバグが発生することもある。街中を歩いていると突然通行人から喧嘩を売られる場合がある(一般のRPGで見られる「エンカウント」にあたる)。喧嘩を売られるとBGMが変わり、さらにスクロールがストップしてその画面内が「戦闘エリア」となる。喧嘩からは一切逃げることはできず、くにお(2人プレイの場合はくにおとりきの両者共)が敗れるか敵を全て倒すかしなければ喧嘩は終わらず戦闘エリアの拘束も解除しない。喧嘩には敵に助太刀が現れることが多いが、稀に喧嘩を売ってきた本人のみとの対決になることもあり、またくにお・りき側の助太刀に入ってくれる人(味方)が現れることもある(この場合くにおとりきの味方になってくれた人は倒しても倒さなくてもよい)。喧嘩を売られる確率は昼夜、地域によって異なる。敵の種類によってもエンカウント率はまちまちである。攻撃手段はくにお、りき共に最初はパンチ、キック、襟掴みキック、羽交い絞め、襟掴み起こし(倒れた敵の襟をつかんで起こす)の5種類のみだが、後述するように経験値を溜めレベルが上がる事で必殺技を覚えるようになり攻撃手段が増えていく。なお、初期から覚えている5種類のうち羽交い絞めのみ、倒し切れず敵に解かれてしまうと後ろに少し吹っ飛ばされる。敵を殴るとくにお、りきの体力ゲージ(赤色)の下に殴った相手の体力ゲージ(青色)が現れ、これを0にすれば倒れた敵は点滅して消え、倒したことになる。ボスなど体力の高い敵は、最初は何度殴ってもゲージが満タンのまま変わらないが、これは攻撃が効いていないわけではなく、一定の値まで体力が減少した時に初めてゲージが減少するというシステム上の都合である。なお、説明書では話しかけた場合も相手の体力ゲージが現れる旨が記載されているが、話しかけただけでは相手の体力ゲージは表示されない。熱血高校生徒(ひろし・こうじ・まさ・げんえい)や大阪同盟(みほ・うらべ・いざわ・おうみ・さおり)が一定期間くにおたちと行動を伴にしている場合は、喧嘩になるとくにおたちの助太刀をする。2人プレイにおいて、一方のキャラクターをドアなどに入れておくと喧嘩を売られない。前述の熱血高校生徒や大阪同盟がくにおたちと行動を伴にしている場合は同行者を殴る事が出来るがいくら殴っても体力ゲージに影響は無い。ただし地下鉄構内で同行者が電車に轢かれると、生きているが体力ゲージは0になる。敵を全て倒せば勝ちとなる。勝てば経験値を得ることができ、たまに敵が「プリペイドカード」などのアイテムを落とす場合もあってそれを手に入れることもできる。ただし2人プレイの場合は、経験値は倒した敵に応じて手に入るようになっており、敵が落としたアイテムを拾うことができるのは最後の敵を倒したキャラクターのみである(倒した敵の経験値の合計や入手アイテムを分配するというシステムはない)。喧嘩を売っていない人を攻撃する事もでき、倒すと経験値も得られる。ただし、アイテムは落とさず、獲得経験値は高くない。喧嘩に負けてしまう(体力が0になる。2人プレイの場合はくにおとりき共に体力が0となり全滅する)と自動的にホテル大阪のこうじの部屋に戻され、最後にセーブした状態からスタートとなる。この場合、最後にセーブしたところから喧嘩に負けるまでのいきさつは全て「くにおが見た悪夢」であったことになる(こうじが「くにお! 大丈夫か? しっかりしろよ」と起こすあたりから、くにおがうなされていた様子が窺える)。また、地下鉄の線路を徒歩で移動している時に通過する電車に轢かれると敗北扱いとなる。2人プレイにおいて一方のキャラクターが体力0で倒れて戦線を離脱した場合、残っているキャラクターがこうじの部屋に行くと、倒れたキャラクターが復活する。経験値が積み重なってある一定の値を超えるとレベルアップし、ステータスが上がるほか、必殺技や気力技を覚える場合もある。『ダウンタウン熱血物語』でも必殺技の習得やステータスを上げるシステムは存在したが、そちらでは本を読んだり食べ物を食べたりすることになっており、レベルアップによってステータスを上げるのは本作ならではである。レベルアップによって覚える必殺技は次の通り。習得後特定の操作・状況で発動する。習得後、メニューでのコマンド選択により使用。使うと気力(マジックポイントに相当する)を消費する。以下のような種類がある。この作品では「お金」というステータスが存在せず、説明書でも装備品などの入手アイテムはほとんど「非売品」とされている。そのためアイテムは喧嘩に勝つことで敵が落とすのを入手するか、ストーリーの展開で自動的に手に入るかのどちらかである。くにおくんシリーズでは初めて「装備品」なるものが登場する。腕にはめる「武器」、学ランに装備する「裏地」、敏捷性を左右する「靴」の3種類が存在する。ただし上述の通り本作では「お金」なるものが存在しないため、装備品は店で売られているわけではない。よって、不要となった装備品は「売る」ことはできず「捨てる」しか処分の術はない。装備品の中には著しく操作性が悪くなったり一部のパラメーターが減少したりする「呪われた装備品」も存在する。移動に必要なアイテムは殆どが後述する重要アイテムであるが、以下のアイテムはなくてもストーリー上支障はない。以下のアイテムはストーリー上必要不可欠であるため、「すてる」コマンドを選択した際にリストに表示されない。また、対象アイテムを持っていないと通れない所を無理矢理通ろうとすると警告ブザーが鳴り出し、この時にAボタンを押すとくにお(りき)が、何が無いために通れないのかを訴えてくる。敵が時々落とす「プリペイドカード」を入手することで、自動販売機で回復アイテムを買ったり、ゲームセンターで遊ぶことができる。なお、カード度数の残高は裏ステータスになっており、プレイヤーは把握できない。必要度数が現残高を超えている場合(例えば残り度数が2か1の時にウィズパーを買おうとした時など)、くにおに「プリペイドカードがたりねえぞ」と注意される。なお、自動販売機では買えず、敵を倒すかストーリー上で自動的に手に入る回復アイテムもある。また、以上に示した他にも、持っているといつの間にか増えてアイテム欄を一杯にしてしまう「うみのさる」(元ネタはシーモンキー)、持っていると通行人が寄ってきてエンカウント率が跳ね上がる「ガンガンクエストV」「さいごのファンタジーV」(元ネタは当時人気のゲームだった『ドラゴンクエストV』『ファイナルファンタジーV』)などがある。以上のアイテム以外にも、路上に落ちているアイテムをYボタンで拾い上げ、その状態でもう一度Yボタンを押す事で武器として使用するか敵に投げつける事ができる。なお、アイテムを振って攻撃するか投げつけるかは相手との距離次第で判定され、遠かったり近すぎたりすると投げつける。一部のアイテムは何度も使うと壊れてしまうが、壊れてしまうタイミングはアイテムの種類によって決まっている。ダウンタウン熱血物語をはじめ過去のくにおくんシリーズでは路上に落ちているアイテムの有効活用や、アイテムを持っている事によってのみ使える技があったりと、アイテムの使用により難易度が下げられる傾向があったが、本作においてはくにお、りきが「マッハたたき」などのアイテム使用による技を覚えない事、アイテムを持っていると技が使えなくなる事、さらに両手でかつぐように持つアイテムを持っている時はジャンプもできないなど操作性が格段に落ちてしまう欠点があり、寧ろお邪魔キャラ的な存在に成り下がっている。路上に落ちている他に敵キャラが持っている事も多く、ネタとしての要素が強いといえる。枕くにおの部屋にある。軽い筈だが両手でかつぐ格好を取り、敵に当たると一発で壊れてしまう。鞄高校生などが持ち歩いている普通の革製の鞄。3回敵に当たると壊れる。ビール瓶梅田地下街のとある場所に落ちている。3回敵に当たると割れてしまう。木刀くにおくんシリーズではおなじみのアイテムだが、棒術スペシャルなどの技は出せず、敵の中でも使ってくる者はいない。5回敵に当たると真っ二つに折れてしまう。チェーンくにおくんシリーズではおなじみのアイテム。暴走族などが持ち歩いている事がある。一見しなやかそうだが、8回程度敵に当たると壊れてしまう。鉄パイプ暴走族が時々持っている。一見、壊れなさそうだが15回敵に当たると折れてしまう。メガホン普通の黄色いメガホン。阪神ファンがよく持ち歩いている。一見、鞄や木刀などのようにすぐ壊れそうに見えるが、何度当たっても壊れない。小石下水道に落ちている事が多い。3回敵に当たると壊れる。スタンガン特定の場所にしかないレアアイテム。しかし、当たっても電撃をお見舞いする事は不可。看板地下街や下水道に落ちている事がある。両手でかつぎあげるアイテム。なぜか何度投げても垂直に立って止まる。10回敵に当たると粉々に壊れてしまう。ゴミ箱青いゴミ箱。両手でかつぎあげるアイテム。何度当てても壊れない。これらのザコ敵は上記に挙げた攻撃以外にもこちら(くにお、りきなど)が倒れると追い討ちとして踏みつけを行ってくることもあるので、慎重に戦わなければならない。通称「キタ」。起点となる場所。ホテル大阪から地下街「ウメチカ」がつながっており、地下鉄御堂筋線梅田駅や大阪電鉄梅田駅へ行くことができる。東、北、西の3区分があり、実在の御堂筋線梅田駅と阪神電鉄梅田駅、谷町線東梅田駅などを結ぶ梅田地下街「ホワイティうめだ」に準ずるものとなっているようだが、位置関係は謎。なお、ホテル大阪には1階のマップがあり、フロントもあって外に出られそうに見えるが、1階からは外に出られず、くにおたちは必ず地下1階からウメチカに抜けていく形で外出することになる。基本的に学生、サラリーマン、OL、阪神ファンがうろついているが、物語後半になってから訪れる大阪電鉄梅田駅構内に限っては、レベルの高いヤンキーや暴走族が蔓延っている。地下街と心斎橋筋、心斎橋(歩道橋)から成る。心斎橋筋のマップ左端にある地下駐車場は、下水道を通じて難波の戎橋ビルとつながっており、重要なポイントとなる。ちなみに駐車場の脇には献血のテントがあり、通行人の中には「献血にご協力下さい♡」と言ってくる人もいるが、ゲーム中にくにおたちが献血に参加する小ネタイベントは存在しない。主にうろついているのはサラリーマン、OL、学生、おっさん、おばはん。なお「歩道橋の心斎橋」は本作発売当時には実在していたが、後に長堀鶴見緑地線の延伸工事の際に取り壊されている。また、発売当時は大丸とそごうの2大百貨店が雌雄を成す状況にあり、本作でもそのパロディと思われる「DAINARU」と「SAGO」という看板が見られるが、現在はそごうが閉店して跡地は大丸北館となっている。通称「ミナミ」。御堂筋線、堺筋線の駅があり、2駅は地下街「なんなんタウン」で連絡している。地上は戎橋筋で、名物グリコの看板もちらとだが見られる。また、先述したロッテリアもしっかりと置かれてあり、一部工事中になっている景色を除けば、ほぼ本作発売当時の戎橋筋商店街(千日前通北~戎橋ビル付近)を忠実に再現しているといえる。ここからは飛び膝蹴りを特技とする暴走族がうろつくようになる。現実の戎橋筋は心斎橋筋をそのまま南下した先にあり、心斎橋の地下駐車場と戎橋ビルを結ぶ下水道は心斎橋筋直下の隠し通路と捉えれば位置関係が一致する。また、実際の堺筋線には難波駅がないが、ゲームの堺筋線難波駅を日本橋駅、御堂筋線と堺筋線の両駅を結ぶ地下街「なんなんタウン」をなんばウォークに置き換えると、戎橋筋、御堂筋線難波駅、堺筋線恵美須町駅の位置関係が現実と一致する。ただ、現実ではなんばウォークの直下には地下鉄千日前線と近鉄難波線が走っているが、ゲーム中においてはこの2線の存在には全く触れられていないため、御堂筋線と堺筋線の連絡は改札外を歩き回って行くしかない。大阪のシンボル、通天閣が駅の南東にそびえ立ち、商店街「通天閣本通」で連絡している(ゲームと現実とで位置関係は一致)。下町風情溢れる新世界の一角を成すだけあっておっさん、おばはんがたくさんうろついている。一方で暴走族もよくうろついている。なお、現実の恵美須町駅は出入口が大きく分けて2箇所あり、片方は通天閣側、その反対側はでんでんタウンにつながっているが、ゲーム中でんでんタウンはストーリーに全く関わらないためか、マップには出てこない。いわずとしれた野球の聖地、甲子園球場の最寄り駅とその周辺地域である。初めて訪れる際は、大阪電鉄梅田駅ホームで電車到着のタイミングで喧嘩を売られないようにタイミングを推し量る必要があるため、かなり苦労する(地下線路に高電圧電流の仕掛けがあり、徒歩では行けない)。うろついているのは阪神ファンのみで、梅田や難波で見かけるものと外見は全く同じだが、中には喧嘩を売って来た時に下手なボスよりステータスの高い(経験値も比較的高い)者が紛れており、初訪問の際はイベント終了後は長居せず早く去るのがいい。本作のラストステージ。現実には地下鉄でも行けるのだが、梅田や難波からでは最低でも1回は乗換が必要であり、マップが複雑化する都合からか、ゲームではバイクでしか行けない場所とされている。ひたすら湾岸部と倉庫のマップの繰り返しであり、最深部の倉庫に大阪港を治める連合四天王ほんだが待ち構えている。うろついている雑魚キャラクターも殆どが飛び膝蹴りを多用する暴走族であり、大概5人前後の規模で襲いかかってくるため一度倒されると下手をすれば集団踏みつけで詰まされる事も。まさに最終、最強、最難のエリアと呼ぶに相応しい場所となっている。
出典:wikipedia
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