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パリ砲

パリ砲(パリほう、"Paris-Geschütz")は、第一次世界大戦期、ドイツ軍がパリを砲撃するために製造した巨大な列車砲である。1918年3月から8月まで使用された。第一次世界大戦を通して最も大きな砲であり、超巨大砲(supergun)と考えられた。この大砲は「カイザー=ヴィルヘルム砲」(独:"Kaiser-Wilhelm-Geschütz")とも呼ばれる。空気の薄い上空にまで砲弾を打ち上げると、空気抵抗の影響を受けないことから射程が驚異的に伸びることに着目して開発された、超長砲身の大砲である。純戦術的には有効な大砲ではない。ペイロード(弾頭荷重)は少なく、弾丸発射の摩耗から砲身を定期的に交換する必要があり、精度も都市のどこかを狙えるという程度であった。しかしながら、ドイツの目的は、パリ市民を心理的に攻撃することにあり、都市そのものを破壊することではなかった。しばしば、1914年にリエージュ要塞を砲撃した「ベルタ砲」(または「大ベルタ砲」、独:"Dicke Bertha")と混同され、フランス人はパリ砲をこの名前で呼んだ。同様に、より小さい「ランゲ・マクス砲」(独:"Lange Max")とも混同される。これらの有名な砲類はすべてクルップ社により製造され、類似点はそこに帰着する。この砲は、バビロン・プロジェクトと呼ばれるイラクのスーパーガン(多薬室砲、ムカデ砲)構想(湾岸戦争で破壊された)を率いた、ジェラルド・ブルに多大な影響を与えた。彼はパリ砲の歴史を研究し、この砲に関する書籍を出版した。パリ砲は他の兵器とは違い、詳細な能力は不明で、閲覧可能なすべての図面は近似値による。これは、連合軍の攻撃に直面したドイツ軍が、自らこの砲を破壊したためである。図面の数値は、武器そのものの大きさ、射程や性能に至るまでかなり幅があり、発射された弾数すら正確には判明していない。自重は256トンに及び、レールに載せられていた。砲の長さ28m、口径210mmで、施条(ライフリング)が付けられていたが、6mの滑腔部分があった。砲身が自重で垂れることを防ぐために、砲身を支える支柱が取り付けられていた。当初は海軍管轄の兵器として設計され、海軍提督の指揮下、80名の海軍砲兵が操作を行った。また、フランスやイギリスの偵察員に発見されないように、標準的な陸軍用の野砲で囲み「雑音の壁」を作り出した。この砲からは約94kgの砲弾が発射され、弾道は高度40kmにまで達した。40kmという高度を通過することで空気抵抗が減少するため、80マイル(約130km)という驚異的な射程を実現した。発射直後、1600m/sに到達した砲弾は170秒間の弾道を飛翔した。ほぼ5回の音速障壁音が聞かれたという。発射された砲弾は、人間が作った物体として初めて成層圏に届いた。30年後、1942年10月に液体燃料式のV2ロケットが開発されるまで、これを超える兵器は存在しなかった。砲弾は施条により回転力を与えられ、高い速度で発射されたが、これにより施条は相当削られた。このため、一発発射するごとに、砲弾は一回り直径の大きなものが用意され、発射薬量も変更された。砲身や砲尾を壊さないために、砲弾の発射順序が決められていた。発射順序を示す番号が与えられた65発の砲弾を発射した砲身は、次に240mm口径に施条の切り直しが行われた。パリ砲は、のち第二次世界大戦期にドイツで製造されたグスタフ超重砲("Schwerer Gustav")やドーラ("Dora")、V3砲に超されるまでは、世界的にも最大の大砲であった。パリ砲はクシー("Coucy")の森に置かれ、最初の発射は1918年3月21日午前7時18分であった。最初フランス側では航空機によって爆弾が投下されたものと考えられたが、集められた破片により、それが砲弾による爆発だと判明した。パリ砲は、パリから75マイル(約120km)の位置から砲撃を行った。これはコリオリの力の影響を受けるに十分な距離で、弾道計算の考慮に入れる必要があった。ランの付近、北緯49度5分から西南西の方位角232度に向け発射された。砲手は、最初の着弾が393m短く、1343m横にずれたことを、コリオリの力の影響を考慮に入れなければ証明できなかった。おそらく320~367発の砲弾が発射され、250名が死亡し620名が負傷し、家屋などの財産にも相当の被害が出た。パリ砲は、1918年8月、連合軍の進軍に脅かされたことにより、ドイツに引き上げられた。その後連合軍がこの砲を捕らえることはなく、終戦近くにドイツによって完全に破壊されたと考えられている。予備の砲座がChâteau-Thierryの近くでアメリカ陸軍に接収されたが、砲そのものは全く発見されなかった。

出典:wikipedia

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