『星方武侠アウトロースター』(せいほうぶきょうアウトロースター、星方武侠OUTLAWSTAR)は、1998年1月8日から同年6月25日にかけてテレビ東京で放送されたテレビアニメ作品、および『ウルトラジャンプ』にて連載の伊東岳彦原作の漫画の作品名。サンライズにおいて当時新設されたばかりの新スタジオ・第10スタジオの処女作として全26話が製作されたスペースオペラで、原作者に漫画家の伊東岳彦がクレジットされている。監督はSFファンを公言する本郷みつる。スペースオペラを名乗るだけあって、“エーテルが満ちている宇宙”という1930年代にパルプSFで多用された世界を舞台として、主人公達は細かい理屈を二の次にした派手なストーリーを展開、さらに「宇宙船が腕(グラップラーアーム)を装備し、格闘戦を繰り広げる」シチュエーションは他のSF作品には無い独特の戦闘シーンを見せた。地球人類が宇宙進出するにあたって先駆者となった華僑が銀河間において広大なネットワークを形成しているという設定になっており、そのため全体的に風景などに中華的な雰囲気が漂う。本作と同一の設定世界上で展開されるアニメ作品『星方天使エンジェルリンクス』が後に(1999年)WOWOWノンスクランブル枠にて放送されたが、二人のキャラクターヴァレリアとドゥーズは先に第19話「法と無法」で登場し、本作の主人公達と共に活躍した。余禄ではあるが、作中にて宇宙船の戦闘装備として描かれるグラップラーアームは、伊東の出世作『宇宙英雄物語』にてすでにその原型が「黒龍号」として登場している。主人公の乗る宇宙船・アウトロースター号は、秘密裏に2大巨大組織が共同開発したもので、格闘戦においても最新鋭であり最強という位置付けである。第1話の放送において、本編の前にアバンタイトルとして再編集された2分ほどのパイロットムービーが挿入されている。中身はアウトロースター号の戦闘を描いたものであるが、このパイロットムービーは本放送の前(まだキャストも決まっていない時期)に完成しており、後の放送内容とキャラクターやメカニックなどのデザインが一部異なる。このパイロット版は制作前・企画段階のプレゼンテーション用であり、その「宇宙船が超高速で殴りあう」という斬新な設定であった。このパイロット版については、無編集完全版がバンダイビジュアルより発売されたビデオ・LD・DVDに収録されている。本作ヒロイン・メルフィナ役の声を演じた川澄綾子は、この作品が初ヒロイン役である。到星歴と呼ばれる時代、人類が宇宙を、星々の間を、広く駆け巡る世界。辺境の惑星センチネル3にて、トラクターから人間関係まで、何でも引き受ける便利屋のジーン・スターウィンドとジム・ホーキンスは、ある美女からの依頼を引き受ける。しかしその依頼には裏があり、ジーンたちはアウトロー・ヒルダと宇宙海賊との危険な諍いに巻き込まれる。紆余曲折を経て、期せずして最新鋭の格闘式宇宙船(グラップラー・シップ)アウトロースター号を手に入れ、この最新鋭艦の本格運用に必須となる生体アンドロイドのメルフィナと巡り合ったジーンは、幼い頃のトラウマから宇宙に出ることに怯えを感じながらも、肝心なことは伏せたまま死んだヒルダの残した謎や、メルフィナという存在の謎を共に解くため、地上を飛び出し宇宙を駆け回ることを決意する。グラップラーシップは、元々は宇宙船の船外活動を補助するために使用された宇宙港のガントリークレーンや宇宙船側のマニピュレータアームを拡張、格闘に利用可能なようにしたものである。「グラップ」(格闘)の名が示すとおり、このアームで殴りあったりする。当初は海賊らが襲撃方法のひとつとして、襲った船舶に取り付いたり殴って攻撃するための装備だったものが、さらに体系化されコンピュータの支援を得て操船と連動させることで広大な宇宙空間で高速で飛行しながら交差する一瞬のうちに打撃を与える装備として発展していった。なお汎用マニピュレーターから発展したこともあって手持ち火器や刀剣などの装備も多く、これらの使用は海賊を中心に普及している。ただし一般商船などでこれを装備していることは稀で、このためアウトロースター号は宇宙軍に初見でその形状から「海賊船」呼ばわりされている。このほか、格闘戦を補助するワイヤーアンカーや接近戦用の小火器から遠距離威嚇用のミサイル・ミサイル迎撃ミサイル・デコイ・偵察など周辺状況を把握するためのカメラポッドまで、各種武装を備えているのがグラップラーシップの特徴である。高速戦闘では小回りが利くほうが有利であるため、小型高機動の機種が主流で、アウトロースター号はグラップラーシップとしては例外的な大型艦となっているが、これより大型で海賊が使用した「大飛」(ダイフェイ)と呼ばれる空母級の球形グラップラーシップが作中に登場している。なおグラップラーシップはその特殊な装備から特別の操船技能を要求され、ゆえにグラップラーシップに乗り、かつそれでなおいくつもの戦闘を生き残ってきた者は、畏敬をこめて「グラップラー乗り」と呼ばれるという。テレビの放送に先駆けて『ウルトラジャンプ』誌上で漫画での連載が始められたが、3巻まで刊行したところで突如休載となる。2015年の時点においても連載は再開されておらず、具体的な再開の目処も立っていない。なお、アニメ版と漫画版のその他の違いとしては、キャラクターの性格付けが多少違うほか、XGP-15A2入手の経緯が別となっている(既存巻には特に描かれていない)。OUTLAW STAR 銀河の龍脈編 集英社スーパーファンタジー文庫 千葉克彦著星方武侠アウトロースター 雲海のエルドラド 集英社スーパーダッシュ文庫 堺三保著
出典:wikipedia
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