『銀盤カレイドスコープ』(ぎんばんカレイドスコープ)は、スーパーダッシュ文庫から刊行されている海原零のライトノベル。また、これを原作とする漫画、アニメ、ラジオ番組、ゲーム作品である。原作のイラストは鈴平ひろ。第2回スーパーダッシュ小説新人賞〈大賞〉受賞作。海原零のデビュー作であるこの作品は、フィギュアスケートの王者を目指す世界各国の少女たちの姿を描くライトノベルである。第2回スーパーダッシュ小説新人賞〈大賞〉受賞作であり、2003年6月30日にスーパーダッシュ文庫より第1、2巻を上・下巻の扱いで同時に刊行した。この第1、2巻が好評だったため、その後続編として第3巻以降が順次刊行され、2005年8月に漫画化、10月にアニメ化、ラジオ番組化などメディアミックス展開を実施。タイトルの『銀盤カレイドスコープ』とは作品内において、主人公(ヒロイン)である少女・桜野タズサの自伝として出版されている本の題名でもある。「銀盤」はスケートリンク、「カレイドスコープ」は万華鏡の意。そのため、アニメのエンディング映像は万華鏡をイメージしたものとなっている。原作の第1、2巻の内容は、主人公のタズサがピートと出会い、トリノ五輪終了と日を同じくして彼と別れるまでのストーリーを描いたものだが、これは前述の通り受賞作品の文庫本化であり、ここで一度完結した構成となっている。第3、7、8、9巻は、世界トップクラスのスケーターとなったタズサの更なる成長や苦悩といった続編的な内容になっているが、第4、5、6巻は、ヨーコ・キャンディ・響子・ドミニクといった他のキャラを主役に据えた外伝的な内容になっている。小説の形式は「一人称形式」であり、第1、2、3、7、8、9巻では主人公のタズサの視点により状況描写が行われ、タズサの心情がそのまま「地の文」となっている。第4巻では彼女の妹であるヨーコの視点によるもの、第5巻ではタズサの視点によるものとキャンディの視点によるものが交互に登場し、第6巻ではタズサの日本でのライバルである至藤響子の視点によるものとドミニク・ミラーの視点によるものが交互に登場する。それぞれの主人公の一人称はタズサ・至藤が「私」、ヨーコが「わたし」、ドミニクが「あたし」、キャンドルが「ワタシ」というように書き分けられている。また、小説内で使われている世界選手権や五輪の開催国、地域はほぼ実際と同じであるが、当時まだ開催国が決まっていなかった2008年世界選手権、2009年世界選手権、2010年世界選手権はそれぞれストックホルム(スウェーデン)、ニューヨーク(アメリカ)、ウィーン(オーストリア)で開催されたということになっており、2008年のイエテボリ(スウェーデン)と、2009年のロサンゼルス(アメリカ)は偶然国が合致している。2006年11月25日に8、9巻が二冊同時に刊行され、完結した。最初に小説が出版されたのは2003年のことだが、2002年のソルトレイクシティ五輪における不祥事などが原因で2005年に競技自体のルールが変更された。そのため、作中のトリノオリンピックを含む各種公式大会で用いられている「6点満点採点方式」は2006年に実際に開催されたトリノオリンピックでは採用されていない。桜野タズサは16歳の現役女子高生にして、日本屈指の実力を持つフィギュアスケート選手で、オリンピック日本代表候補の一人と言われている。だが、優れた素質と美貌だけでなく、高飛車な態度と毒舌家ぶりもまた一流であることから、マスコミでは「氷上の悪夢」と陰口を叩かれていた。そんな彼女だが、ある日行われた国際大会で惨敗し、意気消沈して帰国する。東京で普段と変わらぬ学園生活を送っていた彼女の耳に突然、どこからともなく一人の少年の声が聞こえてくる。不審に感じ、辺りを見回したタズサであったが、声の主と思しき人物の姿はどこにもない。なんとその声はタズサの頭の中から響いてくるものだった。声の主の名はピート・パンプス、タズサが大会に出場したその日に事故死し、幽霊となって彼女に憑依してしまったカナダ人の少年だった。しかも、タズサに憑依してから100日後、彼女が出場を目指しているトリノオリンピックのフィギュアスケート女子シングルの、競技が行われる日の深夜0時にならなければ成仏することができず、その間ずっとタズサと一心同体でいなければならないのだと言う。かくしてタズサは、ピートとの奇妙な同居生活に戸惑いつつもトリノ五輪へ向け、練習に学校にマスコミの取材にと、多忙な毎日を送ることになる。銀盤カレイドスコープ(全9巻)小説版と同じ集英社が刊行している漫画雑誌『マーガレット』の2005年18号(9月20日号、8月20日発売)から連載を開始。漫画家は長谷川潤。原作1、2巻のタズサとピートの出会いから別れまでを中心に描く。トリノ五輪直前の2005年10月8日 D-TV東京 02:40から 12月にかけてテレビ東京・テレビ大阪・アニメシアターX(AT-X)で放送された。全12話。漫画版と同じく、原作1、2巻のタズサとピートの出会いから別れまでを中心に描く。アジアの日本アニメ専門チャンネルでは以前「Rink of Glory」というタイトルで放送されていたが、2008年6月現在は日本のタイトルをアルファベット表記にした「Ginban Kaleidoscope」というタイトルに変更されている。DVD全6巻は本来2006年1月から順次発売予定であったが、最終的には2006年7月より発売を開始した。メインキャラの声の出演は上記の登場人物を参照アニラジ『銀盤カレイドスコープ』は2005年10月から2006年2月のトリノオリンピック開幕翌日までラジオ大阪他にて『アニプレックスアワー』内で放送。パーソナリティは川澄綾子(桜野タズサ役)、吉野裕行(ピート・パンプス役)。コーナーとしては、設問に対して二人の答えが一致しなければ、吉野の椅子がトリプル・アクセル(回転)するという「二人は一心同体」(毎週)と、リスナーのハガキを募集する2つのコーナー「滑り具合研究所」(寒い(滑る)セリフを募集する)・「こんな幽霊、勘弁して!(タイトル通り、「こういう幽霊がいたら困る(≠怖い)」というネタを募集する)が行われていた(2005年10月から12月までの15分放送時には隔週交代)。また、30分放送時には全く関係のない単語を作品に結びつける会話を行う「華麗にコンビネーション」というコーナーがあった。
出典:wikipedia
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