エトポシド(Etoposide)とは、メギ科の植物"Podophyllum peltatum" あるいは"P.emodi" の根茎から抽出した結晶性成分であるポドフィロトキシンを原料とし、1966年に合成された抗悪性腫瘍剤(抗がん剤)。商品名は、ラステット(販売:日本化薬)、ベプシド(販売:ブリストル・マイヤーズ)。VP-16という略号で表されることもある。WHO必須医薬品モデル・リストに収載されている。その他、造血幹細胞移植の前処置レジメンとしても汎用される。重大な副作用として、骨髄抑制(汎血球減少(0.2%)、白血球減少、好中球減少、血小板減少、出血、貧血等)、ショック(0.2%)、アナフィラキシー、間質性肺炎(0.1%未満)が知られている。その他、間質性肺炎、AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、悪心・嘔吐、食欲不振、脱毛、倦怠感、発熱等が発生する。エトポシドはDNAを切断した後、トポイソメラーゼIIと複合体を形成し、DNAの再結合を阻害する。この結果、DNAの複製阻害を引き起こす。また、細胞周期をG/M期で停止させる作用がある。本剤は、このG/M期とS期でよく作用する。エトポシドはアメリカハッカクレン("Podophyllum peltatum" )の地下茎に含まれるポドフィロトキシンからの半合成で生成された。より具体的には、エトポシドはポドフィロトキシンの-グルコース配糖体である。は良く似た分子で、エトポシドのメチル基がチオフェンに置換された構造である。これらの分子はポドフィロトキシンの毒性を軽減する目的で創製された。エトポシドは1966年に最初に合成された。米国では1983年に、日本では1987年3月に承認された。VP-16という呼称は、この化合物の初期の研究者(フォン・ヴァールブルグとフォン・クーン)の名前と先駆物質ポドフィロトキシンから一文字ずつ取って付けられたと思われる。
出典:wikipedia
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