『天体戦士サンレッド』(てんたいせんしサンレッド)は、くぼたまことによる日本の漫画作品、およびそれを原作としたアニメ作品。神奈川県川崎市を舞台に、正義の味方サンレッドと世界征服を企む悪の怪人組織フロシャイムとの闘いを描くギャグ漫画。2004年創刊号から2015年1号まで『ヤングガンガン』(スクウェア・エニックス)にて連載されていた。本作は、世界征服を企む悪の秘密結社である怪人組織フロシャイムと、彼らの野望を阻もうとする正義の味方サンレッドとの対峙構造を主軸として、ときに行われる戦い、馴れ合い、心温まる友情などを描く、特撮変身ヒーロー物のギャグ漫画である。神奈川県川崎市(主に溝口などの高津区周辺)という極めて現実的かつ限定的な地域を舞台としており、物語には、マルイファミリー溝口 (cf.) や武蔵溝ノ口駅前周辺、溝の口駅西口商店街、高津市民館といった地元色に富んだ設定とネタがふんだんにちりばめられている。それらは、設定の上で施設名を変えられてはいても、デザイン等の強い相似性から当地域に詳しければ一目で特定できる描かれ方となっている(例えば、物語に登場する「溝の口病院」は、現実世界の帝京大学医学部附属溝口病院がこれに相当する)。主人公は一応サンレッドとなっているが、物語の中核をなしているのは悪の組織側であり、フロシャイム川崎市支部幹部のヴァンプ将軍を始めとする怪人達が真の主人公であるような描写がされている。怪人の性格は、良識人であるヴァンプ将軍を筆頭に、総じて人にも地球にも優しい連中である。彼らは姿形こそ怪人であるが、普通に社会に溶け込んでおり、一般人と面識がある。また、フロシャイムなどの特定組織に所属しない“善良な一般市民の”怪人などもおり、悪の組織に所属しても根は善い怪人という者が多い。その一方で、正義の味方を謳うサンレッドは粗暴な上、社会的にも非適応型でヒモとして暮らしていたりと、悪と正義の性格が逆転している。サンレッド以外のヒーロー達も素行の悪い者が比較的多く、乱暴者や、軽薄な男などが揃っている。個々の戦いは基本的に、ヴァンプ将軍が公園などにサンレッドを呼び出して、その回の怪人と戦闘要員2人と共に闘いを挑むというものであるが、サンレッドはヴァンプ将軍を除く敵方の怪人と戦闘員を叩きのめし、虫の居所によってはヴァンプ将軍以下一同に説教を垂れる、無理を押し付ける、使い走りを強要する、などという展開になる。しかし、建前上は敵対しているが、相手が困ったときは助け舟を出したり、ときに友人として付き合うことなどもある間柄でもある。作者が靴好きということで、怪人の名前などでそれにちなんでいる例が多い。また、同作者の漫画作品『GOGO!ぷりん帝国』とは世界観を共有しており、ぷりん帝国からのキャラクターがゲスト出演している。なお、神奈川県にゆかりのあるイベントや企画とのコラボレーションを行うこともあり、実際にも地域密着型の作品となっている。例えば、テレビアニメにおける川崎フロンターレとのコラボレーション・アニメの制作や、高津区による区セールス事業などがそれである。他にもアキバプロレスにサンレッドとヴァンプ将軍および戦闘員1号が出場を果たしている(実際に戦ったのはサンレッド)。※登場人物名ヨコの声 - (人物名)はテレビアニメ版における声の出演者。世界征服を企む悪の組織。組織の全貌は不明だが全国に支部および出張所があり、そのうえに本部の将軍や総帥キングフロシャイムが存在する。名前はアメリカの靴メーカーFlorsheim () のもじり。現時点で確認できる限り、構成員はヴァンプ将軍を始めとして良い人が多いのが特徴。悪の組織らしからぬ言動が目立ち、対象とするヒーロー以外の人間に危害を加えるような作戦は取らないように心掛け、仮にしても最小限の危害に留めようとする。本部は不明だが、支部は一戸建てであり、本部から支給される経費で賄われている。月に一度、各地の幹部を集めた幹部会議が行われているが、開催地が熱海や草津といった観光地である。所属する怪人達は、ムキエビのように組織で作られた者もいるが、基本的にはスカウトや求人広告で集められているようである。給与体系などは不明だが、バイト生活や、貧乏暮らしをしている怪人も多い。ときにメダリオ・カーメンマン・ウサコッツなどは川崎支部の電気代のためにバイトをしたこともあり、本部から支部に支給される金額も必要最低限のようである。彼らは、普段は上記のようにバイトや、買い物を行い、素顔のままで人々と接し、一般市民と溶け込んで生活している。一部の例を除き、怪人たちは必殺技や能力を持つが、ほとんどは使う前にサンレッドに一撃で倒されてしまっている。これはサンレッドが強すぎるためで、決して怪人達が弱いというわけではない。このことはサンレッド自身も認めており、ヒーロー3人を倒したという非フロシャイムの怪人たちにヴァンプが襲われそうになった際、アーマータイガーが撃退を果たしている。また、体も頑丈で一般人が攻撃を加えてもびくともしない。フロシャイムの戦闘員。各支部には2名配属されており(作中で確認されているのは川崎支部と埼玉支部)、黒の全身タイツを着用し「1号」「2号」と番号で呼ばれている。2人とも本名は不明。鳴き声は「キー」だが、普段は普通に会話している(2号曰く「ずっと言うと喉に負担がかかる」)。戦闘員だが直接的な戦闘行為はあまり行っていない。勤務中はいつもヴァンプ将軍の隣にいて後方支援や雑用などが主だが、支部の会議には常に参加し、作戦の立案から企画・準備まで関わっている。戦闘中は猫背が基本スタイルだが、普段は背筋を伸ばした姿勢で生活をしている。ビームスやユナイテッドアローズなどへ服を良く買いに行くなど、流行に敏感であり、戦闘員服でも白ブーツの履き方を色々と変えてこだわりを見せている(ただし、本部から提供されたクールビズには、奇抜なデザインから嫌悪感を抱いていた)。なお、1号と2号は外見上、よく似ているが声は違う。アニメ版では額に「1」「2」と書いてある(原作での埼玉支部の戦闘員はゾーネ将軍の考えにより額に彩の字が書かれている)。1号2号共にフロシャイムの中では随一の常識人であり、主に巻き込まれ型のツッコミ役である。ごく普通の一戸建て住宅。築23年、木造2階建て、庭付き。ただしブレーカーはヒューズ式で、しかも30アンペアしかない。自家用車はないがママチャリが1台置いてある。ヴァンプや戦闘員が住んでおり、怪人達も多数利用する場所である。溝の口駅や登戸駅から近い場所に建っている。アニメ版では溝の口周辺の描写が多いため高津区である。秘密基地ではないので付近の住民も場所を知っている。ヴァンプを含め、メンバーは戦闘時はサンレッドを呼び捨てにするが、それ以外の時は常に「レッドさん」と下手に話す。アニマルソルジャーは常時「レッド」と呼んでいる。怪人達の表記は、それぞれ単行本にて初登場した順に準じる。川崎支部と同様のやや中古の一軒屋。なお、原作では「東京支部」だがアニメでは「西東京支部」である。静岡にあるフロシャイムの出張所(支部と出張所の違いは#フロシャイムを参照)。原作最終巻で静岡支部となる。構成員は4名。また、資金集めのために下宿を始め一般人の木元友樹が住んでいる。静岡出張所の面々は同じ作者の『超絶変身!! アースカイザー』単行本に「出張版」としてゲスト出演している。レッド以外にも各地にヒーローが存在する。管轄区域は都道府県単位なのか市町村単位なのかは不明であるが、自ら名乗る場合は都道府県名を言うことが多い。ヒーロー同士の関係は具体的には不明であるが、「ヒーロー協会」なるものが存在し、作中に登場した者では先輩後輩の関係にあたるようである。協会への入社方法は履歴書を提出すれば怪人でもヒーローになれる。全員が世界征服を目指しているわけではない怪人たちと同じく、ヒーローたちも全員がヒーローをやっているわけではない。例えばウェザースリーのレッド以外は、それぞれ別の職業に就いている。また、怪人たちとは対照的にヒーローたちは問題人物であることが多い(真面目だが超がつくほどにマイペース、凶悪な程に攻撃的かつ好戦的、虚言癖が酷い、酒癖が極端に悪い、怪人への転向を考える、など)。数種のバトルスーツがあるが、レッドが実際の戦闘で用いることはまずない。4年に1度くらい本気になる時は自分から着込む。たまにフィッティングも行う。『気象戦隊ウェザースリー』(きしょうせんたいウェザースリー)は、くぼたまことが天体戦士サンレッド以前に『コミックバウンド』(エニックス)・『ガンガンYG』(スクウェア・エニックス)で連載していた漫画作品。サンレッドのプロトタイプ作品。フロシャイムとヴァンプ、話の展開、そして舞台は川崎市なのはサンレッドと同じであるが、正義の味方が3人(ウェザーレッド、ウェザーブルー、ウェザーイエロー)になっており、レッドの彼女も違う人物になっている。なお、作中に登場する怪人の名前は全員「靴」が由来。『天体戦士サンレッド』との関係については、当初はコラムなどで全く別物であるかのような扱いがなされていたが、次第に、時系列的に過去の話であることが判明する。そのため、レッドやヴァンプ将軍といった登場人物たちは同一人物であり、ブルーやイエローは、戦隊を辞めた、その後の姿で『サンレッド』に登場する。『コミックバウンド』・『ガンガンYG』の連載分は共にサンレッドの単行本に収録されている(前者は2巻、後者は1巻に収録)。単行本の空きページに掲載されている、作中に登場したフロシャイム怪人やそれ以外の怪人(上記のようなデビルアイ軍団やベロス、元フロシャイム怪人など〈この場合、題名が「フロシャイムの怪人じゃないけど怪人図鑑」になる〉。ただし、「気象戦隊ウェザースリー」に登場した怪人〈ヴァンプやレッドの回想に登場した怪人は紹介される〉や戦闘力を持たない一般の怪人は紹介されない)を紹介するコーナー。作中ではサンレッドに一撃で敗北する、あるいは闘わずに日常を送る怪人の必殺技や能力、他の怪人との関係などの裏設定が明らかにされている他、コーナーの下部には作中に登場した怪人やレッド、ヴァンプの会話が書き下ろされている。作者や担当の作画ミスでその巻に登場した怪人が次巻のコーナーに紹介されると言うハプニングもあった(実際、11巻と15巻に登場した怪人が次巻(前者が12巻、後者が16巻)で紹介されたことにレッドが問い詰めるシーンがある)。上記同様空きページに掲載されている、ヴァンプ将軍による一人暮らしにも便利な簡単クッキングを紹介(失敗作も紹介されることもある)するコーナー。下部には試食する怪人にツッコミを入れるサンレッド(時折、ヴァンプに皮肉や文句を言う場合もある)が書き下ろされている。また、作中では「ヴァンプ将軍のさっと一品mini」(2巻)、「ベルムスのささっと一品」(4巻)などの派生コーナーも存在する。単行本第1巻では多くの誤描が目立っていたが、後の巻では改善されている。同じく単行本では簡単に出来るレシピが載っており、3巻では巻頭カラーで写真入りのものを披露するなど他のギャグ漫画と違う色を出している。サンレッドの服に書かれた文字はテレビ神奈川の番組名やその出演者名であることが多い(「saku saku」「新車情報」「tvkラグビー中継」のような比較的メジャーな番組名はもとより、「み’」「しゃこいれ娘。」のマイナーな番組名まで幅広く引用されている)。また、『増刊ヤングガンガン』において、『ヤングガンガン』の他の漫画家とのコラボ版が掲載され、レッドたちが「別人のような」姿を見せており、時には漫画家以外のコラボをすることもある。なお、くぼたのブログによると単行本収録の予定はないとのこと。真剣で私に恋しなさい!の続編でサンレッドらしき人物がモブキャラとして登場している。タイトルは「溝ノ口豪華絢爛歌謡祭」。これまで番組内で流れた曲を集めたコンピレーションアルバム。2008年にテレビアニメ化。本作品は地上波がテレビ神奈川 (tvk) のみの単独放送だが、放送後にニコニコ動画にて1週間限定で無料配信するという特殊な放送スタイルを採っている。過去放送分はニコニコアニメチャンネル内『天体戦士サンレッドちゃんねる』にて有料で配信されている。ただし、FIGHT.01とFIGHT.27は常時無料で視聴可能。2009年にはネット配信を増量し、バンダイチャンネルとモバイルアニメイト.chでもニコニコ動画とほとんど同じ条件で視聴可能となった。2010年にはBSフジでの放送も開始された。また、収録方式はプレスコ方式を採用している。これは監督を務めた岸誠二の「原作の雰囲気を大事にしたい」という思いと、「日常会話を再現したい」という音響へのこだわりからである。声優らのアドリブや作画段階でのお遊び的要素もある。2008年10月から2009年3月にテレビ神奈川 (tvk) にてテレビアニメを放送。全26話。毎週、地上波放送直後にはニコニコ動画の公式アニメチャンネルにて無料配信された。2009年2月6日から2月27日には、『ファイト!川崎フロンターレ』の中で川崎フロンターレとのコラボアニメーション『KAWASAKI Frontale×天体戦士サンレッド』が放送された。OPアニメは7話から大幅に動画が追加されており、さらに14話からクレジット表記が光弾状に現れて煙状に消えるという演出が加えられ、25話では効果音が追加されている。最後のシーンでサンレッドがレッドバロスグループに売却したと思われるバイクの値札が表示されるが、この価格表示も毎回異なるという演出がされている。なお、23話にてアントキラーと思わしきシルエットが確認できる。2009年1月からtvkにて1度目の再放送(土曜朝10時00分から)を開始したのを皮切りに、数回程再放送が行われている。2010年2月8日から5月6日にかけては4度目の再放送が行われた。2009年9月より、バンダイチャンネルとモバイルアニメイト.chにて毎週金曜日に1話ずつの無料配信開始。配信終了分は有料配信で視聴可能。2009年4月25日深夜(26日早朝)、TOHOシネマズ川崎にて開かれた「番外FIGHT イッキミ!川崎駅前侵攻作戦!!」と公式サイトにて、第2期の制作決定が発表された。これは急遽決定したことで、別の監督作品 (Angel Beats!) が決定していた岸誠二は総監督に代わり、新たに第1期で作画監督を務めていた松本剛彦が監督に就任。その他にも一部スタッフが変更になっているものの、スタッフ編成は第1期とほとんど同じである。2009年10月3日より、tvkにて放送開始。またニコニコ動画内の「天体戦士サンレッドちゃんねる」でも1期同様に放送直後の配信がされ、バンダイチャンネルやモバイルアニメイトでも無料配信がされている。なお、第2期第1話はFIGHT.27からのカウントとなる。ショートコーナーの1つは、原作者の過去作『GOGO!ぷりん帝国』がアニメ化されている。OPアニメでは第1期でレッドが売ったバイクの購入者と思わしき姿をかよ子が目撃しており、サンレッドのファイアーバードフォーム状態の武器「コロナバスター」の威力が毎回変わっている。さらに同じくサンレッドの武器「サンシュート」の充電率も毎話変動する。また、細かい部分の作画も変化しており、40話から効果音も追加された。EDアニメは2枚絵で1枚目がヴァンプ、戦闘員、その話に登場した怪人の後姿(下記の実写EDの場合はヴァンプと戦闘員のみ)であり、怪人の絵は毎回変わる。なお、EDを中心に 下記のようなコラボレーションがなされている。2010年5月12日からtvkにて、第1期の再放送からそのまま続く形で第2期初の再放送が行われている(月曜深夜25時15分から2本立てで放送)。原作の短編を中心に、いくつかのネタはシリーズ化している。「それいけ!アニマルソルジャー」、「ゴドムとソドラ」、「ガイマの野望」、「Host Club MEN'S 5」、「川崎支部の掟」、「ドライブ」など。第1期では「ヴァンプ将軍のさっと一品」として、ヴァンプ将軍による、1人暮らしにも便利なかんたんクッキングのコーナーを送る。第2期からは「ヴァンプとかよ子のさっと一品」とタイトルを一新し、かよ子をアシスタントに、そして試食及び怪人達に対してつっこむコメント担当としてサンレッドを迎えてリニューアルした。調理説明には森野熊八実演による実写(ただし、写っているのは森野の手元のみ)が使われている。また、番外編としてFIGHT.33の「さっと一品mini」、FIGHT.39の「ベルムスのささっと一品」がある。以下に紹介されたメニューを記す。(カッコ内はゲスト)本放映時クレジット。DVD、およびBSフジでの放送では1話よりflying DOG表記。カッコのついていない人物は1期・2期共に共通のスタッフ。稀に主題歌を用いないオープニングまたはエンディングがある。
出典:wikipedia
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