『神鵰剣俠』(しんちょうけんきょう、原題:"神鵰俠侶")は、中国および中華圏(香港、台湾、シンガポール、華僑・華人コミュニティ等)で著名な小説家金庸の武俠小説の1つ。『射鵰英雄伝』の続編に当たり、「射鵰三部作」の第2部作品である。1959年5月20日より、香港の『明報』で連載が始まり、完成に3年を要した。物語は13世紀前半、『射鵰英雄伝』から十数年後、金に代わってモンゴル帝国が南宋を脅かしつつある時代を舞台に、売国奴として横死した楊康の息子楊過が、数々の苦難を乗り越え、一代の俠客へと成長していく姿を、師である小龍女との許されぬ愛を絡めつつ描き上げている。主人公が親の仇を捜しつつ、武術家として成長していく様を描いている点では、前作『射鵰英雄伝』と共通するが、序盤で精神的に成長しきっていた郭靖とは違い、正邪の狭間で揺れ動く楊過の、人間的成長に主軸が置かれている。また、郭靖が天下五絶の北丐洪七公、南帝一灯大師に認められたのに対し、楊過は西毒欧陽鋒、東邪黄薬師に好かれており、性格の違いが現れている。師弟間の恋愛が禁断とされた時代、楊過は師である小龍女と恋に落ちる。そんな二人を保守的な道徳観念を持つ世間は許そうとせず、引き裂こうとする。だが、二人はそれに屈せず、様々な苦難にも立ち向かい、一途に愛を貫く。この楊過と小龍女の純愛を中心に、物語の中ではいくつもの愛憎劇が描かれている。燃え盛る炎のように気性の激しい楊過と、俗世から隔離されて育ち、澄み渡った水のように純真な心を持つ小龍女。性格の全く違う二人の恋に加えて、郭靖・黄蓉夫婦等、前作『射鵰英雄伝』の主要人物の引き続きの活躍や、南宋を滅ぼそうとするモンゴル帝国の野望とそれに対する人々の抵抗等が描かれ、物語を大いに盛り上げている。『射鵰英雄伝』から十数年後。金は滅び、代わってモンゴル帝国が南宋と対峙するようになった時代。楊康と穆念慈の遺児・楊過は、浮浪児に落ちぶれていた。偶然に今や名高い俠客となっていた父の義兄弟・郭靖とその妻黄蓉に出会い、二人が暮らす桃花島へと引き取られる。欧陽鋒の養子となったことで身につけた蝦蟇功が原因となり、桃花島を追い出されることとなる。楊過の将来を案じた郭靖は終南山へ連れて行き、武林の名門全真教に預ける。だが、そこで楊過を待ち受けていたのは師や兄弟弟子たちによる陰湿ないじめだった。我慢できずに全真教を飛び出した楊過は、全真教と浅からぬ因縁を持つ古墓派に身を投じる。世に隠れた古墓派の美しき宗主小龍女は、まだ20歳にもならぬ少女であり、楊過はその弟子となる。小龍女を唯一の家族として慕っていた楊過だったが、年月を経るうち、それは愛に変わってゆくのだった。その他、『射鵰英雄伝』の登場人物の多くが引き続き登場。
出典:wikipedia
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