東京マラソン(とうきょうマラソン、)は、2007年に始まった東京都で行われるマラソン大会。正式名称には末尾に開催年が付され、第1回大会では「東京マラソン2007」である。毎年2月(2009大会は3月開催)に開催される。2013年大会からワールドマラソンメジャーズに加入し、世界の主要なマラソン大会のひとつとなった。「東京マラソン」の名称は、日本陸上競技連盟によって商標登録(登録商標日本第4952187号)されている。本項目では大会の概要について記す。各年度ごとの大会の詳細についてはそれぞれの記事を参照のこと。かつて東京都心部で行われていたマラソン大会は、エリートランナー向けマラソンの「東京国際マラソン」(男子)と「東京国際女子マラソン」、市民ランナー・障害者向け10kmロードレースの「東京シティロードレース」の2種があった。それらを一つに統合して「ニューヨークシティマラソン」、「ロンドンマラソン」、「ボストンマラソン」に匹敵する市民参加型大規模シティマラソンとして、東京マラソンが企図された。2010年に国際陸上競技連盟(IAAF)の世界ロードレース格付け制度で、ニューヨークマラソン等にならび市民参加型大規模レースとして日本唯一のゴールドラベルを獲得した。本大会実施の前から、日本財団や都民を中心に都心部の公道を使用した大規模なマラソン大会を希望する声があった。その実現を願って市民主導のNPO法人主催による、「歩道を使い、信号を遵守する」という形の市民マラソン大会「東京夢舞いマラソン」が2001年から行われてきた。その願いを「東京マラソン」という形で実現させるにあたっては、東京都庁、特に当時の東京都知事の石原慎太郎が主導的役割を果たした。東京市民マラソン構想を提唱した、当時の日本財団会長である曽野綾子や、笹川スポーツ財団藤本常務理事の働きかけを受け、石原は2003年、「経済波及効果、スポーツや観光の振興につながる」と述べ、銀座などの目抜き通りを走る構想を発表。当時の副知事が陸連幹部に対して石原知事の意向として東京での大型マラソンの検討を打診して調整し、第一回大会が開かれた。また、「東京マラソンは東京オリンピック構想のアピールも兼ねる」と石原は語っている。計画当初、事務局想定の制限時間は7時間だった。しかし、一般的市民マラソンの制限時間は5-6時間で、公道を警備する警視庁は5時間を要望した。石原はニューヨークシティマラソン視察時に現地ランナーから「東京マラソンの制限時間は7時間にしてください」と要望され、組織委員会実務責任者の遠藤雅彦は「7時間を一歩も譲るな」と担当者へ指示。折衝は難航するも石原の後押しなどから事務局の主張が採用されている。2011年大会には約30万人の応募者から抽選で約3万6千人が参加し200万人の観衆が沿道に集まるなど一大イベントとして隆盛する。創設に携わった日本陸連専務理事桜井孝次は、第一回大会では実行委員長、第四・五回大会では事務総長を務めている。2011年大会からチャリティランナーや一般からの募金を東日本大震災やハリケーン・サンディ被害支援などに充てている。参加エントリーは男女マラソン、車いすマラソン、ジュニア&ユース(大会当日満16歳から満18歳まで)・障害者(車いすの部、視覚障害者、知的障害者、移植者)10kmがある。コースは「東京国際マラソン」のものから大幅に変更され、通常は走ることのできない都心の車道を走行できる。男子マラソン(選考会)は、2006年の第27回大会で終了した東京国際マラソンの後継大会として位置づけられており、世界陸上選手権をはじめとする国際大会の代表選考レースとなっている。一方で、女子マラソンについては2008年まで「東京国際女子マラソン」が「東京マラソン」と並行して行われており、2009年〜2014年にかけての6年間は「東京国際女子マラソン」の事実上の後継大会として「横浜国際女子マラソン」が開催されたが2015年からは「横浜国際女子マラソン」の事実上の後継大会として「さいたま国際マラソン」として開催されるため、「東京マラソン」は事実上のオープン大会となっている。ただし将来的には選考レース化も検討している。また、男女マラソン(選考会)は2007年以降の西暦奇数年と2008年以降夏季五輪開催年と2016年以降の夏季障害者五輪開催年は、それぞれの年に行われる世界陸上選手権大会・夏季五輪の代表選考会となっている(女子のみ一部を除き参考レース扱い。その場合は選考会議に判断がゆだねられる)。第1回・第2回大会は、「東京国際マラソン」の日程に準じた2月の第3日曜日に行われた。2009年の第3回大会は3月22日に繰り下げて開催された。またこの大会では女子についても代表選考レースとして実施する方向で調整を行うという。しかし3月中旬以降の開催ではトップ選手が参加しづらい事情もあることから、第4回大会以降では必要ならばコースも含めた変更も行われる可能性がある。第4回大会以降は2月の第4日曜日に実施されている。第10回大会からは、身体障害者の内肢体不自由者の方に限り車いすの部は夏季障害者五輪の代表選考レースとして位置づけられている。世界の主要マラソン大会に倣って、2009年から日本のマラソン大会としては初の賞金レースとなった。総額賞金は、世界記録更新された場合という条件付きのボーナス賞金も含めて1億1240万円である。
石原都知事が2009年3月19日の定例会見で「多額の参加費を支払う人の別参加枠を 1,000人ほど設けて、参加費を超える部分をチャリティに使いたい」と目標を述べ、2010年10月15日の定例会見で、チャリティ枠を1,000人募集すると発表。2011年大会からチャリティ参加枠が実現し、2011年にはチャリティ枠707名が参加し、約7,300万円の寄付金が集まり、東日本大震災の復興支援などに充てられた。
2013年大会からボストンマラソン、ロンドンマラソン、ベルリンマラソン、シカゴマラソン、ニューヨークシティマラソンが加盟するワールドマラソンメジャーズに加入し、1年に渡る同ツアーの開幕レースとなった。
このような東京マラソンの人気を受け、大阪府でも2011年から3万人規模の市民参加型マラソン大会である「大阪マラソン」が実施されている他、都市型市民フルマラソンの草分けである「北海道マラソン」も規模を拡大するなど、全国各地に影響を及ぼした。2010年6月30日に東京都と日本陸連による組織委員会を発展的解消する形で「一般財団法人東京マラソン財団」()が設立された。2011年大会以降は同財団が主催し、これまでの主催だった東京都と日本陸連は共催団体となった。東京マラソン財団の役員は下記のとおり。「東京マラソン」の運営に際して、毎回約1万人の無償ボランティアが参加しており、約3万人の市民ランナーを約1万人の市民ボランティア達が支える大会となった。ボランティアは給水所などの市民ランナーへのサポート業務、沿道の見物客の案内・誘導を中心に携わっている。また、学生ボランティアと救急救命士によるAED隊が配備されている。「東京マラソン2009」にて浅草消防署は、怪我人の救護や火災発生時の即対応を目的に消防団及び東京浅草ロータリークラブなどのボランティア機関と連携して、消防特別警戒を実施した。またボランティアの育成に当たっては、大会設立のきっかけにもなった日本財団や、スポーツ・ボランティアの育成に力を入れている笹川スポーツ財団の支援を受けている。2016年大会までは先着順だったが、2017年大会からは完全抽選制となる。「東京マラソン」との連動企画として、イベント「東京大マラソン祭り」が実施されている。地元応援イベント・拠点イベント・公募・学生等イベントなどに区分され、コース沿道の各所でランナーの通過に合わせた時間帯に屋台村や応援ウォーク、和太鼓や吹奏楽の演奏やドリーム夜さ来い祭りなど都内20か所以上で応援イベントが挙行される。東京都庁舎前→(都庁通り)→都庁北交差点→(北通り・都道新宿副都心8号)→新都心歩道橋下交差点→(青梅街道・靖国通り・外堀通り)→飯田橋交差点→(目白通り)→飯田橋一丁目交差点→(専大通り)→西神田交差点→(専大通り・雉子橋通り・内堀通り)→祝田橋交差点→(内堀通り)→日比谷交差点→(日比谷通り)→芝五丁目交差点→(第一京浜)→品川駅手前(折り返し)→(第一京浜)→芝五丁目交差点→(日比谷通り)→ 日比谷交差点→(晴海通り)→銀座四丁目交差点→(中央通り)→日本橋交差点→(永代通り)→茅場町一丁目交差点→(新大橋通り)→浜町中ノ橋交差点→清洲橋通り→東日本橋交差点→清杉通り→浅草橋南交差点→江戸通り)→駒形橋西詰→浅草寺雷門前→吾妻橋西詰→駒形橋西詰→(同じルートを戻る)→銀座四丁目交差点→(晴海通り)→築地→(佃大橋・朝潮大橋・春海橋)→豊洲→東雲一丁目→(都橋通り)→東京ビッグサイト(江東区有明)フィニッシュ (42.195km)(以下全て日本時間表記)※制限時間は号砲を基準とする。以下の参加資格内容は東京マラソン2016のもの。下記、男女合計36,500人。下記、男女合計500人。一般参加の部は前年6月〜8月に行われる事前エントリー後の抽選により出場者が決定される。毎回、定員以上の応募があり、倍率の高い抽選となっている。抽選倍率は以下の通り。チャリティランナー制度はワールドマラソンメジャーズの各大会に倣って2011年大会(第5回)から導入された制度である。通常の一般参加枠と異なり先着順となっている。指定の期間内に東京マラソン財団の定める寄付先団体に個人として10万円以上の寄付を行った希望者が対象。チャリティランナーの寄付者数・寄付金額は以下の通り。下記の寄付金はチャリティランナー以外の寄付金も含む。抽選の結果当選し、申し込みを完了した参加予定者は、前日まで開催されるプレイベント「東京マラソンEXPO」会場内にて受付を済ませてナンバーカード(ゼッケン)を受け取る形。大会当日の受付は行われない。これは、3万人規模の市民ランナーが参加するという日本では屈指の規模のため、当日の混乱を避ける措置である。スタートがスムーズにできるよう、ナンバーカードの順番は原則として自己申告の記録順である。海外の多くの大会とは違い、タイムは自己申告になっているので、速いタイムを申請すれば、その分速いブロックでのスタートになる。ナンバーカードにより「A〜K」のスタートブロックが設けてあり、各自の指定ブロックは、ナンバーカードに印字してある。10kmはすべてEブロックになっている。AブロックはRUN as ONE - Tokyo Marathonの準エリートに割り当てられている。テレビ中継は東京国際マラソンに引き続き、フジテレビ(FNS)と日本テレビ(NNS)が隔年で担当する。双方の局に関係する衛星放送(BS・CS)でも放送されているほか、ラジオ中継も両局に関連したラジオ局であるニッポン放送とアール・エフ・ラジオ日本が隔年で中継を行っている。2016年まではフジテレビが奇数年(回)・日本テレビが偶数年(回)と固定されていたが、2016年6月29日の東京マラソン財団臨時理事会でローテーションの見直しが決定し、2017年から2020年はフジテレビが偶数年(回)・日本テレビが奇数年(回)を担当し、2021年から2024年はフジテレビが奇数年(回)・日本テレビが偶数年(回)に戻ることになった。地上波の全国ネットは選考会の部のみである。第2回(2008年)以降は関東ローカル・衛星放送限定で、一般ランナーの部の最終フィニッシュまでのテレビ中継を行っている。フジテレビや日本テレビに関わるクロスネット局では、それぞれの局が担当する回に、キー局で通常通り放送される通常番組を休止して放送を行う。各回の放送の詳細はそれぞれの記事を参照のこと。優勝者の氏名・国籍・所属は当時のもの。女子車いすマラソン部門は第2回大会から実施されている。また、同時開催された10km競技はコースが国際陸連の基準を満たしておらず公認記録とはならないためここでは割愛。"-数字-"は優勝回数、は(当時の)大会記録。特別協賛その他の協賛(一部除きテレビ中継にも協賛)過去の協賛専門家による試算では、2008年の第2回大会の経済波及効果は376億円にのぼった。またコース沿道の飲食店などでは、売り上げが普段の1.5倍から2倍に伸びるともいわれている。
出典:wikipedia
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