日産・NXクーペとは、日産自動車が1990年から1994年まで製造販売していた自動車である。同時期に販売されていたサニーB13型(7代目)をベースにしたクーペタイプの乗用車で、トヨタ・サイノス同様、廉価でおしゃれな「セクレタリーカー」として開発された。先代のサニークーペRZ-1とは打って変わり、カリフォルニア州サンディエゴの「日産デザインインターナショナル(NDI、現・NDA)」でスタイリングされた外観は、フェアレディZ(Z32)と共通のデザインテイストを持たせており、丸みを帯びたカジュアルなスタイリングと、へこんだオーバルシェイプのヘッドランプが特徴となった。北米市場をメインターゲットとして企画しており、日本ではサニーRZ-1の後継となったが、北米においては日産・エクサ("Nissan Pulsar NX" )の後継として位置づけられ、車名も「NX」を踏襲している。そのためエクサで人気のあったTバールーフをラインナップに設定している。一方で着脱式の「キャノピー」については、さほど人気がなかったため採用されなかった。正式名称は「日産・NXクーペ」だが、日本では「サニーNXクーペ」と呼ばれることが多かった。また、欧州圏においては「100NX」の名称で、オセアニア圏においては日本と同じ「NXクーペ」の名称で販売された。日本においては排気量別にタイプA(1,500cc)、タイプB(1,600cc)、タイプS(1,800cc)の3グレードが設定された。1992年1月にはマイナーチェンジされ、タイプA/B(1,500cc)、タイプS(1,600cc/1,800cc)の2グレードに整理された。またマイナーチェンジにて運転席にエアバッグをオプション設定したほか、サイドドアビームやシートベルト未装着警告警報、衝撃吸収パッドなどが追加採用され、ボディサイドモールがボディ同色塗装となった。エンジンは直列4気筒で、GA型1,500cc(タイプA/B)と1,600cc(タイプB/S)、SR型1,800cc(タイプS)がラインナップされた。仕向け地によってキャブレターまたはフューエルインジェクションが組み合わされ、これにトランスミッションは5速マニュアルまたは4速オートマチックが設定された。北米仕様にのみSR型2,000ccエンジン搭載車が設定された。またGAエンジン搭載車にはデジタルパネルメーターが設定された。ボディカラーについては通常塗装のほか、メーカーオプションでスーパー・ファインコート塗装(フッ素樹脂塗装)が選択することが出来た。メインターゲットであった当時の日本の若者がスポーツ指向の強いクルマを求めていたため、上述の通り北米向けに企画された「NX」にはマッチせず、日本国内の販売は惨憺たる結果となる。一方でメインターゲットであるアメリカ合衆国では、販売が好調であった。またヨーロッパ、オーストラリアなどでも販売されており、それぞれ車名は北米向けがNX1600/NX2000、ヨーロッパ向けは100NX、そしてオーストラリア向けはNXであった。なお、事実上の後継車はルキノクーペである。日本国内仕様のボディカラーは8種類もの色がラインナップされたが、ほとんどのオーナーがメインカラーであるイエローを選択した。モーフィングという手法を使い、イエローのNXのコンピュータグラフィックスが変幻自在に曲がりくねるテレビCMが話題になった。CGはリズム&ヒューズ・スタジオによる。キャッチコピーは、「タイムマシンかもしれない。」だった。
出典:wikipedia
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