『県立海空高校野球部員山下たろーくん』(けんりつうみそらこうこうやきゅうぶいんやましたたろーくん)は、『週刊少年ジャンプ』にて1986年44号から1990年32号まで連載されていた、こせきこうじ原作の漫画作品。単行本全21巻。また、それを原作としたアニメ映画。社会人となった主人公を描いた続編として『週刊コミックバンチ』(コアミックス)で連載された『株式会社大山田出版仮編集部員山下たろーくん』、『山下たろーくん うみとそらの物語』の2作がある。タイトル通り高校野球を題材としたスポーツ漫画である。基本的な描写は試合が中心で、学校の授業風景や登場人物の私生活はおろか、練習風景すらほとんど描かれていない。また、ほとんどの登場人物が苗字のみで名前も設定されていない。1試合は15-25回前後で完結し、次の試合までのインターバルも1-3回程度。試合の描写が長くなりがちな野球漫画の中ではテンポがよい作品である。また、実際には野球部長(責任教師)は試合中にはベンチ入りしないといけない。(監督が部長を兼任しているチームは有る)ベースコーチも自軍の攻撃時には必ず一塁、三塁に入らなくてはいけない。この作品の中には野球部長とベースコーチの姿は一切描かれていない。荒木飛呂彦が「この作品が『ジョジョの奇妙な冒険』を描く上で最も影響を受けた作品」という主旨の文章を単行本5巻に寄稿している。史上最高を目指す史上最低の野球部員、山下たろー。彼の所属する海空高校野球部は、やる気の無い常に1回戦コールド負けの弱小チームだった。ある日の練習中、同じ地区の強豪・山沼高校が練習試合の帰りに偶然立ち寄ったのを偵察に来たと勘違い。さらに山沼の選手たちのお世辞を信じ込んだ海空ナインは猛練習を重ね、またたろーの野球への情熱に感化され、怒涛の勢いで勝ち進むのだった。打順・守備位置は主なもの。なお連載開始前に掲載された2本の読切『海空高校4番三塁 山下たろーくん』『海空高校5番投手 山下たろーくん』(以下「4番三塁」「5番投手」または「読切」)では、たろーや辰巳を除いて登場人物の設定が異なっている。高倉に似た暴力恐怖症の主将や、若月や吉行に似た風貌の人物も登場しているが、その他の人物は連載版には引き継がれなかった。校舎は2階建ての木造であり、中央の大きな時計がシンボルである。男女共学。関東のどこの県にあるかは最後まで明らかにならなかったが、単行本4巻の野球場に僅かに「千葉」の文字の一部が見えていること、また「海空」「大潮」など海にまつわる校名が多いということ(他の3県は海に面していない)からも、千葉県の可能性が高い。野球については無名校であるが、バックネット付きのグラウンド、専用部室、テレビ、ビデオといったAV機器を所有するなど、野球部に必要な設備は整っている。しかし、大会出場に必要な人数がギリギリという薄過ぎる選手層が最大の弱点で、大中央学園戦以降の最終盤では欠場者を二人も出し、控えの選手もいないなど戦力に大きく響いてしまったため、本作最後の試合となる山沼との甲子園決勝戦で不戦敗になりかけた。校名通りユニフォームは青が基調である。海空と同地区にある私立校。開校10年目の新しい高校であるがエリート校であり地域の優秀な人材が集まっている。野球部は開校以来9年連続の地区優勝を果たし、その実力は全国的に有名。たまたま練習試合の帰りに海空の練習を見た事で海空の野球部を奮起させる原因を作ってしまい、当初の地区大会決勝でも海空を無名校と侮ったがために敗れてしまった。それ以来、海空最大のライバルとなり、関東大会決勝、そして甲子園の決勝で再戦する事になる。学校の設備は照明、スタンドを設備した専用野球場、生徒用の寮が存在している。県下でも有数の実力校であり、山沼高校が完敗したこともある。海空高校がチーム一丸で勝利したときは、かなりボロボロであった。山沼の選手は「佐々木みたいのが9人いるようなもの」と評していた。海空と対決したチーム中で、(明陵の立原を含めた)チビキャラが唯一いないチームである。また、監督の姿が描かれていない初めての対戦相手であるのも特徴。柄の悪い新設の男子校(推定)で野球部も楽しみながら試合をするタイプ。その余裕ぶった態度は確かな実力に裏付けされており、リードされても次の回で追いつき逆転して勝利するのが特徴。県大会準決勝で山沼を打ち破り、決勝で海空と対戦。後に関東大会の準決勝で山沼と再戦、延長14回の激闘の末、惜敗して甲子園出場を逃す。準々決勝で五州高校と対戦、準決勝では三下工業と対戦し、いずれも1点差で勝利。但し描写は、いずれも僅かである。五州高校と三下工業の選手名は一切描かれていない。私立高校で偏差値はあまり良くないと思われる。他の野球名門校の入学試験に落ちた、性格の問題でチームにとけ込めなかったなどの「あぶれ者」が多く、野球以外のスポーツの出身者もいる。声をかけてくれた鈴木監督への恩義から、チームの団結力や向上心は作中屈指である。また、海空の対戦校の中で唯一、チアガールの応援が描かれている。(そのチアガールたちは、田中の農耕打法をバカにした。)後述のような背番号ミスやバットが極端に短く描かれるなど作画レベルが最も低かった(特に試合前半)時期であった。前年度関東大会優勝校。登場時点での最強チームと呼ぶに相応しく下位打線が無く、5番を挟んで1番から4番と6番から9番までが二段構えの上位打線とされる。作中、海空が唯一2点差をつけて(15-13)勝利したチームであるが、そのあまりの強さに、普段は決してへこたれないたろーですら、危うく野球への情熱を折られかけたほどであった。優勝候補と評され、マスコミが発表した甲子園出場校の評価も最高のAランク。予選では1試合平均得点7.6を誇る打撃のチーム。甲子園直前の山沼との練習試合では、一軍半のメンバーでコールドゲームで破っている。(但し、実際の高校野球では選抜大会の出場校同士が大会前に練習試合で対戦する事は出来ない。)最も試合時のページ数が多かった対戦相手。(実際の選抜高校野球大会では東京のチームと関東のチームが1回戦で対戦する事は規定により有り得ない。但し夏の甲子園では有り得る。)他の甲子園出場対戦校と比べてやや地味な対戦校であり、ランキングもCランクだった。この高校も監督の姿が明確に描かれていない。前年の夏の甲子園の優勝校で、名実ともに史上最高のチーム。当然Aランク。「選手ひとりで1点を取っていく野球」が持ち味。初出場でありながら、これまでの試合をすべて逆転で勝ち抜き、準決勝に進出した通称「逆転のあわもり」。ランキングは不明。どこか江河原と似た雰囲気を持ち、挑発的な言動を取るメンバーが多く、試合マナーはあまり良くない。連載終盤であった為、ページ数がやや少なく描写の掘り下げが少なかった。「ジャンプアニメカーニバル」の一作品として制作され、1988年9月23日に公開された。読み切り版のストーリーをベースに江河原高等学校との対戦を追加して再構成されたもの。1990年にはVHSがリリースされた。
出典:wikipedia
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