『スペイン狂詩曲』(すぺいんきょうしきょく )は、フランスの作曲家モーリス・ラヴェルが作曲した、管弦楽のための狂詩曲である。習作的な作品とされる『シェヘラザード』序曲(1898年)を除けば、ラヴェル初の管弦楽曲である。ラヴェルの母親はスペイン出身のバスク人であり、ラヴェルは幼少時母親の歌っていたスペイン民謡に影響を受けている。スペイン音楽に影響を受けた作品としては他に『スペインの時計(スペインの時)』『ボレロ』などがよく知られている。ラヴェルがスペイン狂詩曲を完成させた1年後、ドビュッシーもスペインを題材にした作品『イベリア』(管弦楽のための『映像』第2曲)を作曲している。第3曲「ハバネラ」は1895年に2台のピアノのために作曲・初演されていたものである 。ラヴェルは1907年から1908年にかけて「夜への前奏曲」「マラゲーニャ」「終曲」を2台ピアノのために作曲し、まもなく「ハバネラ」を加えてオーケストレーションを施して4曲の組曲とした。「ハバネラ」にのみ「夜への前奏曲」冒頭の主題が循環して現れないのはこういった理由である。何故わざわざ旧曲のハバネラを加えたのかははっきりしていない。ドビュッシーの「グラナダの夕べ」(『版画』第2曲)を聴いたラヴェルは、自作「ハバネラ」の盗作だと言う印象をもって不愉快がっていたという友人達の証言があり、意趣返しの意味もあったのではという説もある。作品はシャルル・ド・ベリオの息子であり、ピアノと作曲の教授であったシャルル・ウィルフリッド・ド・ベリオ(Charles Wilfrid de Bériot)に献呈されている。初演は、1908年3月15日、パリのシャトレ座にて、エドゥアール・コロンヌ指揮のコンセール・コロンヌ管弦楽団によって行われた。学生らのアンコールに応えて「マラゲーニャ」が演奏されている。この作品は当時大衆的な人気は得られなかったが、スペインの作曲家マヌエル・デ・ファリャは非常に賞賛したという。なお日本初演は、1928年11月25日、日本青年館にてヨゼフ・ケーニヒ指揮、新交響楽団によって行われた。4曲からなる。全体で15-16分。初演後、ソラブジがピアノ独奏用に編曲した。
出典:wikipedia
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