松本電気鉄道モハ10形電車(まつもとでんきてつどうモハ10がたでんしゃ)およびクハ10形電車は、かつて松本電気鉄道(現、アルピコ交通)が上高地線で使用されていた電車である。1958年(昭和33年)から1964年(昭和39年)にかけて、老朽化の進行した木造電車の車体更新のため、両運転台の制御電動車モハ10形6両(101, 103, 105, 107, 109, 1011)と同形の制御車クハ10形1両(102)が日本車輌製造(日車)により製作され、上高地線の車両近代化に貢献した。台枠より上部の車体は新製であるが、下回りは全て再利用されていて、性能も種車によって様々である。主制御器はHL方式(非自動間接制御)、ブレーキ装置はSME方式で統一されており、総括制御が可能であった。電気方式は直流750Vである。車体は、当時の日車が企画した全鋼製17m級のいわゆる「日車標準車体」を採用しており、同系車は新潟交通や岳南鉄道にも存在した。前面は貫通式で、貫通扉は引戸であるが貫通幌は取付けられていない。客用扉は片側に2個所でドアエンジン付きの片開き側面の窓配置は前記2社同様d2D6D2d(dは乗務員室扉、Dは客用扉、数字は扉の間の窓の数を表す)、側窓は上段をHゴム固定としたバス窓といわれるもので、下段は上昇式となっていた。1980年代に入ると床下機器の老朽化が進行したため、当時老朽化した変電所と同時に更新することになり、このため1986年(昭和61年)12月24日に架線電圧が1500Vへ昇圧されるのに伴い、前日に全車が運用を退き、翌日廃車された。
出典:wikipedia
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