『青の騎士ベルゼルガ物語』(あおのきしベルゼルガものがたり、または ブルーナイト ベルゼルガ ストーリィ)は、はままさのり作のSF小説。『装甲騎兵ボトムズ』の外伝的作品で、「青騎士」「青ベル」の略称で呼ばれる。全4巻にて完結。主人公ケイン・マクドガルがかつての戦友にして恩人である人物の仇を追う「黒き炎編」と、『ボトムズ』の舞台であるアストラギウス銀河全体をも巻き込む陰謀にケインが立ち向かう「メルキア騎士団計画編」からなる。「黒き炎編」はケインの一人称で、「メルキア騎士団計画編」は三人称で書かれている。当初はテレビアニメ『装甲騎兵ボトムズ』の世界観に基づいて書かれているが、巻を重ねるごとに設定やメカデザインが『ボトムズ』の作品世界から大きく逸脱していったことで知られる。『青の騎士ベルゼルガ物語』は、まずタカラ発行のホビー誌『デュアルマガジン』の第10号(1984年9月発行)から第12号(1985年3月発行)に掲載された。放映終了後も人気の衰えない『ボトムズ』のオリジナルストーリーを、という企画に端を発している。その際に『ボトムズ』独特の要素であるバトリングをストーリーの主軸にすること、主人公の乗るアーマードトルーパー(以下AT)をベルゼルガにすることが決められた。このストーリー展開は『ボトムズ』の監督を務めた高橋良輔がシリーズを開始する前に構想していたのと似たものだったようである。シリーズ完結巻である『絶叫の騎士』(新装版)のあとがきによれば、この連載においては当時フリーの編集者だったはままさのり本人が編集・イラスト発注・執筆といったすべての作業を行っていたという。しかし掲載誌が連載3回目で休刊となることが決まり、第3回でストーリーは急展開の末に完結を強いられることとなった。ここで「このまま終わらせるのは惜しい」との声が企画サイドから上がり、本作は『デュアルマガジン』での連載を下敷きにした書き下ろし作品がソノラマ文庫から上梓されることが決まった。当初は「黒き炎編」の全2巻で終了する予定だったが、好評を受けて続編である「メルキア騎士団計画編」が書かれ全4巻での完結となった。アストラギウス銀河を二分した百年戦争が終結し、元ATパイロットであるケイン・マクドガルは惑星メルキアに帰還した。戦うことしか知らないケインは、あるもめ事がきっかけで再会したクエント人の傭兵シャ・バックに導かれバトリングの世界に足を踏み入れる。バトリングの腕も上がり負け知らずとなっていたある日、ケインとシャ・バックは謎の黒いAT「シャドウ・フレア(黒き炎)」の挑戦を受け敗北。その戦いの中シャ・バックは無残に殺害されてしまう。ケインは復讐を誓い、シャ・バックの形見であるAT、ベルゼルガを駆って街から街へ放浪しバトリングで賞金と情報を得ながらシャドウ・フレアを追う。いつしかケインは青く染まった騎士のような意匠を持つベルゼルガになぞらえられた「青の騎士」の異名で呼ばれるようになっていく。ベルゼルガを駆って戦いを続ける日々の中で宿敵シャドウ・フレアの居場所を突き止めるケイン。しかしシャドウ・フレアはアストラギウス銀河の支配者の座を狙う存在であり、ケインも巨大な陰謀に巻き込まれこれと戦うことになっていく。本作のメカデザインは、やや複雑な経緯で生み出されている。オリジナルである『デュアルマガジン』連載版では藤田一己がメカデザイナーであったが、ソノラマ文庫では挿絵担当者であった幡池裕行がデザインそのものも一新し、これが作品の一般イメージとして定着した。さらに、ソノラマ文庫版をフィーチャーしたホビージャパンのムック2冊ではFXシリーズを始めとするATを藤田が再度リデザインした。このため本作で誕生した多くのATはデュアルマガジン版、ソノラマ文庫版の2バージョンのデザインが存在し、機体によっては3バージョン存在するものもある。本項では複数デザインが存在する場合は、ソノラマ文庫版で幡池が描いた機体を解説する。ATの細部の設定等については、アーマードトルーパー#設定を参照のこと。本作は小説であるが、企画元が模型メーカーの情報誌であったことから、執筆者のはままさのり以外にもスタッフが存在する。全てソノラマ文庫からの発刊。朝日ソノラマより発売。
出典:wikipedia
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