PhysX(フィジックス/フィジクス)とは物理演算に特化したSDKライブラリおよび専用チップの総称。開発元は米カリフォルニア州に本拠を置くAGEIA社。2008年2月4日に、NVIDIA GeForceシリーズを開発するNVIDIAがAGEIAを買収し、PhysXとGeForceシリーズの統合が発表された。NVIDIAによる買収後は、専用チップおよび専用ボードは生産されていない。しかし、ゲーム用GPUで大きなシェアを持つ同社のGeForce8シリーズ以降の製品のうち、256MB以上のグラフィックスメモリを搭載する製品でPhysXのハードウェアアクセラレートに対応した。利用可能ユーザー数の増大と共に、NVIDIA製GPU推奨のゲームにおいて対応が広まることが期待されたが、ハードウェアアクセラレートに対応したゲームタイトルは年あたり5作品程度に留まっている。PhysXのハードウェアアクセラレーションは、日夜進化を続けるコンピュータゲームにおける物理演算をCPUから肩代わりする事で動作スピードの上昇を目指したものである。汎用プロセッサであるCPUのパフォーマンスでは不可能に近い「爆発によって飛び散った破片を毎回ランダムに演算する」等の複雑かつ高負荷な描写を、事前作成済み動画の読み出しなどではなく、実際にその場で演算してリアルタイムに描写することが可能になるとされている。対抗とされる物理演算システムとしてはHavokが挙げられる。数多くのゲーム(主に海外)でPhysXが採用されている。また、開発ツールであるPhysX SDKは。PhysXは以下のプラットフォーム上で動作する。いずれのプラットフォーム用SDKも無料で配布されている。これらのうち、PC用のSDKはNVIDIA社のPhysX SDK ダウンロードページより直接入手する事ができる。NVIDIA社スタッフによるサポート及び開発支援ツールが有償で提供されているが、これらを利用しない限りは商用利用を含めて無料である。PhysXはUnreal EngineやUnity (ゲームエンジン)にも統合されている。PhysXでは、以下の機能がサポートされている。PhysXの発表当初、以下のような問題があった。たとえば、PhysXによって爆発の破片によるダメージ判定なども出来るが、それはネット対戦などにおいては全てのプレーヤーがPhysXを導入していなければ対応が難しい。(ゲームソフトとは別に物理演算ボードを購入する必要があった。)これらの問題点はNVIDIAがAGEIAを買収した事により一定の解決を見る。ただしそれによって新たなデメリットも生じた。しかし、AMDはIntel社のHavokと提携し、なおかつ独自にオープンソースベースの物理エンジンBullet Physicsにも着手している為、物理エンジンにおけるAMDとNVIDIAの歩み寄りは、既に非現実的なものとなりつつある。下記のリストのとおり、ハードウェアによるPhysXアクセラレーションに対応したPC用ゲームタイトルの数はソフトウェアによるPhysX利用タイトルの数に比べると限定的である。
出典:wikipedia
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