システムトレード(System Trade)とは、投資を行う際に裁量を排し一定売買ルールに従って売買を行う方法。非裁量トレードの事。略して「シストレ」。システムトレードをする人のことを『システムトレーダー』と言う。ファンダメンタル分析、テクニカル分析に分類した場合、後者の一種(テクニカル分析のうち、取引ルールに自身の相場観や曖昧な視覚的判断を採用しないもの)に含まれる。また、広義では、自分自身のシステム(それがテクニカル分析であろうと、ファンダメンタル分析であろうと)を持って取引を行うこともシステムトレードと言われている。必ずしも売買判断や注文をコンピュータに自動執行させる(プログラム売買)を指しているわけではない。米国では既に一定の評価を得ている投資法。最近では日本の書籍・雑誌の中で扱われ始めている。投資判断を投資家個人の経験や勘といった裁量的なものではなく「指標Xがn値になったら買う・売る」など過去の検証が可能な数値や指標などの組み合わせで作成、検証した売買ルールにより一貫して行う。主な長所は、感情的な投資判断を除去できること。数多の銘柄の中から自身の判定ポイントに到達した銘柄を抽出しやすいこと。作成した売買ルールを過去の株価データを用いて検証し評価する事ができること。また先物・オプション取引戦略をとる場合や裁定取引ポジションを取る場合は最適のポートフォリオを計算するうえで便利である。主な短所は、過去に無い相場に遭遇したり、とりわけ統計的に検定除外されてしまうほどめったに発生しない局面でのリスク(テイルリスク)に脆弱なこと。また過度な最適化、売買ルールが一般に浸透すると、効果が低下したり逆に損失を出すこと、例えば日本で利益のでるシステムが米国では損失をだすことがある。市場や個別銘柄に大きなトレンドが発生している場合、それに適合しないシステムで分析していることに気が付かないと思わぬ損失(利益逸失)を招くことがある。主にクロス系、ブレイクアウト系、パターン系、裁定系などがある。有名な物は『移動平均の交差』『3点チャージ法』『タートルズ・ブレイクアウトシステム』などがある。過去のデータを用いて検証し、対象とする市場と相性の良いシステムを選択する。データは証券取引所やデータ配信会社から購入するが、公開株式の日足データは無料のYahoo!などのポータルサイトから取得することも可能である。一般投資家が自動売買をする場合、データ収集、売買判断、注文、決済などの計算と処理を自動で行なわせる必要がある。PLANEX TRADE.COMのシストレ.COM、楽天のRSS、UWSC、トレードステーション、オートレ、ひまわり証券のトレードシグナルやFXCMJのシストレステーションなどを使用する場合が多い。また、トレード・サイエンス社のカブロボコンテストや、クリック証券のシストレFXグランプリ、ひまわり証券のシストレコンテストのように、株式・日経225先物やFXのシステムトレードのコンテストなども行われている。海外では市販プログラムを利用し、APIを公開し対応している証券会社等を通して注文する場合が多い。24時間取引が行なわれる外国為替証拠金取引(FX)に関してはAPIを利用した市販プログラムの利用率が増えている。コンピューター上のプログラムや表計算ソフト(EXCELなど)を用いて検証(バックテスト)することが多い。変数、一定条件を加えたフィルター、損切りルールなどをプログラムに書き込む事で最適化したり、ルールを絞ったりする事ができるが、カーブフィッティングと呼ばれる将来的には無効になるであろう都合のいい数字を出す危険がある。他に注意する事柄として大数の法則、最大ドローダウン、連敗数、資金残高曲線などがある。特に大数の法則はシステムトレードの要であるため注意が必要。そのためシステムトレードでは自然と短中期戦略にならざるを得ない。
出典:wikipedia
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