ラファイエット級フリゲート()は、フランス海軍が運用するフリゲートの艦級。本級の特徴は、ステルス性にとくに留意して設計されたステルス艦であることにある。レーダー反射断面積(RCS)低減のため、上部構造物と船体には10度の傾斜が付されており、極力単純な平面で構成されている。また上部構造物の相当部分がバルサ材を芯材としたサンドイッチ構造のガラス繊維強化プラスチック(GFRP)製とされているほか、レーダー波反射源となる搭載艇などは船体内に収容するか、開閉式のシャッターによって覆われている。これらの配慮によって、RCSは500トン級の哨戒艇と同程度に抑えられている。船型としては長船首楼型、船体形状はディープV型が採用されており、艦尾には2つのスケグが設けられている。またフィンスタビライザーも備えている。抗堪性確保のため、船体は11個の水密区画に区分されており、また弾薬庫と戦闘指揮所には弾片防御のため装甲が施されているほか、NBC防護にも配慮されている。なお将来の改装を考慮して、設計にはモジュラー化の手法が導入されている。主機関としては、V型12気筒の高速ディーゼルエンジンであるSEMT ピルスティク12 PA6 V280 STCを4基搭載して、CODAD方式で2軸の可変ピッチ・プロペラを駆動している。ディーゼル主機関は振動・騒音が比較的大きいことから、水中放射雑音を低減するため、主機関は独立した防振台の上に架されている。またプレーリー・マスカー・システムも備えている。本級は、「フリゲート」と称されてはいるが、EU域内における危機対処、および海外領土の防衛警備を主任務としており、水測装備・対潜兵器は備えていない。戦術情報処理装置としては、SENIT-7が搭載される。これはTAVITAC 2000のフランス海軍仕様である。電子計算機としてはMLX 32を2基用いるが、これらはMC68040マイクロプロセッサと4MBの主記憶装置、40MBのハードディスクを備えている。またコンソールとしてはVista RMを5基用いるが、これらはMC68020マイクロプロセッサとディスプレイ3面(うち2面は19インチ)を備えており、それぞれ対空戦統制、対水上戦闘、対潜戦闘、武器管制、戦術行動調整に使用される。またこのほかに、指揮官用の大型の水平型コンソールとしてプレシリアックE8000も備えている。これらは3軸の10メガビット・イーサネット・ケーブルによって連接されている。レーダーとしては、SバンドのDRBV-15を対空・対水上捜索用として後檣上に搭載する。これはトムソン-CSF(現在のタレス・ネーデルラント)社のTRS-3001 シー・タイガーMk.2のフランス海軍仕様で、RCS 2㎡の目標をで探知することができた。また将来の近代化改装の際には、艦対空ミサイルの射撃指揮用も兼ねて、Xバンドの多機能レーダーであるアラベルを艦橋上に装備する計画もある。なお上記の通り、ソナーは備えていない。主砲としては、艦首甲板に100mm単装速射砲1基を搭載する。これはMle.68 CADAMをもとにステルス化砲塔を採用したものであり、Mle.100TRとされることもある。砲射撃指揮装置(GFCS)としては、艦橋上のカストールIIJが用いられる。ミサイル兵器としては、個艦防空用にクロタルCN2システムの8連装発射機をハンガー上に、また対水上用にエグゾセMM40艦対艦ミサイルを4連装発射機2基に収容して、後檣直前の中部甲板両舷に搭載している。なお上記の通り、対潜兵器は備えていない。艦尾甲板にはヘリコプター甲板が設定されており、長さ30メートル×幅15メートルを確保した。ヘリコプター甲板には、着艦拘束装置として直径1.8メートルのグリッド板が、また機体移送装置としてSAMAHEが備えられている。このグリッド板はハープーン・グリッド・システムの一部であり、ヘリコプターの側が備えているハープーンをここに差し込むことで機体を固定する仕組みである。これらの設備により、10トンまでのヘリコプターを、シーステート5ないし6の海象状況まで運用可能とされている。上部構造物中部両舷のレセス内に艦の搭載艇が1隻ずつ搭載されているほか、乗艦している特殊部隊用として、艦尾ドアから5メートル級複合艇を揚降することもできる。派生型の輸出も積極的で、台湾海軍やサウジアラビア海軍、シンガポール海軍に採用、輸出されている。これらはいずれも艦本体にソナーと魚雷発射管を装備し対潜戦能力を付与すると共に主砲の76mm単装速射砲への換装を行っているほか、下記のような特徴がある。
出典:wikipedia
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