リージョンコード () は、DVD・Blu-ray Discやゲームソフトなどが販売および利用される地域(リージョン)の情報を記載した情報(コード)である。リージョンコードを採用している規格では、商用パッケージソフトのリージョンと利用する機器のリージョンが一致しないと再生できないよう制限される場合が多い。理論的にはこの規制によって販売者が地域ごとに内容、発売日、価格を調整できることになる。なお、ゲーム業界の場合、英語圏では「」とも呼ばれる。DVD-Videoの規格を策定する際に映画業界の要望によって導入された。例えばハリウッドの大手映画会社が制作した映画作品は世界中で上映されるが、日本では北米に比べて数ヶ月遅れて上映開始となることが多い。日本での公開時には既に北米版のDVDが発売されていることがあり、消費者が輸入版DVD購入に流れて映画の興行収入が落ちることを防ぐ目的がある。輸入盤の方が安価に購入できることや日本国内で販売されないリージョン1のDVD-Videoソフトも数多く存在することにより、輸入盤DVD-Videoを視聴したい消費者にとってリージョン制限が悩みの種となることがあり、消費者にはメリットの無いものと言える。どのリージョンのDVDでも再生することが可能なリージョンフリーのものや、またはそのように改変することができるDVDプレーヤーが一部のメーカーから正規販売されている。ヨーロッパではリージョン2に加えてサブコードのD1~D4が存在する。D1はイギリスのみで販売されているDVD、D2とD3はイギリスとアイルランド以外で販売されているDVD、D4はヨーロッパ全土で販売されているDVDに付されている。1枚のDVDに複数のリージョンコードを付すこともできる。例えばリージョン2と4が付されたDVDはリージョン2・4両方の地域で流通・利用が可能。「リージョンオール」という、リージョン1~8の8種類のコードが付されたDVDもある。日本とヨーロッパが同じリージョンに含まれているが、映像規格が異なる(NTSCとPAL)ため、日本でヨーロッパ向けの作品を再生できない場合もある。ただし、一部のパソコンでは再生できることもある。Content Scramble System(CSS)を解除できるDVD Decrypter、DVD Shrinkなどのソフトウェアであれば、特定のリージョンコードが付されたDVDをリージョンフリーにして複製することもできる。また、台湾や香港などでも、DVDの複数リージョンに対応し、NTSCとPALの切り替えスイッチ付で、さらにVCDやCD-RWなども再生できるほぼ万能のプレーヤーが販売されているため、さまざまなフォーマットの映像ディスクが混在して販売されている。DVDプレーヤーにもリージョンコードが付されている。DVDメディアとプレーヤーの両方のコードが一致した場合に、そのDVDは再生可能となる。リージョン0のDVDプレーヤーも存在しており、リージョン1~6全てのDVDが再生可能である。これに対しDVDメディア制作側はRegional Coding Enhancement(RCE)という制御技術を開発している。通常はプレーヤーがDVDのリージョンコードを認識して再生の可否を判断するが、RCEではDVDがプレーヤーのリージョンコードを照合し、DVD側のコードと一致した場合にのみ再生を許可する。プレーヤーがリージョン0である場合は不一致とされ再生されない。オーストラリア公正取引委員会()は、リージョン制限をするDVDプレーヤーについて取引慣行法に違反する恐れがあると警告している。ニュージーランド政府も同様の判断をしている。Blu-ray Discでは、DVD-Videoに引き続きリージョンコードを導入した。下記3地域に分類される。インターネット通販が発達している現在においては外国版を輸入することはさほど難しくなく、日本国内の業者がこれを販売することも増えてきている。D-VHSでは、パッケージ規格“D-Theater”でリージョンコードが導入されている。パッケージとデッキのリージョン番号が一致しないと再生できない。ゲーム機でも、地域別再生制限がかけられているものがある。ロムカセットが主流だった時代には、例えば任天堂のスーパーファミコンとSNES、セガ(後のセガゲームス)のメガドライブとSEGA GENESISなど、販売地域ごとに形状を変えて本体への挿入を物理的に難しくすることにより、他地域で発売されたソフトのプレイを制限する例もある。これは本体とカートリッジの間にアダプタを介する事で制限の回避が可能だった。ファミコンとNESの場合、初期型NESではを本体とゲームカセットの間に差し込むだけで、NESの蓋が閉まらなくなるもののファミコンのゲームもプレイできた。スーパーファミコンとSNES、メガドライブとSEGA GENESISの場合、相互互換を可能にするコンバータがあった。なお、後期型NES(外見上は初期型と同じ)では対策が打たれ起動しなくなった。また、後発のSNESソフトには、コンバータの機能をブロックするための金具が付けられているものがあった。光ディスクが採用されてからはソフトウェア側でリージョンを設定することが一般的となった。例えばメガCD・セガサターン・プレイステーション・ドリームキャスト・プレイステーション2・ニンテンドーゲームキューブ・Wii・Xbox・Xbox 360などはソフトウェアとハードウェアの両方にリージョンが設定されている。ソフトのリージョンとゲーム機本体のリージョンが一致しないと起動することができない。なお、本体を改造して強制的にリージョンを突破しようとした場合はメーカーによる保証は無効となる。一方で、リージョンが設定されていない、あるいは設定自体はあっても制限されないゲームソフトやゲームハードも存在する。ゲームボーイ・ゲームギア・ゲームボーイアドバンス・ニンテンドーDS/DS Liteは、例えばアメリカで発売されているほとんど全てのゲームソフトを、日本仕様機でもプレイできる。PlayStation Portable・PlayStation 3・PlayStation Vita・PlayStation 4でも、PlayStation Minisが日本仕様機でプレイできないのを除けば同様である。しかし、その逆の、日本版のソフトと他地域のハードの組み合わせでは起動できない場合や不都合が生じる場合もある。なお、リージョンが設定されていない場合でも、ゲーム機本体に設定のない言語のソフトを使用すると、不都合が生じる場合がある。
出典:wikipedia
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