半田市(はんだし)は、愛知県の市である。尾張・知多地方に属する。計量特定市。1937年(昭和12年)、半田町・亀崎町・成岩町の合併に伴い成立した市である。愛知県内では6番目、知多半島で最初の市制施行であった。その後は新たな合併を経験せず現在に至っている。江戸時代中期から本格化した醸造業の成長とともに、港湾都市として発達した。明治以降は知多半島における行政の中心となる。太平洋戦争後には鉄鋼や自動車関連産業などの製造業も進出している。名古屋市の郊外に位置するとともに、知多半島中部における一定の拠点としての性格も持つ。1958年(昭和33年)、市議会にておこなった「原水爆実験禁止並びに核兵器持込み反対核非武装宣言」に関する決議により、日本で初めて非核を宣言した市であり、市制55周年の節目である1993年(平成5年)「非核・平和都市宣言」決議をおこなった。2005年には隣接する常滑市に中部国際空港が開港し、新たにこの地方への営業所の設置を図る企業も多かったが、常滑市内では十分な受け入れ体制が整っていなかったため、代わってこの半田市内に拠点を置く企業が多い。これは企業というより住居についてであり、知多半島の高校の約3割程度が当市に集中している事から子弟の教育の面で半田を選ぶ傾向があるが、単身者向けの住居は常滑市内に多くできてきた。知多地区には知多市があるが、半田市が知多地区の中心として位置付けられてきた経緯から、「知多」の名を冠する企業や団体の中には当市に存在するものも多い。『ごん狐』などで知られる童話作家新美南吉の出身地でもあり、市内には新美南吉記念館があるほか、記念館周辺には童話にちなんだ花畑なども広がっている。知多半島東海岸の中部に位置し、市域はL字の左右を反転させたような形をしている。東は衣浦湾に面し、西は知多丘陵で常滑市と接する。市域の中央を縦断して流れる阿久比川・十ヶ川の河口付近が、市役所等の集中する中心部である。市街地はかつての海岸線沿いや干拓地にあり、内陸部に住宅地が広がっている。埋立地は主に工業用地として利用されている。丘陵部は農業用地となっている。沿岸部をJR武豊線と国道247号線が、内陸部を名鉄河和線が、西部の丘陵地を知多半島道路・南知多道路がそれぞれ縦断している。半田市の地名を参照。江戸時代、市域は尾張藩、犬山城主成瀬氏(のちに犬山藩を立藩)、および寺社の領地であった。市制施行まで知多郡に属していた。古くから酒、醤油、味噌などの醸造業が栄えていた。江戸中期より酒粕を用いた酢の醸造が始まると、江戸のにぎり寿司ブームもあり、樽詰めされた酢は尾州廻船によって江戸にも運ばれた。こうした醸造業の発展は現在の半田市の形成に繋がり、ミツカンなどに代表される日本有数の食品産業の町への基礎となった。戦前には重工業も盛んになり、中島飛行機半田製作所に代表されるように航空機産業も発達した。軍需産業の一拠点となった半田市は戦争中には空襲の標的となり、多大な被害を受けることになった。戦後は再び重工業が復興し、衣浦港の重要港湾指定を経て、新たに造成された臨海部の工業地帯を中心に栄えている。戦後、有力な収入源として半田競艇場が作られたが、伊勢湾台風による被害を受け施設がほぼ全壊し、また衣浦港造成の妨げとなることから廃止された。その代替として、1964年(昭和39年)からは、常滑競艇場におけるレースの一部が半田市の主催により行われるようになり、現在に至っている。2005年に開催された愛知万博で、愛知県内の市町村(名古屋市を除く。)が120の万博公式参加国をそれぞれ「一市町村一国フレンドシップ事業」としてフレンドシップ相手国として迎え入れた。。半田市は尾張学区に属し、中学生は尾張地方の県立および名古屋市立の普通科高校に進学可能だが、衣浦大橋を挟んで対岸の高浜市にある高浜高校の普通科には進学できない。半田市では、自治体の財政力が弱いため道路整備が遅れており、市内の一部の路線において慢性的に渋滞が発生している。国道247号の衣浦大橋周辺はその一例であり、西三河方面から中部国際空港へのアクセスにも影響を及ぼしている。他の市と比べて幹線における右折車線が肝心な所にないことも渋滞が多い一因である。例えば出口町交差点から衣浦大橋交差点間の約5kmは赤信号が長く、いつも渋滞しており通過に10分から15分を要することが多い。衣浦トンネルへの接続も良好とはいえないが、2011年3月に半田常滑線と半田南知多線(旧港湾道路)の接続が完了したほか、名鉄河和線青山駅前後の高架化工事が完成し、道路交通の円滑化が期待される。知多半島の市町の中で、名鉄とJRの両方の駅が立地するのは、この半田市と武豊町のみである(東浦町も両線が通過するが、名鉄は町内に駅が設置されていない)。市内で利用客が最も多いのは名鉄知多半田駅であるが、『JTB時刻表』はJR半田駅を「市の代表(中心)駅」として記載している。半田市は知多半島の中心に位置しており、知多半田駅はかつて知多半島内や西三河地区への路線バスの基点となっていたが、近年はモータリゼーション、名鉄知多新線の開業、JR武豊線の利便性向上などにより乗客は減少し、ほぼすべてのバス路線は廃止または短縮・減便された。また、中部国際空港開港以降、複数の空港バス路線が開設されたが、今なお運行されているのは常滑線のみである。同市に本社を置く知多乗合(知多バス)が市内を通るすべての一般路線バスを運行しており、常滑線は毎時2本程度、それ以外の路線は毎時1本以下の運行頻度となっている。そのうち上池線・亀崎線・鴉根線・花園線については、半田市と知多乗合との協定により、市によって赤字補填が行われているほか、常滑線に対しても国および愛知県による補助金が交付されている。また、半田市から中部地区以外の大都市圏への長距離バス路線としては、ジェイアールバス関東によって運行される知多シーガル号がある。この項目における山車はすべて知多型であり、当市で発展したため、別名「半田型」とも呼ばれる。
出典:wikipedia
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