乳母車(うばぐるま)は乳幼児を乗せて運ぶ手押し車である。ベビーカーやバギーともいう。ヨーロッパでは中世13世紀ごろから子供を手押し車に載せて運ぶことが行われていた。専用のものとしては、古くはイギリスの著名な造園家ウィリアム・ケントが1733年、第3代デヴォンシャー公の求めに応じ製作したものが知られているが、これは犬や子馬に牽かせる荷車のようなもので豪華な装飾が施されていた。1830年代にはアメリカの玩具製作者Benjamin Potter Crandallが販売していたことが知られており、その息子Jesse Armour Crandallは様々な改良を加えて数多くの特許を取得している。日本最初の乳母車は、1867年に福沢諭吉がアメリカから持ち帰った乳母車とされている。初期の乳母車は木製ないし枝編みで、時として芸術的なまでの装飾が施されており、王侯に因んだ名を付けられるような重量感ある高価なものだった。しかし1920年代になると一般家庭でも使われるようになり、軽量化も図られるようになった。1965年、航空技師オーウェン・マクラーレンが、娘がイギリスからアメリカへ旅行した際に乳母車が重いことに不満を言ったため、アルミ製の折りたたみ式乳母車を開発した。これを製品化したマクラーレンは、現在世界的な人気ブランドとなっている。現在普及している乳母車には、大別して箱形で寝かせるものと椅子形で座らせるものと2種類があり、英語圏では異なる名前で呼び分けている。日本では名前の区別はないが、SGマーク認定基準のA形・B形はおおよそこれに対応している。もっとも、組み換えることで両用できる製品などもあり、絶対的な区別ではない。日本の市場規模は、売上げベースで約130億円、台数ベースで約70万台(2006年)との推定があるが、規模は年々縮小しており、2007年は2001年比で20%以上の減少となっているという。アップリカ・チルドレンズプロダクツとコンビによる寡占市場であったが、2002年に発売されたマクラーレン製品がヒットしたことを機に、ほかの外国製製品も輸入され始めた状況にある。近年、軽量で丈夫な材質で製造されており大人一人でも持ち運びが出来る上に、収納時に場所を取らず折りたたみ可能な商品も多く出回っている。公共の乗り物では折りたたまずに乳児を乗せたままの乗車が可能で、国交省がベビーカーの安全な使用方法や利用者のマナー向上を推進している。その結果、混雑時を避ける、優先席付近に乗車する等の利用者が増えマナー向上に繋がっている。2015年にベビーカーの自動ブレーキが発明された。
出典:wikipedia
LINEスタンプ制作に興味がある場合は、
下記よりスタンプファクトリーのホームページをご覧ください。