ファミスタシリーズ("Famista Series")は、バンダイナムコエンターテインメント(以下“ BNEI ”)が販売している日本の家庭用コンピュータゲーム用シリーズ。ジャンルは野球ゲーム。2016年にはシリーズ30周年を迎える予定で、ゲームメーカーが現役でソフトをリリースし続けているテレビゲームシリーズとしては最古参の部類に属している。発売元となる企業は合併などで幾度も名称を変えており、初作から2006年3月31日まではナムコ(旧)。その後「バンダイナムコゲームス ナムコレーベル」→「バンダイナムコゲームス(NBGI)」→「バンダイナムコエンターテインメント」となる(法人格そのものは継承され続けている。開発会社などの推移など、より詳しくは#作品概要・#作品一覧を参照)。これ以降は発売当時の企業名で記載し、“ 現・〜”の記述は省略した。1986年12月10日にナムコが発売したファミリーコンピュータ(ファミコン)用ソフト『プロ野球ファミリースタジアム』(以下、初代ファミスタ)を第1作とする。「ファミスタ」の名称は当初「ファミリースタジアム」の略称として使用されており、シリーズ名を『ファミリースタジアムシリーズ("Family Stadium Series")』と呼ぶ場合もある。1989年発売の『ファミスタ'89 開幕版!!』以降は正式タイトルとして「ファミスタ」が使用されるようになった。同作品の続編や他の機種・媒体への移植作品等も総称して『ファミスタシリーズ』と呼ばれるが、機種・媒体によっては他のナムコのスポーツゲーム同様『ワールドスタジアム』『ギアスタジアム』『ワンダースタジアム』のように「ファミリー」や「ファミ」を冠しない作品も存在する。そのため、全てに「スタジアム」が含まれていることから、『スタジアムシリーズ』と呼ばれることもある。本項では、それらの派生作品を含めたシリーズ全般についても解説する。なお、旧ナムコではファミスタのほかにタイトルに「ファミリー」を冠したゲーム作品をジャンル問わずリリースしていた時期があり、それらはファミスタも含め『ファミリーシリーズ("Family Series")』と総称する場合もある。日本プロ野球を題材とする作品である(一部除く。1992年より日本野球機構=NPB公認)。第1作目発売以降、主に任天堂製の家庭用ゲーム機において連綿と作り続けられている。他、ファミコンでの売り上げが好調だった事から任天堂以外のゲーム機やアーケードゲーム機においてもタイトルを微妙に変えた傍流作品が誕生、現在まで単発的に販売されつづけている。なお、北米でも、異なるタイトルの作品が発売されている(#北米版参照)。本シリーズは1986年から2003年まで17年連続でその年の日本プロ野球(NPB)のチーム・選手をもとにしたデータを使用した家庭用ゲーム機向け作品を発売し続けてきたが、2004年は新作が発売されず(ただし、全くの架空チームのみで構成された携帯電話アプリ版の配信は行われた)、年単位の連続発売記録は18年で止まった(旧ナムコ→NBGIの野球ゲームという括りで見れば、『熱チュー!プロ野球』→『ベースボールライブ』→『プロ野球 熱スタ』シリーズも含め、2011年まで継続)。近年の家庭用ゲーム機用にリリースされた最新作は2011年3月31日に発売された『プロ野球 ファミスタ2011』(ニンテンドー3DS)。2015年10月には同じく3DS用ソフト『プロ野球 ファミスタリターンズ』が約4年半ぶりに販売予定。ファミコンとスーパーファミコンで最新選手データ版が数作でた後、任天堂より新しいゲーム機が出るごとに1作品ずつ“ファミスタ”の名前を冠した作品がリリースされていた(Wii Uでは現在リリース予定なし)。最新作は2008年5月1日発売の『プロ野球ファミリースタジアム』(Wii)。1作目から'88までのファミコン版3作品は、任天堂VS.システム版がリリースされている。アーケード版については、1コインでプレイできるイニング数が設定されており(イニング買取制)、試合を最後までプレイするためにはコンティニューが必須であった(1コイン未満の端数についてはサービスとして無料でプレイできた。例えば1コイン2イニング設定だと、6回終了時のコンティニューで7回 - 8回プラス端数の9回まで遊べたなど。ただし、内部的に時間をカウントしており、常識的なプレイでは問題ないが、意図的なプレイ遅延行為などをすると、規定時間を使い切ったところで追加コインを要求される)。その後1987年、1988年にも制作された後、『ワールドスタジアム』に移行するが、イニング買取制のシステムは継承された(シリーズ途中までは、1人用は「買い取り制ではなく、イニング終了時にCPUに負けている場合にゲームオーバーになる」設定も可能だった)。ゲームボーイで1990年にリリースされた『ファミスタ』以降、据え置き機同様に最新選手データ版が『ファミスタ3』まで出たのち、若干の空白を置いて『ナムコギャラリー Vol.2』に『ファミスタ4』が収録された。ゲームボーイアドバンスにおいては1作品(『ファミスタアドバンス』)にとどまったが、ニンテンドーDSでは2007年から2010年までの間に全3作品発売された。ニンテンドー3DSでも2作品が発売されている(最新作は『プロ野球 ファミスタ リターンズ』)。1988年から1990年代中頃、ナムコは当時続々と誕生していた任天堂以外のゲーム機に参入、グラフィックやゲームシステム的にはファミスタを受け継ぎながらもタイトルを変えた作品を多数リリースした。主なものは下記の通りとなっており、殆どの場合タイトルに“〜スタジアム”という文字がある事から、広義的にファミスタシリーズに加えられている。など。アーケード版のワースタは1988年から2001年までにわたり毎年新作を制作・稼働した。いずれもナムコ製のアーケードゲーム基板として製造された。このうち、1993年から1994年にわたって、『グレートスラッガーズ』という野球ゲームがリリースされたが、メインタイトルには“スタジアム”の文字は無いがサブタイトルには“ニューワールドスタジアム”と銘されていることから、一応“ファミスタシリーズ”の一作とみなされている。プレイステーション2ではナムコはグラフィックのリアリティを重視した路線(『熱チュー!プロ野球』シリーズ、『ベースボールライブ2005』など)に変更したが、『プロ野球 熱スタ2006』および『2007』にはファミコン版ファミスタのグラフィックや操作方法を再現した「ファミスタモード」(チーム・選手データは『熱スタ』発売時の仕様)が収録された。1988年から1990年頃にかけて、PC-88VA、MSX2、X68000、FM TOWNSなどのパソコンで移植という形により発売された。2006年8月、ウェブサイト「ハンゲーム」にWindowsシリーズ向けオンラインゲームとして『プロ野球ファミスタオンライン』を配信開始した。日本プロ野球12球団のチームおよびナムコスターズなど架空の隠しチームを使い、ネット上の他のプレイヤーと対戦する。試合操作はファミコン版ファミスタに近い物である。プレオープンを経て同年10月に本オープンした。基本料金は無料。本オープン後は選手はすぐに使用できずにスロットや課金ルーレットによって選手を獲得し、デッキを構築するシステムとなっている。選手データは毎年更新される。2002年からは各携帯電話会社別にコンテンツ(携帯電話アプリゲーム)という形でファミスタのシリーズ作品供給を開始。J-スカイ(現:Yahoo!ケータイ)を皮切りにEZweb、i-modeへ配信を開始している。2010年には、モバゲーTOWN(現mobage)とハンゲ.jpで基本プレイ無料・アイテム課金制のソーシャルゲーム配信を開始した。1988年から1990年にかけて、当時ファミコン版やゲームボーイ版の攻略本を発行していた双葉社が、本シリーズを題材としたゲームブックを発行していた。1990年に業務用でリリースされた『球界道中記』は基本的なゲームシステムこそファミスタシリーズをある程度受け継いでいるが、ゲームキャラクターが殆どすべて『妖怪道中記』のキャラクターを流用しているため、通常はファミスタシリーズには含めない亜流系の作品として扱われる事が多い。2005年、プレイステーション版ワールドスタジアムの開発チーフ・ニンテンドーゲームキューブ版ファミスタのプロデューサー小野泰を中心としたナムコの開発陣が、任天堂から発売されたニンテンドーゲームキューブ専用ソフト『スーパーマリオスタジアム ミラクルベースボール』の開発に関わった。2007年12月20日発売のニンテンドーDS『ドラベース ドラマチック・スタジアム』はファミスタチームによる開発である。基本的に、打撃形式は野球盤に近く、投手はストレート、カーブ、シュート、フォークを使い分けることができる。打者はフォークを基本的に打てないが、見送ればボールとなる。ただし、落ちないこともある(球種としてはチェンジアップであるが、投げ分けられない。落ちやすさは投手による)。バッターはバッターボックス内を上下左右に、ピッチャーはマウンドを左右に移動して投球位置を決めることができ、これが投球コースの駆け引きを二次元空間で再現した形となっている。『スーパーファミスタ4』など一部作品では、三次元視点による高低差の概念を導入している。そのため、上記システムとは若干異なる場合がある。基本的な野球のルールにほぼ準じているが、作品によっては一部実際の運用と異なる扱いがなされることがある。特にファミコン版などでは複雑なルールは適用していない。具体例としてはなどが挙げられる。ファミスタシリーズには、元来インフィールドフライというルールが導入されていなかった。そのため、本来インフィールドが宣告されるケースにおいて、フライをわざと落球させてフォースアウトまたは併殺に追い込むことができる。1992年のアーケード版『SUPERワールドスタジアム'92』で導入されて以降も、1996年発売の『ワールドスタジアムEX』で家庭用として初めて導入された一方、翌1997年発売の『ファミスタ64』など導入されない作品がある。導入しない事について、『ファミスタ64』開発当時のインタビュー(1997年10月22日)で、企画者の川島健太郎は「難しいルールであるから、導入しない方が面白い」「(遊ぶ際の適用の是非については)プレイヤー同士で決めてほしい」という旨の発言を、シリーズ創始者であり同作品チーフディレクターの岸本好弘も適用の是非について「作り手が決める事じゃない」という発言をしている。日本プロ野球をモデルにしたチームのほかに「ぴの」「ぎる」「ぱつく」(後に「ピノ」、「ギル」、「パック」の表記で登録)など、ナムコゲームのキャラクターの名を持つ選手による架空チーム「ナムコスターズ」も新規参入チームという設定で登場した。その他にもシリーズによってはセ・パのオールスターやメジャーリーグ選抜(ただし非実名)、オリジナルの架空チームも登場する(往年の名選手の集まったチーム「プロスターズ」や野球漫画・アニメ作品関係に登場するキャラを元にしたチーム「アニメスターズ」、PCEワースタ'91で時代劇チーム、MSX2ではアイドルや女優のチームもある。SFC版ではかなりの数のチームが登場)。また、初代ファミスタと'87年版とPCエンジン版ワールドスタジアム(PCEワースタ。ここでは1988年発売の1作目を指す)には、パ・リーグの球団(西武ライオンズを除く)同士を連合させた以下の2チームが登場していた。2005年に発売されたプレイステーション2用ソフト『ベースボールライブ2005』では架空チーム作成用のデータ(チーム名、ロゴマーク、ユニフォーム)として、ナムコスターズ・フーズフーズ・レイルウェイズの3チームが復活している。2007年に発売されたニンテンドーDS用ソフト『ファミスタDS』ではファミスタ87以来20年ぶりにレイルウェイズ、フーズフーズが復活した(これらのチームとは別に12球団は全部収録されている)。なおレイルウェイズは元ネタとなった3球団が合併・買収等で消滅しているので、2007年当時に鉄道会社が親会社であった西武ライオンズと阪神タイガースの合併チームとなっている。当初はチーム名は頭文字が共通の架空名(ジャイアンツ→ガイアンツなど)だったが、選手は「おちあい」「ほ゜んせ」など、ひらがな4文字(濁点・半濁点はそれだけで1文字とみなす)の範囲で実在選手の名前(主に名字)が使用されていた。しかし日本野球機構や日本プロ野球選手会などに許可を得ずに選手名を使用することが問題視され、'88年版から1992年発売の『スーパーファミスタ』で正式に球団名と選手名の許可を得るまでは「くわわ」「きよすく」「おみあい」、「ぽんち」など微妙に選手名が変えられていた。ちなみに「ぱんち」(オリックス・佐藤和弘)など有名なニックネームをもっていた選手はニックネームで登録されていたものが、後に登録名として現実に登場した。'92年度版には1985年の阪神タイガースのデータが入ったダイナマイツ(Dyチーム)やV9時代の読売ジャイアンツのデータが入ったビクトリーズ(Vチーム)が存在した(パッケージには、Tチーム・GチームのOBチームという旨の記述がなされている)。初代ファミスタに登録されていた選手(モデルとなった実在選手)で一番長く現役だったのが工藤公康(無所属状態の2011年オフに引退)。初代発売当時新人王となった清原和博は、現役を引退した2008年までの間、実在選手の登場しない一部を除く全作品に登場している。なお、初代ファミスタにはGチーム(ガイアンツ)の代打として当時引退済みのはずの「王貞治」(発売当時は同球団の監督であった)が「おう」として登録されている。またSチーム(スパローズ)にも引退していた「やすだ」(安田猛。1981年引退)が登録されている。丸みを帯びたやや太目の三頭身キャラクターは第1作目からおなじみのキャラクターとなっている。このキャラクターは初代の開発者・岸本好弘をモデルにしているといわれる。『ファミスタ'93』(1992年12月発売)では若干細長くなったが、すぐにもとの三頭身キャラに戻った。しかし、1996年7月発売の『ワールドスタジアムEX』より従来のファミスタとの差別化を図るために、再び四頭身に近い大きさのキャラクターに改められ、以降「ファミリースタジアム」「ファミスタ」と称さない作品は概ねこれが基本スタイルとなった。ただし、2003年5月発売の『ファミリースタジアム2003』はワースタEXに近いキャラを採用したほか、2011年3月発売の『プロ野球 ファミスタ2011』でも若干異なるキャラクターを採用している。シリーズの多くの作品で架空のスポーツ新聞として『ナムコスポーツ』(当初は『ナムコットスポーツ』。作品によって名前が異なる)が発行されており、プレイヤーによって行われた試合の結果が告知されている。詳しくは同項目を参照。ファミリーコンピューターのシリーズ作品ゲームとしては最多となる9本を記録する。※詳細は、プロ野球ファミリースタジアム (ゲームアーツ)を参照。※詳細は、プロ野球ファミリースタジアム (MSX2)を参照。※詳細は、プロ野球ファミリースタジアム (ゲームアーツ)を参照。※以下、パチンコゲーム。※いずれも2007年4月1日のリニューアルに伴い、配信終了。いずれもmobage、ハンゲ.jpで提供。双葉社から冒険ゲームブックシリーズとして5作品が発売されている。様式としてはこの2作はチーム数及びデータ内容以外に大きな変更点は無く、当時のファミスタ(ファミコン版及び他機種移植版)ではすでに搭載されていた打順変更機能や球場選択機能は『'91』には搭載されていない。『'91』では1つしか無い球場を開閉式ドーム球場にする、トルネード投法やマサカリ投法を再現するなどの差別化が図られた。※発売元はすべてバンダイ。※発売元はエス・ピー・エス。初代をはじめ、ファミコン版では多くの作品で「PICCARI」「ぴつかり」「ピッカリ」の入った開発チーム名をクレジットしていた。初代・'93は「PICCARI PRO」。'87は「PICCARI GAMES」。'88-89は「やぐち ぴつかりいず」'92は「PICCARI TEAM」と明記されていた。ファミコン版以外では、PCE版1作目は「ピッカリドームのグランドキーパーズ」、PCE版'91やスーパーファミスタは先述の「PICCARI PRO」をそれぞれクレジットしていた。チーム名とともに、電球を描いたシンボルマークなどを表示する場合もあった。「PICCARI」を冠したチーム名以外では、『スーパーファミスタ3』のエンディングで「パースタ3チーム」の名義をクレジットした。また、「PICCARI」を冠した開発チーム名はファミスタ以外の作品にもクレジットされる場合があり、『スター・ウォーズ』ではエンディングに「PICCARI GAMES」、『ファミリーテニス』ではエンディングに「PICCARI CLUB」、『プロテニス ワールドコート』ではエンディングに「ぴっかりプロ」のチーム名がそれぞれクレジットされた。元々、ナムコ社内における開発者のプロフィールは基本的に秘密事項とされていたため、本名とは別の名義でクレジットしていた。1995年の『スーパーファミスタ4』から徐々に本名でクレジットされるようになった。ファミスタシリーズを題材とした漫画作品も、出版物・ゲームソフト内を問わず発表された。北米では、1987年から1988年にかけて、アタリゲームズからアーケードゲーム(基板規格はVS.システム)で初代ファミスタのメジャーリーグベースボール(MLB)版にあたる『ATARI R.B.I, BASEBALL』を稼働開始、子会社のテンゲンからNES(ファミコンの日本国外版)用ソフト『R.B.I. BASEBALL』が発売された。以来、シリーズ化され、テンゲンがアタリゲームズに吸収された後の1995年(『SUPER R.B.I. BASEBALL'95』)まで発売された。なお、当初は初代ファミスタの移植版に近かったが、続編以降はナムコの制作から離れ、三頭身キャラが八頭身に近いキャラへ変更されるなどのアレンジがなされた。また、日本でも1992年12月18日には、『R.B.I. BASEBALL 4』の輸入版としてメガドライブ用ソフト『R.B.I.4 ベースボール』がテンゲン日本法人から発売された。1990年は、バンダイ現地法人からゲームボーイ版『ファミスタ』のMLB版として『EXTRA BASES』が発売されたのを皮切りに、1991年には『ギアスタジアム』のMLB版『Batter UP』、1992年には『スーパーファミスタ』のMLB版として『SUPER BATTER UP』が発売された(以下、2つはナムコ現地法人から発売)。1994年には『グレートスラッガーズ'94』のMLB版『GREAT SLUGGERS'94』もリリースされた。このうち、先述2作はファミスタ同様三頭身キャラがそのまま採用されたが、『SUPER…』と『GREAT…』は八頭身に近いキャラへ差し替えられた(『GREAT…』は日本版も同じキャラだった)。
出典:wikipedia
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