お船祭り(おふねまつり)は、長野県松本市里山辺の須々岐水(すすきがわ)神社にて、毎年5月5日(御柱祭(干支でいう卯、酉)の年には4日)に行われる祭事のこと。山辺の里に田植えの始まりを告げ、秋の豊作を祈願する伝統行事である。9つの町会(薄町、湯の原、新井、下金井、荒町、西荒町、上金井、藤井、兎川寺)がそれぞれ1台の「お船」(山車)を所有している(「お船」は1986年(昭和61年)8月25日に県宝に指定されている)。お船には重量感があるため、お船の動きやそれを担ぐ青年の勇ましい姿に注目が集まる。なお、前日に町会内を回る町会もある。山辺には薄川という川があり、昔から信仰の対象とされてきた。「お船祭り」は薄川からもたらされる恩恵を各町会に運ぶとされている。「日本後紀」延暦18年12月甲戌条に、高句麗から渡来した信濃国人卦婁真老(外従六位下)は「須々岐」の姓を与えられたとある。このとき与えられた姓は現在、「須々岐水神社」の名で残っており、この「須々岐水」は「薄川」からきていると考えられている。また「薄町」という町会名が山辺にはあり、これも薄川から由来していると考えられる。本体の高さ約5m、横幅約2.82m、奥行き約4.44m(町会ごとに多少異なる)だが、お祭のときは左右に一本の担ぎ棒をつけ、幕を張りめぐらして船の形に似せ、引きながら揺らすのでもっと大きく見える。車輪は一対だけである。屋台の形式は、二階は四方吹放で、一階の壁面や持送などの部分に多くの彫刻をつける。また軸部の塗装や飾金具に技巧を凝らしている。また屋根(せり)が上下するお船もある。このような形式をした山車は全国的に見ても大変珍しい。船順に説明を行う。多くの「お船」が作られてから100年以上たっているため、彫刻がひび割れたり折れたりしているほか、車輪が傾くなどお船の損傷が全体的に激しくなっている。しかし、修理には多額の費用がかかり、各々の町会でその費用を工面することが出来ないため修理を行えない状況にある。
出典:wikipedia
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