小豆色(あずきいろ)とはアズキの実の色、つまり紫味を帯びた赤褐色のこと。栗色に近いがやや紫がかる。ラセットブラウンとも。フランスの色名、マルーン(栗)に近い色合い。一般に大阪や京都に代表される関西地方の嗜好は赤色系に寄り、東京に代表される関東地方は青色系や無彩色によるといわれる。その理由は、関西の文化はおもに商人が担い、関東では武士の好みが反映された結果だという説、緯度が高くなるにつれて緑系統の色、低くなるにつれて赤系統の色が好まれるという光線の波長の変化に基づく説などがあるが、正確なところは不明である。実際には衣服の色別売上などを見ても、両者の嗜好に大きな違いが見られない。しかし、京都に政権の中心があった時代には赤や紫の色の名が数多く登場し、江戸文化が隆盛期を迎えてからは灰色系や青緑系の色の種類が増えているのは事実である。旧形客車や旧形国電など、かつては日本の大半の鉄道車両が、小豆色に近い色(ぶどう色2号)で塗装されていた。現在でも関西では、大手私鉄である阪急電鉄や、近鉄普通車などで伝統的に小豆色の車体が守られており、これは「品がよく高級感がある」と認知されている。しかし関東では「野暮ったく古くさい」ととらえられる傾向にあり、高度成長期に急速に姿を消してしまった。それでもお召し列車など、一部では小豆色の塗装が守られている。ただし、近年ではステンレス車両が普及したことにより、全国的に鉄道車両の塗装そのものが簡略化傾向にあるため、単純に嗜好の問題ではなくなってきている。百塩茶(ももしおちゃ)は何回も染重ねた濃い紫褐色のこと。小豆を裏ごしして寒天で固めて作る菓子羊羹の色に似ていることから、羊羹色とも呼ばれる。小豆色より艶がなく灰色がかったものを言う。僧侶の着る墨染めの僧衣や浪人の黒紋付が日焼けするなどして赤っぽく劣化した色合いを羊羹色とたとえる。特に旅を長く続けている流浪の僧侶か、貧しい暮らしを続けるさえない浪人などの衣服を連想させる色合い。羊羹色の黒紋付をぞろりと着流し、眉を細く作りなして呂色鞘の大小を落とし差し。という格好は血筋はよいが落ちぶれている若い洒落者の浪人のいでたちで、歌舞伎の冷酷な二枚目悪役「色悪」を連想させる着こなし。江戸中期の終わりごろに若い不良浪人に流行した。
出典:wikipedia
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