『クピドの悪戯 虹玉』(クピドのいたずら にじだま)は北崎拓によるSF恋愛漫画作品で、北崎の恋愛オムニバスシリーズである〈クピドの悪戯〉の第2弾、連載作品としては同シリーズ第1作目にあたる。また同作を原作としたテレビドラマ。なお、本項では同じく架空の奇病「虹玉」を題材とした〈クピドの悪戯〉シリーズの読切、「虹玉ポンチ」と「虹玉ボンボン」についても記述する。「性を正面から見据えた恋愛漫画」として描かれた読切「虹玉ポンチ」(後述)を元に『週刊ヤングサンデー』(小学館)誌上において2004年42号から2006年18号まで連載。また、外伝として主人公の過去を描いた読切が同誌2005年6月増刊号に掲載されている。単行本はヤングサンデーコミックスより全7巻が発行されており、2009年2月までに続編の『さくらんぼシンドローム クピドの悪戯II』全11巻との累計で100万部を越えている。2006年にはテレビドラマ化されている(後述)。「射精の時に赤い玉が出るとそこで打ち止めになり性的に不能になる」と言う俗説をモチーフとした架空の奇病「後天性射精機会損失症候群」(通称:虹玉)を発症した童貞の青年睦月智也を主人公とし、年下の恋人大倉怜子とかつての同級生の桐生麻美との関係の中で一人の青年が成長して行く様を描いた成長物語。中学生時に「童貞と処女で結婚する事」を夢として語っていた板金工睦月智也は、既に夢ではなくなっているにもかかわらず21歳になっても童貞のままであった。得意先で事務員を務める大倉怜子とのデートの約束を取り付けた睦月は、その晩にオナニーを元同級生のOL桐生麻美に見られてしまい、紫色の玉を射精する。これは「後天性射精機会損失症候群」(通称:虹玉)の症状であり、睦月はあと6回しか射精できない事を意味していた。約束のデートでの失敗により怜子に振られたと思いこんだ傷心の睦月は、一人で居る事に耐えられず台風の中で麻美の元を訪れる。麻美は睦月と体を重ねようとするが、最後の最後で麻美の行動もまた辛い恋に傷ついての物である事に睦月が気付き、未遂に終わる。しかしこの事件をきっかけとして麻美の心は睦月に魅かれて行った。誤解が判明して交際を再開した睦月と怜子は周囲を騙して2人で泊まりがけの旅行に出かけ、睦月の中学時の夢通りについに童貞と処女同士で結ばれる。残りの虹玉が2発となった事もあり結婚を考え仕事に対しても前向きに考え始めた睦月は、怜子から妊娠の可能性を知らされる。そして不能となった後でも子供が二人を結び続けてくれると信じ、最新機械を導入するために奔走を始める。資金等の目度も付き、ついにプロポーズをした睦月であったが、妊娠していない事が判明した怜子は不安を共有してくれなかった睦月に対して既に冷めていた。怜子との破局で自暴自棄となり、睦月はそれまでの努力を全て不意にする所であったが、別れと共に告げられた麻美の告白によって立ち直る。そして最新機械の搬入が済んだ頃に、麻美と再会する。2006年10月13日から12月22日まで毎週土曜日0:12 - 0:52(金曜日深夜)に、テレビ東京系の「ドラマ24」枠で放送された。なお、本来ドラマ24は12話構成だが該当する12月29日は年末の特別番組があるので最終回は0時12分から1時33分までの2話分の放送となった。テレビ大阪では10月19日に開始したが、その翌週の放送が特番(日本ハム日本シリーズ優勝祝勝会)で中止されたため、13日遅れで放送されている。その関係で12月21日の放送が2回分連続で放映された。最終回は12月28日に放送。また、桐生麻美役の北川弘美と、永沢由香役の小川奈那は『嬢王』(2005年10月 - 2005年12月)以来、1年振りのドラマ24枠作品出演となる。2012年11月3日から2013年1月26日までCS専門チャンネル「チャンネルNECO」にて再放送されていた。連載版『虹玉』と同じく奇病・虹玉を題材とした読切が2編描かれ、いずれも『週刊ヤングサンデー (YS) 』の増刊号で発表されている。「虹玉ポンチ」は連載版『虹玉』の元となった読切作品で、〈クピドの悪戯〉シリーズの第1弾。『YS』2004年2月増刊号に掲載。ヤングサンデーコミックス『さくらんぼシンドローム クピドの悪戯II』の9巻に併録されている。弁当工場で主任として働く青年名越克彦を主人公とし、虹玉を発症した名越が虹玉の発症を知る同期入社の伊波と、工場でアルバイトする大学生高田陽子との間で揺れる様を描く。登場人物は職業等も含め『虹玉』とは異なる設定となっているが、虹玉を発症した男の主人公が年下の恋人と同年の女友達の間で揺れながらも女友達を選び、最後の赤玉を子作りのために使うという『虹玉』の基本プロットは既にこの「虹玉ポンチ」で出来上がっている。狂言回しである仙堂寺徳子が既に登場しており、「虹玉」作中においては「虹玉」が「虹玉ポンチ」と世界設定を共有した後日の話である事が示唆されている。以降のシリーズ作品では主人公が「むっちゃん」で統一されているが、本作の主人公はまだ「むっちゃん」ではない。「クピドの悪戯・虹玉ボンボン」は〈クピドの悪戯〉シリーズの第4弾。『虹玉』のTVドラマ化に合わせ『YS』2007年1月増刊号に掲載された。北崎はいずれ続編を描くつもりの第1話として本作を作成していたが、掲載誌である『YS』が休刊となり続編のめどが立たなくなったためヤングサンデーコミックス『さくらんぼシンドローム クピドの悪戯II』の11巻に併録される事となった。春から中学生となる12才の少年武藤勇介を主人公とし、精通間もなく虹玉を発症した武藤が親友である幼馴染みの女の子小巻麻琴との関係そして麻琴の姉である美鈴への恋心に葛藤する「"少年少女の性の目覚め"」を描く。全て著者は北崎拓、発行は小学館のヤングサンデーコミックスより。以下の出典は、『小学館:コミック』内のページ。
出典:wikipedia
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