新マクロス級超長距離移民船団(しんマクロスきゅうちょうちょうきょりいみんせんだん)は、アニメ「マクロスシリーズ」に登場する架空の宇宙移民船団。新マクロス級移民船団とも称する。『マクロス7』ではマクロス7船団、『マクロスF』ではマクロス・フロンティア船団が作品の舞台となる。第一次星間大戦で滅亡の危機に瀕した地球人類は、終戦後に「銀河移民計画」(人類播種計画)を発動する。宇宙の新天地を目指す移民船団が次々と旅立ち、「銀河の大航海時代」の幕が開いた。移民事業は小規模船団による短距離移民計画と、大規模船団を編成して銀河系の各方面へと向かう超長距離移民計画の2通りが平行して行われた。後者は有事の再来に備え、人類種と星間大戦の勝利の鍵となった「文化」を広域拡散(播種)することを目指していた。超長距離船団はゼントラーディ軍の自動工場衛星を利用して量産された巨大移民船を中心に、新統合軍の護衛艦や民間船など大小様々な艦艇によって構成される。メガロード級移民船等による第1次から第30次を経て、第31次から新マクロス級移民船に切り替えられた。以後の新マクロス級移民船による移民船団は「第××次超長距離移民船団」という正式名称とは別に、旗艦となる巨大移民船にちなんで「マクロス○○船団」という通称でも呼ばれる。船団各艦は超空間跳躍を可能にするフォールドシステムを搭載し、長距離フォールドを重ねて航行する。フォールドに費やすエネルギーは質量に比例し、巨大船の長距離フォールドには数カ月分のエネルギー蓄積が必要となる。地球および各船団にはフォールド通信を利用したギャラクシー・ネットワークが構築され、情報や電子マネーのやり取りが行われているが、移動や物流は距離の壁に制約され「大航海時代にインターネットだけある」ような状態にある。さらにフォールド断層と呼ばれる時空の歪みの影響でフォールドできなかったり、通信に大幅なタイムラグが生じることもある。新マクロス級超長距離移民船はメガロード級超長距離移民船25隻に次いで2030年に1番艦が就航した。シリーズ作中では第25次新マクロス級超長距離移民船団の旗艦マクロス・フロンティアまでが登場しているが、同じ艦級でも建造時期や設計コンセプトによりドーム型、密閉コロニー型など構造は多様である。また、類似の構造であっても建造年が下るに従って後部に接続される居住艦が著しく大型化している。宇宙戦艦SDF-1マクロスをベースに設計・建造されたメガロード級と異なり、当初から都市型宇宙移民居住艦として設計された新マクロス級では、移民者が長期航海に耐えられるよう居住環境が大幅に改善されている。メガロード級までは宇宙船内に居住施設が内包される形だったため、住民の安全上、戦闘行動にある程度の制約が課されていたが、新マクロス級では居住と戦闘の機能が分割され、シティまたはアイランドと呼ばれる都市型移民居住艦の前部に超大型可変万能ステルス宇宙攻撃空母(バトル級可変ステルス攻撃宇宙空母)がドッキングする方式となった。巡航時のドッキング状態ではバトル級の主反応炉を起動動力源(キックモーター)にして接合部分のエネルギープラントで船全体の推力を生成する。マクロス7やマクロス・フロンティアのようなドーム型船では艦体上半分に市街地区画がある。住民の精神安定と文化的多様性の維持を目的に、星間大戦で失われる以前の地球環境を再現した船団も存在する。上空は透明ドームに包まれており、人工的に気象制御が行われる。その上部を覆う巨大な貝殻のような天蓋(防護シェル)は巡航時には開放され、内面にホログラフィック映像で地球の気象(昼夜や晴雨)が再現される。戦闘時には映像の消灯(シェルオフ)や防護シェルの閉鎖(シェルダウン)で居住区の安全が守られる。船体下半分の地下には居住区や工業区、宇宙船の修理ドック、推進部などが複雑に入り組んでおり、長い航海の間に閉鎖・放棄される区画も少なくない。旅の終わりに大気や水資源に恵まれた惑星もしくは環境改良が可能である惑星が見つかれば、都市型宇宙移民居住艦は湖や海に着水し、そのまま開拓事業の拠点都市として機能することになる。超長距離移民船団護衛艦隊の総旗艦・総司令部であり、全長1,500メートルを越える大型攻撃宇宙航空母艦である。名称は各移民船団名にちなみ「バトル○○」と通称で呼ばれ、マクロス7では「Big-M」とも呼ばれている。基本的な構造はどのバトル級も同一であるが、後年の同級はやや大型化の傾向があり、各移民船団によって細かい意匠や配色に差異がみられる。メガロード級ではいったん廃止された強攻型(人型)への変形機構であるトランスフォーメーション機能を有しており、外敵に護衛艦隊の防衛網が破られるような緊急事態では都市型移民居住艦から分離・出撃する。艦首下部(バルバス・バウ)にあたる位置に、本級最大火力の武器であるマクロス・キャノン(マクロス・クォーター級のマクロス・キャノンと区別するために、メガ・マクロス・キャノンと表記する場合もある)に変形するガンシップがドッキングしている。ガンシップはトランスフォーメーションの際は分離し、強攻型の肩部、または右手に握られ、主砲としての火力を発揮する。連射も可能。ガンシップ単独でも分離後に行動して発砲も可能だが、その際の威力は低下し、連射は不可能となっている。そのほかにも副砲や対空砲、艦載機などを多数搭載している。移民艦の規模にもよるが、船団の総人口は数十万人から1千万人に達する。構成員は一般市民のほかに生産・整備・娯楽などの従業者、自治政府職員、新統合軍関係者などさまざまで、スラム住民や不法滞在者なども含まれる。地球人、マイクローン化したゼントラーディ人、ゾラ人、これらの混血者などが暮らす多人種社会であり、言語もマルチリンガル化している。行政は地球の新統合政府の統治下にあるが、それぞれの船団に高度な自治権が認められており、独自通貨も流通するなど、旧世界における地域国家・都市国家のような半ば独立国家に近い形態にあり、採用している元首も船団ごとに市長制・大統領制と異なっている。船団の運営にはスポンサーの星間巨大企業体の意向も反映される。各船団は必要物資を自給できるよう大規模な生産施設を備えており、可変戦闘機など主力艦載兵器も地球や移民惑星または他の船団から送られた開発データを基にライセンス生産している。外貨獲得のため観光や宇宙資源の輸出を行い、船団間の交通には民間の星間連絡船が活躍する。移民船は基本的に居住可能な惑星に着くまでの「仮住まい」であるが、マクロス9船団が旅立って以降は目的地に辿り着けなければ永続的に航行してもよいという選択肢が考えられるようになった。その結果、社会構造も環境重視型のマクロス・フロンティア船団とハイテクノロジー重視型のマクロス・ギャラクシー船団のように、船団ごとに思想が分かれるようになった。それゆえ、思想の分割は各船団間での外交上の対立や抗争などが発生する危険性を孕むことになり、2059年にはバジュラ戦役をきっかけに、フロンティア船団とギャラクシー船団との間で史上初の移民船団同士での紛争が勃発する。『マクロスF』の初期アバンタイトルで描かれた、移民船団航路図等を元に記述。通算第31次超長距離移民船団で第1次新マクロス級超長距離移民船団。新マクロス級1番艦のマクロス1を中心に編成された船団で、2030年に地球を出発した。通算第33次超長距離移民船団で第3次新マクロス級超長距離移民船団。設定上、PlayStation用ゲーム『マクロス VF-X2』に登場するティモシー・ダルダントンが、かつてマクロス3移民船団護衛艦隊の1部隊「ブラック・レイ」の隊長を務めていたことになっている。2040年に移民事業が完了したとされているが、惑星名は不明。通算第34次超長距離移民船団で第4次新マクロス級超長距離移民船団。PlayStation用ゲーム『マクロス VF-X2』にて設定上登場する。2033年に惑星セフィーラを環境改良して入植。第5次新マクロス級超長距離移民船団で、通算では第35次超長距離移民船団。マイクローン化したゼントラーディ人のみで構成される。マクロス5および船団護衛艦隊の艦艇はゼントラーディ系技術を活用するゼネラル・ギャラクシー社および傘下企業が建造したため、ゼントラーディ特有の曲線的デザインや緑系の配色がみられる。2045年9月に入植・移民可能な惑星を発見、惑星ラクスと命名し入植を開始。同年、マクロス7船団をラクスに招待する。しかし、マクロス7船団到着前にバロータ軍の攻撃に遭い、惑星ラクス地表にてマクロス5の市民は都市型移民居住艦ごと誘拐され、残されたバトル5以下マクロス5船団所属の全艦艇が撃沈される。さらに、交戦したマクロス5所属の新統合軍兵士の多くはプロトデビルンによりマインドコントロールされバロータ軍の兵士とされる。また、都市型移民居住艦の住人はプロトデビルンによりスピリチアファーム・プロジェクトの実験台として利用される。その後、マインドコントロールされた兵士や都市型移民居住艦の市民はマクロス7船団によって救出される。第7次新マクロス級超長距離移民船団で、通算では第37次超長距離移民船団。艦および船団規模はマクロス5とほぼ同等である。2038年に地球を出発し銀河系中心方面へ向かうが、7年後の2045年、プロトデビルンに率いられたバロータ軍と遭遇し交戦状態に入る。船団にはマクロス7のほかに研究、生産、レジャーなどの専門施設をもつ大型艦6隻が随行する。各艦はホログラムハイウェイ(ミルキーロード)で結ばれ、自家用車(簡易宇宙船)で自由に往来でき、総体的に大都市としての機能を持つ。その他の小型船、護衛の宇宙戦艦、宇宙空母、フリゲート艦などの新統合軍艦艇も含めると船団規模は約1,000隻、総人口は100万人以上に達する。旗艦マクロス7は都市型移民居住艦「シティ7」とバトル級7番艦「バトル7」を合わせて全長約7,770メートル、質量7,770,000,000トン。船団長・護衛艦隊総司令およびバトル7艦長は第一次星間大戦時の撃墜王マクシミリアン・ジーナス(通称マックス)、副長はミリア・ファリーナ・ジーナス。ミリアは後に退役し、シティ7市長選挙に当選する。バトル7は新統合軍、シティ7は行政(市庁)の管轄下に分かれ、それぞれマックス艦長とミリア市長が最高責任者に就いている。また、オブザーバーとしてバトル7の艦橋にエキセドル・フォルモが乗艦している。マクロス7の本体である超巨大都市型移民居住艦。バトル7とはエネルギープラントを介して合体する。全長は約6,210メートル(エネルギープラント約800メートルを含む)。居住区で約35万人の民間人が暮らす。市街地には高層ビル群や20世紀の名建築を模したメモリアルパークがあり、商業施設、住宅地、緑化地区や人工湖なども整備され、地球と変わらない日常生活が営まれている。透明ドーム面には市民の移動手段としてチューブ式リニアモーター交通システム「星の手線」が縦横に走る。左舷には「アクショ」と呼ばれる区画が出島のように張り出しており、無許可でドッキングポートを占拠し、シティ7からライフラインを引き込んでいる。正式に船団登録していない治外法権区で、治安は悪いが物価が安いため『マクロス7』の主人公熱気バサラのようなアーティストなどが住みついている。シティ7の運営は新統合軍から独立し、ミリア市長以下シティオフィスの管轄下にある。市長の特別許可がないかぎり、軍といえどシティ内への作戦出動は認められない。平時の治安維持は市警察(シティポリス)が担当し、「パトロイド」と呼ばれる特殊可変メカを使用している。しかし、バロータ軍兵器の侵入には対処しきれないため、ミリア市長の一存により、ガムリン木崎大尉率いるダイアモンドフォース隊が直属防衛隊として配備される。シティ7の先端にドッキングしているバトル級7番艦で、マクロス7移民船団護衛艦隊の総旗艦・総司令部である。全長約1,510メートル、全備質量約7,770,000トン。 2段式の飛行甲板を持ち、艦載機VF-11 サンダーボルト、VF-17 ナイトメアなどを多数搭載し、後に当時の最新鋭機であるVF-19 エクスカリバー、VF-22 シュトゥルムフォーゲルIIが配備された。艦橋前部にはダイアモンドフォース、エメラルドフォースなどの精鋭部隊を緊急射出する電磁カタパルト3基と、サウンドフォース用サウンドブースターの格納庫がある。また、単独でも戦闘が出来るよう、対空砲やミサイルなども充実している。艦隊戦などの緊急時には通常の空母形態(要塞艦)から人型ロボット形態(強攻型:通称「BIG-M」)へトランスフォーメーションを行う。これによりステルス効果の為に内蔵されていた全火器が使用可能となり、肩に位置する部分に中口径の2連装砲が姿を現す。さらに艦底に接合している砲艦「ガン・シップ」を右手に握り、超大口径ビーム砲「マクロス・キャノン」として使用する。最大威力時や連射時には伝導管を通じてバトル7本体からエネルギー供給を受ける。対プロトデビルン最終戦(『マクロス7』第49話)にてバトル7、ガン・シップともに大破。『マクロス ダイナマイト7』の時点(2047年)ではシティ7下部の真空ドックで修理中。小説『劇場版マクロスF(下)サヨナラノツバサ』では、バジュラ本星におけるバジュラクイーンとの戦闘で、S.M.Sからの要請を受けてフロンティア船団のために援護に駆けつける。シティ7以外にも、役割に応じた個性的な形状の移民居住艦が随行している。また、シティ7に対するバトル7と同様、各艦には新統合軍の護衛空母が接続されており、移民居住艦の制御や防衛を行っている。艦載機は戦闘機1,800、攻撃機600、爆撃機9、電子作戦機120、貨物機60、連絡機100。惑星エデン発の通算では第39次超長距離移民船団で、第9次新マクロス級超長距離移民船団。マクロスシリーズの外伝的ラジオドラマ『マクロス・ジェネレーション』の舞台となる。マクロス9は閉鎖系バイオプラントを導入した。小太刀右京の小説『マクロス・ザ・ライド』の主人公・チェルシー・スカーレットが、同船団のクロムレック・ドームにてコンサートを行ったとされている。惑星エデン発の通算では第41次超長距離移民船団で、第11次新マクロス級超長距離移民船団。シリーズ作中に名称や設定のみ存在していたが、『マクロスF』第25話にて2カットのみ登場する。マクロス7と同型のバトル級11番艦「バトル11」と、それとドッキングしたマクロス7と同型の都市型移民居住艦に、後方にはフロンティアと同型の円筒形型のドーム構造の環境艦や居住艦が多数確認できる。バイオプラントの本格的な導入やシティ艦の大型化への過渡期の形態と思われる。エネルギーを吸収して航行するための羽のようなユニットが特徴。PlayStation用ゲーム『マクロス VF-X2』で新統合軍の地球至上主義派・ラクテンスの切り札として登場するバトル級13番艦「バトル13」。アクティブステルス技術の進化により、従来の直線的デザインからやや複雑な形状に変化している。地方分権主義派・ビンディランスの艦隊により撃沈される。本来ならば、通算では第43次超長距離移民船団・第13次新マクロス級超長距離移民船団と呼ばれるべきだが、小説『マクロスフロンティア Vol.4』では、「13」という忌み数のため正規の船団には加えられない「存在しない船団」とされている。ただし、対となるシティ艦は建造されており、『VF-X2』のムービーにて、バトル13の後方に各環境艦や付属艦が放射状に接続されている都市型移民居住艦の姿が確認できる。小太刀右京の小説『マクロスフロンティア Vol.4 トライアングラー』では2059年、バトル13が極秘で地球直衛任務にあたり、地球を襲ったバジュラを撃退する。小説『劇場版マクロスF(下)サヨナラノツバサ』では、バジュラ本星におけるバジュラクイーンとの戦闘で、S.M.Sからの要請を受けてフロンティア船団のために地球から援護に駆けつける。艦長はかつてマクロスのブリッジオペレーターだったキム・キャビロフ中将。通算では第47次超長距離移民船団で、第17次新マクロス級超長距離移民船団。『マクロスF』のオープニングでは惑星エデンから出発した船団とされている。 『劇場版マクロスF 恋離飛翼 〜サヨナラノツバサ〜』ではサンドブラウン系の迷彩が施されており、アームドL(飛行甲板部)に「17」と書かれたマクロス・クォーターが登場するので、船体ナンバーからマクロス17船団所属艦とされている。惑星エデン発の第21次新マクロス級超長距離移民船団。通算では第51次超長距離移民船団。循環システムに密閉式ケミカルプラントを採用する第4世代型巨大移民船団である。民間企業・ゼネラルギャラクシー社がスポンサー企業となって主導する移民船団であり、その技術力は全銀河でもトップレベルを誇る。ハイテクノロジー重視思考で「資本主義を聖典と崇めるほどの資本主義体制」であり、省力化・自動化が極度に進んだ結果、失業率が高く、一部はスラム化している。メインランドを始めとした船団を構成する艦船は、バトル・ギャラクシーを除き他船団では見られない独自のものとなっている。船団独自にインプラントやサイバネティックスなど人間を半機械化する技術を開発。その合法化を巡り推進派と反対派が対立し、一度は合法化の法案が否決されたものの、推進派がテロ行為などで巻き返し勝利したことで社会全体が電脳化された。インプラント化した市民は現実と仮想が重なり合った環境で暮らし、ただの広場が仮想環境を重ねることで公園になり、合成食品が味覚をコントロールすることで美味な食事になる。他方、非インプラントの生身の人間はあらゆる面で過酷な生活を強いられる。『マクロス・ザ・ライド』では、他の船団から来訪した生身の人間はゴーグルを身につけることで拡張現実としてインプラント・ネットワークの一部を利用できるとされている。「銀河の妖精」ことトップアイドルのシェリル・ノームは同船団の出身者。2059年、シェリルがコンサートツアーのため近隣宙域を航行中のマクロス・フロンティア船団を訪れている間に、ギャラクシー船団はバジュラからの大規模な襲撃を受けている旨の通信を最後に消息不明となる。テレビ版『マクロスF』では実際には小惑星帯に無傷の状態で潜んでおり、グレイス・オコナーと自治政府を含む船団社会上層部はバジュラを利用して全人類を支配しようと暗躍していた。それによってバトル級21番艦「バトル・ギャラクシー」とその艦載機がフロンティア船団と交戦するが敗北し計画は失敗する。また全人類の支配と隷属を目的とした船団上層部ぐるみの陰謀は、S.M.Sにより地球の新統合政府にも通報される。バジュラ戦役後の経緯については物語中では語られていないが、監督の河森正治によればギャラクシー船団上層部は健在で、「とりあえずはバジュラを利用されるのは阻止できた」段階と語っている。『劇場版 マクロスF』では実際にバジュラの攻撃を受けて壊滅する。その後、船団幹部の本体を収めた装置と工作員が難民船とともにフロンティア船団に紛れ込み、バトル・フロンティアのコントロールを奪い、バトル・フロンティアをバジュラクイーンと融合させる。しかし、支配を脱したブレラ・スターンの手により船団幹部の本体を収めた装置は破壊される。ギャラクシー船団の艦名にはデネブ・カイトスやデネブ・ダルフィムなど、デネブを冠する恒星名が付いている。通算では第53次超長距離移民船団で、第23次新マクロス級超長距離移民船団。『マクロスF』のオープニングでは惑星エデンから出発した船団とされている。 『劇場版マクロスF 恋離飛翼 〜サヨナラノツバサ〜』では青い船体色が施されており、バスターL(左脚部)に「23」と書かれたマクロス・クォーターが登場するので、船体ナンバーからマクロス23船団所属艦とされている。第25次新マクロス級超長距離移民船団にして、通算では第55次超長距離移民船団。2041年に地球を出発し、銀河系中心方面に向かっている。2059年3月、射手座スパイラルアーム内ビオス星系を航行中、宇宙生物バジュラの襲撃を受け戦争状態に陥る。フロンティア船団を含む第5世代型移民船団の特徴は、最小限の補給で長距離の航海を可能にするため閉鎖系バイオプラント(人工生態系システム)を採用している点である。大型都市船の後方に複数の環境艦を連結して一体の循環系を構成し、大気・水・有機物などが無駄なく完全循環するよう設計されている。この群島のような構造から従来の新マクロス級移民船と区別して「アイランド・クラスター級移民船」とも称される。環境バランスは一定に保たれているが、戦闘など外的要因に弱いという構造的欠陥もあり、バランスが崩れると統制モードの発令によって市民生活に制限を加えることがある。ギャラクシー船団とは対照的にフロンティア船団社会は行き過ぎた市場原理の導入や科学進歩を法律で規制することで雇用を創出する環境重視思考で、医療目的以外ではインプラント化を禁止している。また、ゼントラーディ人のマイクローン化が一般化している時代において例外的に巨人サイズでの共存を認め、巨人文化(メガ・カルチャー)の創出をうながすといったリベラルな姿勢をとっている。成人年齢は17歳。言語は英語をベースに日本語、中国語が混ざったものを共通語として使っている。船団の総人口は1000万人に達しているが、将来的に1億人程度までの増加を見越したキャパシティーがある。行政機構は上・下院議会の上に大統領を元首に戴く「議会制民主主義/大統領制」である。大統領は三権と軍部(フロンティア移民船団護衛艦隊)に優越する統治権をもち、地球の新統合政府から派遣される首席補佐官が監査役を務める。テレビ版では第4代大統領ハワード・グラスがバジュラ戦役の最中に暗殺され、その首謀者である首席補佐官レオン・三島が第5代大統領に就任する(後に暗殺事件が暴露され、失脚)。劇場版ではグラス大統領、三島主席補佐官ともギャラクシー船団幹部や工作員により殺害される。船団の運営には、陰ながら船団の財政支援者である星間運輸企業オーナー、リチャード・ビルラーの影響力も大きい。移民船団護衛艦隊自身も組織の硬直化やゴーストによる戦術のオートメーション化により士気や錬度が低下しており、ビルラー傘下の民間軍事プロバイダS.M.Sや、それに技術支援を多大に行っているL.A.I社の役割が増している。テレビ版・劇場版ともに、バジュラよりバジュラ本星を譲り受けて入植する。巨大都市型移民居住艦とバトル級空母の構造、およびドッキング方式は従来の新マクロス級と同じだが、全体的に大型化している。随伴する居住艦、農業リゾート艦、工業艦などは円筒形型のドーム構造に統一され、アイランド1を中心にV字型に連続して接続されている(これらの艦は「アイランド+数字」で呼称される)。また、アイランド1の左舷側部にはS.M.Sが所有している可変ステルス攻撃宇宙空母マクロス・クォーターが停泊している。船団住民の半数にあたる約500万人が生活する巨大都市型移民居住艦。天窓式のドームに開閉式の防護シェルを持つ構成は従来の新マクロス級と同様だが、その全長は約15キロメートルと従来艦の約2.5倍に相当する。地上面からドーム最上部までの高さは約2,000メートル。構造材を軽量化するため、艦内の人工重力は0.75Gに設定されている。地表の居住区には港湾部・市街地・丘陵地帯などがあり、地下には歓楽街や物資備蓄スペース、避難シェルター、さらにその下には動力部や環境・重力維持のための装置が備えられている。マクロス7シティ艦のメモリアルパークと同じく、アイランド1地表部には2000年代初頭の地球社会が再現されており、各エリアには民族構成を反映した町並みが作られている。心理的な圧迫感を和らげるテーマパーク的な意味があり、景観を新鮮に保つためブロックごとに定期的に建物の入れ替えを行っている。地表部に住めるのは船団運営に関わる行政・軍・宇宙航行・生態系管理などの関係者で、市民の大多数は地下の居住区で生活している。透明ドームの内面にはチューブ式リニアモーター鉄道網が走り、フロンティア・メトロ(FMR)が各艦を結ぶ主要な移動手段となっている。『マクロスF』アニメ本編(テレビ版・劇場版)および漫画・小説などの関連作品には以下のような場所が登場する。〈〉内はモチーフにされた、かつて地球上に存在した場所や施設である。アイランド1に多数接続される小型艦を環境艦と呼ぶ。全長8,000メートル・直径3,000メートルの円筒形をしており、マクロス7船団のシティ7が全長6.2キロメートルということを考慮すれば十分巨大である。アイランド1と同じく地表部と地下部に分かれており、上部の天窓は緊急時にはシャッター式の装甲で覆われる。環境艦は単独でもバイオプラントとして機能するが、連絡シャフトを通じてアイランド1や他の環境艦と資源を循環することで効率を高めている。従来(マクロス7など)は役割に応じて個性的な艦が随行していたが、それに代わる物であり、見た目はどれも同一ながら艦内はその役割に応じて様々である。アイランド1の後方に2列縦隊で連結されており、本編映像では1列15艦(2列30艦)以上並んでいることが確認できる。アイランド1の面積を東京の山手線内に例えると、アイランド群は神奈川県の三浦半島まで広がっていることになる。環境艦が損傷し復旧が困難な場合、またはその他緊急時には住民や利用可能な資源を移動した上で、個別に放棄や凍結などの管理が可能である。ただし、一定数以上放棄すると環境バランスが崩れ、アイランド1の環境維持も困難になる。戦闘の激化とともに環境艦は捨て駒とされ、バジュラ本星降下作戦時にはアイランド1を守る盾代わりにされる。アニメ本編(テレビ版・劇場版)および関連作品には以下の艦が登場する。フロンティア移民船団護衛艦隊を統轄する総旗艦・総司令部で、バトル級25番艦である。巡航時はアイランド1の先端にドッキングしている。船体各所に25のマーキングがあり、司令室の球形のホログラムスクリーンには「バトル25」と表示されているが、作中では船団名同様バトル・フロンティアと呼ばれている。全長1,681メートル、全幅521メートル、全備重量16,550,000トン。従来のバトル級より全長が200メートルほど伸び、重量は2倍以上に増している。これはバトル・ギャラクシーも同様。艦体は6隻の戦闘艦が組み合わさる構造となっており、指揮空母1隻(胴体)1、空母2隻(両腕)、突撃戦艦2隻(両脚)、重砲撃艦1隻(主砲)に分離後も各個が独立展開し、フォールド航行も可能である。指揮空母のブリッジには球形のホログラムスクリーンを使う巨大な戦闘指揮所があり、有事の際は臨時に政府機能が置かれる。従来艦と同様にトランスフォーメーション機能を持つが、空母形態のままでも主砲マクロスキャノンの使用が可能である。変形シークエンスや強攻型での主砲マクロスキャノンの発射体制はバトル7とほぼ同じで、強攻型(人型形態)に変形後はマクロスアタックで格闘戦をすることができる。テレビ版ではバジュラ戦役が終結して以降も健在であるが、『サヨナラノツバサ』ではギャラクシー船団幹部に戦闘指揮所を乗っ取られてクイーンバジュラと融合させられ「クイーン・フロンティア」となり、援軍に駆けつけた他船団所属のマクロス・クォーター級の主砲マクロスキャノンが直撃する前に、早乙女アルトとともにどこかへとフォールドする。艦名が判明している艦艇を以下に示す。『マクロス ザ・ミュージカルチャー』の舞台になっている船団。「マクロス30周年プロジェクト」の公式サイト内にも設定がある。地球発の通算第59次超長距離移民船団で第29次新マクロス級超長距離移民船団。恒星重力波の影響で居住区が大きく損傷するも市民の手で復旧されつつあるとされる。またフォールドエネルギーを節約するために交流を近距離宙域を航行している船団のみに限っている。ゼントラーディ人の巨人化は認められておらず、地球人と同じマイクローンサイズで生活している。当初は戦いに疲れた他の新マクロス級超長距離移民船団に住まう人々が集うオアシスとして存在していた。一方で「武力を持つから争いに巻き込まれる」という極端な思想下で非戦主義を標榜して貫いてきており、バルキリーや護衛艦隊などの一切の武力を放棄して持っていない非武装中立船団でもあった。それゆえ武力を背景にした一方的で不利な外交交渉を押しつける他船団の圧力により経済状態は悪化していく。2062年に発艦30周年を迎える。この時のツーナインシティの市長はセルジュ・コーバン=グラス。このほか、アイランド・シティ、イケブクロ・シティ、アイランド・オーサカなどの地区がある。2063年12月13日に、節約しながら蓄積してきたフォールドエネルギーを消費し、長距離フォールドを行う。『ヴァリアブルファイター・マスターファイル VF-25 メサイア 新たなる救世主』で扱われている船団。作品世界内の2065年、同書籍がマクロス放送出版オリンピア船団支部より刊行される。マクロス・ギャラクシー船団、マクロス・フロンティア船団とともに銀河の中心を目指して航行する超長距離移民船団。どこの惑星から出発したのか、また通算であれ新マクロス級であれ第何次の移民船団なのかは不明。位置関係はフロンティア船団の後方約500光年を同一線上で追う形となっている(2056年12月時点)。2053年に、新統合政府はバジュラの棲息域へと向かっているフロンティア、オリンピア、ギャラクシーの3船団に対して、YF-24 エボリューション関連の技術を供与することを決定し、「トライアングル計画」と呼ばれる新型可変戦闘機開発計画が着手される。フロンティア船団にYF-25、オリンピア船団にYF-26、ギャラクシー船団にYF-27の開発ナンバーが与えられるが、オリンピア船団は対バジュラ機体の開発よりも、プロトカルチャー遺跡由来のオーバーテクノロジーを研究することに関心を示していたとされ、YF-26の開発を打ち切り、フロンティア船団とYF-25の共同開発を行う。2054年にはM28球状星団内のガイノス恒星系にて惑星ガイノス3を発見し、資源補充や地球との連絡中継点とすることを目的として10年ほどのテラフォーミングを伴う開拓が行われて入植する。また惑星の防衛にVF-25が導入される。2058年を舞台とする小説『マクロス・ザ・ライド』ではフロンティア船団、ギャラクシー船団と同様にバンキッシュ・レースが行われており、グレン・エッケナーがチャンプとなる。2064年、「ヴァリアブルファイター・マスターファイル VF-25 メサイア」内の記事「ソードダンサー」の筆者がVF-25飛行隊の教導のため派遣されたS.M.Sパイロット、上草シオン大尉(S.M.Sで用いられる偽名)にインタビューを行う。また同年には、シェリル・ノームが一時オリンピア船団を活動の拠点としている。『ヴァリアブルファイター・マスターファイル VF-25 メサイア 新たなる救世主』内の記事「ロスト・チルドレン」(96 - 101頁)に登場する船団。第46次長距離移民船団。どこの惑星から出発したのかは不明。旗艦マクロス・ヴァリエントを含むメインアイランドを筆頭に、工場艦や環境艦、護衛艦隊など、およそ900隻の艦で構成される。出発から約20年後の2061年9月、銀河系ペルセウス腕を銀河外周に沿って航行しているところ、前方約400万キロメートルの位置に、ゼントラーディ軍基幹艦隊の島艦隊の存在を確認する。当時の大統領ラザラス・ハイデンは72時間後のフォールドを決定する。同時に惑星メガーラを母港とする特務艦CV-455バルバロッサが基幹艦隊の航路情報を調査・把握するために派遣される。バルバロッサの調査結果に基づいて、9月13日正午にフォールドが実施されるが、第97環境艦セントーサが何らかのトラブルにより基幹艦隊の真っ只中にデフォールドする。安全保障上の理由から見捨てる以外にないと判断されるが、バルバロッサが独断で動き乗員乗客1200名の救出に成功し、セントーサは基幹艦隊に情報を与えることを防ぐためにMDE弾頭により消滅させられる。『ヴァリアブルファイター・マスターファイル VF-25 メサイア 新たなる救世主』15頁に記載のある船団。設定上のみの存在であるので、通算であれ新マクロス級であれ、それが第何次の超長距離移民船団にあたるのか、またどこの惑星から出発したのかについては、いずれも不明。『ヴァリアブルファイター・マスターファイル VF-25 メサイア 新たなる救世主』54頁に記載のある船団。設定上のみの存在であるので、通算であれ新マクロス級であれ、それが第何次の超長距離移民船団にあたるのか、またどこの惑星から出発したのかについては、いずれも不明。『ヴァリアブルファイター・マスターファイル VF-25 メサイア 新たなる救世主』60頁に記載のある船団。2063年にAクラス居住可能惑星カーリスを発見し入植する。設定上のみの存在であるので、通算であれ新マクロス級であれ、それが第何次の超長距離移民船団にあたるのか、またどこの惑星から出発したのかについては、いずれも不明。マクロスΔには、惑星ラグナのバレッタシティに係留された新マクロス級超長距離移民船アイランド・ジャックポットが登場している。通算であれ新マクロス級であれ、それが第何次の超長距離移民船団にあたるのか、またどこの惑星から出発したのかについては、いずれも不明。ラグナへの入植時の時点では、防護シェルのない艦型で、マクロス7同様に複数の環境艦を引き連れていた。現在はシティ艦のみで沖合に停泊しており、先端のバトル級は既に撤去され、港や陸地にある都市部との連絡橋が設置されている。陸地内陸にはケイオス・ラグナ支部の拠点である800m級マクロス型戦艦マクロス・エリシオンが係留されている。移民船団を外敵から守る護衛艦隊は可変戦闘機編隊の母艦となる宇宙空母と宇宙戦艦、宇宙巡洋艦、宇宙フリゲートなどで編成され、バトル級に指揮中枢が置かれる。船団旗艦の新マクロス級移民船や非戦闘艦が最奥に位置し、その周囲に小型戦闘艦が第1次防衛ライン、中型・大型戦闘艦が第2次防衛ラインを敷く。なお、以下の護衛艦は配備先や製造時期によって細部が若干異なる。
出典:wikipedia
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