兵庫県立明石城西高等学校(ひょうごけんりつ あかしじょうさいこうとうがっこう)は、兵庫県明石市大久保町谷八木にある公立高等学校。規律ある風紀で知られる。学科は普通科(グローバル探究コース各学年1クラス)で、明石市内の高等学校の中ではもっとも新しい学校である。かつて制服は特徴的なエンジ色をしていた。文部科学省の「英語力を強化する指導改善の取組」の拠点校として、学習面では特に英語に力を入れている。そのことは「英語の城西」という伝統的な異名にも現れている。実用英語技能検定の本会場に指定されており、年に3回二次試験が行われる。挨拶をすることが積極的に奨励されており、伝統となっている。教室にクーラーが完備されているのも特徴である。全国には他にも「城西」がつく高校は存在するが、明石市内では単に城西と呼ばれることが多く、略称として定着している。なお、「じょうせい」ではなく「じょうさい」である。校名の頭文字に由来するAJ(Akashi Josai)の表記も広く用いられており、一例としてブレザーの胸ポケットにAJのエンブレムが刺繍されている。公式な英称はHyogo Prefectural Akashi Josai Senior High Schoolである。校訓は「努力」、「協調」、「創造」であり、校木はモッコクと定められている。「一生懸命がかっこいい」がキャッチフレーズである。生徒を中心に据え、基盤となる人間力の育成に努める。1984年に開校した。2年後には英語教育に重点を置いて英語コースを設置。後にグローバル探究コースと改名。2008年度より明石学区の入試が複数志願選抜へとなったことに伴い、教育課程を大きく変更した。2012年現在、30周年を控えて種々の改革を「城西ルネサンス」と銘打って決行している。敷地内には、次の設備がある。正門を入るとすぐに石畳が広がっている。これは兵庫県下唯一の珍しいもので、明石城の石垣がイメージされており、初代校長のアイデアである。スクールカラーのワインレッドを舗装に使っている。正門の他にも通用門として北と南に門が設けられている。また構内の各所で石碑が見られる。刻まれた言葉を列挙すると「青春の炎を燃やせ」、「一期一会の友垣と」、「不如学」、「あしたば」、「東雲」、「未来に翔る」となる。2009年9月15日に発表された「県立高等学校施設の耐震診断結果について」によるとの6項目すべてがA1の評価である。A1とは十分な耐震性を保有するもの、つまり「兵庫県の耐震化目標値であるIs値が0.75以上の建物」という基準をクリアしていることを意味する。なお、全項目がA1であるのは明石市では唯一である。中八木駅には生徒専用通路が存在し、8時以降はそこを利用して登校することが校則で定められている。なお、淡路から通う生徒は、明石淡路フェリーを利用している。山陽新幹線がグラウンドのすぐ南側を通っている。また、敷地の東側と西側には調整池の下ヶ池、請池、長池がある。明石城西高校は、下ヶ池の西側の部分を2/3ほど埋め立てて建設された。後述する校歌や頌歌などの歌詞中には次のような地名が見られる。そのほかにも周辺地域にはなどが存在する。校章のデザインは、「高」の異体字である「」(いわゆる「はしごだか」)の背後に「W」(城西の「西」の英訳であるWestの頭文字)をあしらったもの。「高」の下の部分は末広がりになっており、明石城の櫓や石垣をイメージしている。、また「W」は両端が外側に巻いた形状になっており、市花であるキクの花、播磨灘の波などをデザイン化したものである。生徒手帳の「校章の由来」の項によると、生徒が試練に立ち向かう姿、豊かな愛や広大な理想なども表しているという。この校章は、元兵庫県教育委員会事務局高校教育課指導主事である冠野光冶によって制作された。校章をブレザーの左えりに着用することが校則で定められている。校歌は岸本進が作詞し、田村嘉崇が作曲したものである。「おおらかに、後半力強く」と楽譜に指示があるように、校名を繰り返す部分が盛り上がるのが特徴である。歌詞中には校訓や明石城、屏風ヶ浦などが歌われている。中庭の名前が「一会庭」となっているのも歌詞中の「一期一会」という言葉に由来している。また、校歌とは別にが存在する。上衣については、夏服はポロシャツであり、襟の部分にはスクールカラーのエンジ色があしらわれている。冬服もエンジ色のブレザーである。男子のカッターシャツ、女子のブラウスにも校名が入っている。また男子はスラックス、女子はスカートである。ネクタイは1期生がグレー、2期生がエンジ、3期生が紺色で、4期年以降はこれを繰り返している。学校指定のカバンはグレー、レインコートはクリーム色である。コートやジャンパー、セーターなどの防寒具や靴、ベルト、靴下などについては、色や使用時期の規定はあるが自由である。なお、校内で使用する靴は上靴ではなくスリッパが指定されている。制服の規定が改定されたことを受け、2011年度入学生から新制服に移行した。それにより3学年すべてが新制服に移行するまでの2年間は新旧の制服が混在することとなった。この新制服の色やデザインなどは、卒業生に行ったアンケートや制服改定委員会、また26期生徒会執行役員らなどの意見を総合的に判断して決定された。正式な発表がなされたのは2011年8月21日に行われた学校説明会においてである。スクールカラーは、エンジ(もしくはヨーロピアンワインレッド)である。この色は制服のブレザーに採用されていた。また、この色は俗に「小豆色」、「小豆カラー」と呼ばれることから、明石城西と小豆の関わりは深い。単にアズキ、といえば制服のブレザーのことを指すだけでなく、在校生のことを小豆生、小豆っ子と称するなどの造語も生まれ、城西新聞などにも多々登場している。また、「小豆魂」などと書かれた練習着で活動している部活動もある。このように、小豆と城西は密接に関わっており、わざわざ新聞部が小豆の業者を取材したこともある。楽しむことだけを目的とした「文化祭」とは違い、個々の努力、クラスの団結を目指した「文化発表会」である。生徒会主催。城西高校最大のイベントとして知られ、開校時の1984年から毎年開催されている。毎年6月中旬の平日2日間の開催である。在校生以外の来場者は卒業生、保護者、地域の人々に限られる。それぞれのクラスは、体育館ステージでの発表を目的とした「ステージ部門」、教室での手作りアトラクション・壁画・地上絵などの展示を目的とした「展示部門」、食品や飲料水の販売を目的とした「模擬店部門」に分かれて発表する。「模擬店部門」は単に食品を販売するだけではなく、食品の歴史や作り方などを調べた展示も並行して行うこともある。クラス発表だけでなく、各文化部の発表や、生徒会の図書委員会による古本市、厚生委員会によるリサイクル物品の販売、ダンス・バンド・漫才などを募集して行う有志発表などもある。それぞれの部門において最も素晴らしい発表をしたクラスに「城西大賞」が贈られる。ステージ部門は2日間開催の1日目に全クラスが発表し、2日目は審査によって選ばれた3クラス(第22回までは2クラス)が再演し、その中から城西大賞が選ばれる。2日目の審査に1日目の審査結果は持ち越されない。「城西大賞」に選ばれなかった再演クラスには「優秀賞」が与えられる。また、1年生の中から1クラスにのみ「新人賞」が与えられる。通学路クリーン作戦、募金活動、緑化活動、福祉施設訪問など地域に貢献する活動を多く行っている。オープンハイスクールやふれあいコンサート、グローバル探究コース説明会なども地域に広く開かれている。特に募金活動は1985年から続けられており、あしなが学生募金やユニセフ募金などのほかに、阪神淡路大震災やパキスタン地震などの支援のために募金が行われたこともある。生徒会執行部や厚生委員だけでなく、有志が多数(2007年度の場合、4日間で延べ人数合計217人。詳細は生徒会のホームページを参照)参加するのも特徴で、音楽部がライブを行って盛り上げたこともある。募金総額は2009年春のあしなが学生募金の際に1000万円に達した。陸上競技部、水泳部、テニス部、ウエイトリフティング部が全国高校総合体育大会などの全国大会に出場し、賞を受賞している。例えばテニス部は、2007年の全日本ジュニアテニス選手権において16歳以下男子ダブルスで全国優勝を果たした。市スポーツ賞を受賞した経験もある。またウエイトリフティング部は2004年の埼玉国体重量挙げ少年の部で3位に入賞した。なお、のじぎく国体のウエイトリフティング少年男子の会場に明石城西高校の体育館が使用された。サッカー部は2009年10月26日の神戸新聞の記事で「組織力で逆転」したと評された。野球部は神戸新聞の高校野球選手名鑑では「粘り強いつなぎの野球が身上」との評価だった。「城西新聞」を発行する新聞部が多くの全国大会に出場し、全国高等学校総合文化祭年間紙面審査で最優秀賞、全国高校新聞コンクールで全国高等学校新聞教育研究会賞(4位に相当する)など、多くのを受賞している。東京朝日新聞本社での授賞式に出席したことや、新聞部員が取材した記事が神戸新聞に掲載されたこともある。1年間で16~17回発行され、平均しておよそ12ページのA4版紙面であり、近隣の明石医療センターや巌松堂書店などにも配布されている。音楽部はすぐ近くのイオン明石ショッピングセンターでライブ活動を行っており、イオン明石ショッピングセンターのホームページにおいて「とっても練習熱心」と評された。吟剣詩舞部は、同好会だった頃に兵庫県総合文化祭のオープニングセレモニーで剣舞を演じた経験がある。グローバル探究コースは、英語教育に重点を置いた英語コースである。正式な表記は「探究」であるが、「探求」の誤表記も散見される。各学年1クラス存在し、クラス替えは行われない。1年次の時から「情報」の授業を受ける。2、3年次には「グローバル探究I,II」という授業で、世界各国の諸問題について英語でプレゼンテーションを行ったり、国際協力機構(JICA)や財団法人PHD協会などから人を招いて交流を行ったりする。「1日英語キャンプ」や模擬国連授業が行われたこともある。神戸大学や神戸市外国語大学へ出向いて模擬授業を受けることもある。入試では英語の筆記試験のほか、小論文、日/英語面接が課せられる。明石城西高校では2年次から文理選択で理系、文Ⅰ、文Ⅱに分かれるが、グローバル探究コースの生徒は文Ⅰ扱いになる。「もっこく会」という名の同窓会が組織されている。この名前は校木にちなんだものである。主な活動としては、『もっこく』という名の会報を発行したり、学校周辺の清掃を行ったりしている。また、もっこく会の名前が入ったはっぴも存在する。会報による英語表記は“Alumni Association Hyogo Prefectural Akashi-Josai High School”となっている。また城西高校PTAは平成22年度優良PTA文部科学大臣表彰受賞団体に選定された。明石城西高校PTAは市内7高校と連携し「自転車通学マナー向上プロジェクト」を実施している。城西高校PTA会長が実行委員会の会長を務め、地域へ貢献したことで地域小中学校PTA会長から感謝状を贈られた。兵庫県教育委員会による記者発表によると、上述のような活動が受賞につながったという。本文中で引用したもの。
出典:wikipedia
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