翼指竜亜目(よくしりゅう あもく、学名: Pterodactyloidea)は、翼竜目の2大グループの一つ。和名では「プテロダクティルス亜目」「翼手竜亜目」とも言う。中生代ジュラ紀後期から白亜紀末までを世界中に分布する代表的な飛翔動物として繁栄していた。グループの名称は、この一群を代表する属プテロダクティルス("Pterodactylus")の語義「πτερόν (=翼) + δάκτυλος (指)」から採られ、和名はそれを意訳したものである。翼竜目のもう一つのグループである嘴口竜亜目に遅れて中生代ジュラ紀後期に現れ、以後、白亜紀の終焉までを世界の空に繁栄した。嘴口竜亜目に比べていっそうの特殊化が進んでおり、祖先種と目される化石はまだ発見されていないが、嘴口竜亜目から進化したことはほぼ間違いないと考えられている。生息期後期には非常に大型の種が現れたことでも知られ、史上最大の飛翔動物もこのグループに属する一方、最小種プテロダクティルス・エレガンス("Pterodactylus elegans")は翼竜の中でも最小の翼開長25cmほどである。嘴口竜亜目に対して以下のような身体的特徴を持つ。基本的には魚食性、小型の者は虫食性であると考えられているのは嘴口竜亜目などと変わりはないが、特筆すべき点として濾過摂食性の者が現れていることが挙げられる。クテノカスマ科の翼竜は上下顎辺縁に細長い歯が外向きにびっしりと並び、プテロダウストロ科では下顎から上向きに細い毛状の濾過構造(真性の歯かどうかは明確にされていない)が並び、時代や場所を超えて似たような濾過摂食に適応した構造を進化させた。彼らは現生鳥類のフラミンゴやカモ類のように水中の微小生物をその構造で濾過して食べていたと考えられている。また、魚食性の仲間にも捕食行動に即した構造を独立に獲得した者がいる。クリオリンクス科やアンハングエラ科では、口吻先端に団扇のような半円の鶏冠状構造を有している。これは一般的には、水面上を飛翔しながら口吻を水面下に投入して餌となる魚を捕まえる際に、水切りとして抵抗を減ずるための構造であったと考えられている。現生の鳥類にも嘴が側扁(そくへん)している者はいるが、特に口吻先端にそのような鶏冠状構造を発達させたのは翼竜独自の方法である。「翼竜類は羽ばたく能力を持たず全て滑空のみであった」という旧来の説は現在ではほとんど否定され、翼竜はちゃんと羽ばたいて動的飛翔を行っていたというのが一般的な見方である。しかし、このグループに属する白亜紀後期に現れた大型種もばたばた羽ばたいて飛翔していたというのは、さすがに現実的ではなく、主な飛翔は滑翔・帆翔によると考えられている。ジュラ紀や三畳紀の翼竜も飛翔動物である以上、常に羽ばたき飛翔を行っていたのではなく、ある程度の大きさの者は羽ばたきに滑翔・帆翔を織り交ぜて飛翔していたのはほぼ確実であるが、滑翔・帆翔をその主な飛翔形態としていたのが明らかとなったのは白亜紀後期の翼指竜亜目の仲間が最初である。翼指竜亜目には以下の科が含まれる。嘴口竜亜目に対してその科数は4倍となっており、多様性の増大が認められる。基本的な構成は Wellnhofer (1991) に従っている。
出典:wikipedia
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