サーターアンダーギーは、沖縄県の揚げ菓子の一種。その名の通り砂糖を使用した生地を用いる球状の揚げドーナツである。首里方言で、サーターは砂糖、アンダーギーはアンダ(油)+アギ(揚げ)+語尾を伸ばすことで「油で揚げたもの」という意味になる。縁起の良い菓子とされる。同じ生地を四角に揚げたものは、サングァチグァーシ(三月菓子)と呼ばれる。砂糖がふんだんに使われ、また気泡が小さくて密度が高いため、食べ応え・満腹感のある菓子であり、表面はサクサク、中はシットリもしくはモッソリとした食感である。時間をかけて中まで揚げることから日持ちし、数日程度は常温下でも置いておけるため、これを一度に大量に揚げる。家庭で作られるほか、街角や市場の天ぷら店でも販売している。店売りの場合、精白糖を使用したものを「白」、黒糖を使用したものを「黒」と呼んでいる。文献などは特に存在しないが、中国に「開口笑」と呼ばれる類似の菓子があるため、琉球国時代にこれが伝わったものと考えられる。ただし開口笑は直径5cmほどの小ぶりで表面に白ごまがまぶされるのが通例であるのに対し、サーターアンダギーではあまりそのような例はない。標準語に直訳して砂糖天ぷら(さとうてんぷら)と呼ぶほか、サーターアンダギー、サーターアンラギーという表記も見られる。宮古列島ではさたぱんびんと呼ばれる。宮古方言で「さた」は砂糖、「ぱんびん」は揚げ物を意味する。海外では、沖縄県からの移民が多かった、アメリカのハワイ州でも"Andagi"として知られている。小麦粉、鶏卵、砂糖ないし黒砂糖・三温糖とベーキングパウダーなどを「やや緩いクッキー生地程度」の固さに混ぜ合わせ生地を作り、適量を丸めて低温の油(摂氏140 - 150度)で数分間揚げる。低めの油温から揚げ始めそこから油温が150度程度に上がるまでを弱火で数分掛け、仕上げで表面に好みの揚げ色を付けるというゆっくりとした揚げ方をすると失敗が少ない。黒砂糖を使うと蜜の味が強く風味が増すが、ブロック状の黒砂糖を細かく砕くか、予め粉末にしてあるものを使う必要があり、手間がかかる。そのため、他に混ぜ物をする場合には粉末が一般的な白砂糖や三温糖を使うことも多い。生地にカボチャ、紅芋、ウコン等を練り入れたバリエーションも存在する。また近年では専用のミックス粉(ホットケーキミックス粉のような物)も販売されており、所定の量の卵を入れて油で揚げるだけという物も見られ、家庭で作る際にこれを利用する人も多い。このミックス粉にも、黒砂糖バージョンや紅芋バージョンなど様々ある。近年では本州でも沖縄料理や沖縄県産野菜(ゴーヤーなど)への関心が強い事もあり、本州の一部店舗でも、このミックス粉が販売されている。低温の油でゆっくり揚げる際に、まず球状に表面が固くなり、そのあと内部の膨張に従って球状の表面が割れる。その様子が破顔して笑うように、あるいは花が咲くように見えることから縁起のよい菓子とされ、祝い事の際などに饗応される。この時には普段のものより大きい、直径12cmから15cmくらいのものが作られることもある。また葬儀や法事などの凶事に用いる場合には、球状ではなく細長い棒状に作られる。サーターアンダーギーは表面が割れ目を生じるその形状から、沖縄県で「女性」を象徴するお菓子とされている。結納では同じく「男性」を象徴するお菓子、カタハランブーと一緒にどっさりと盛り付けられ、卓を囲むものでそれらを食するという習慣がある。サングァチグァーシ(またはサングヮチグヮーシ)はサーターアンダーギーと同じ材料であるが、四角く仕上げる点が異なる縁起物の菓子。サングァチは「三月」、クァーシは「菓子」の意。生地を厚さ 1cm 程度にのばし、おおよそ名刺大に切り、表面に縦方向二列の切れ目を入れてから揚げる。伝統的には重箱に詰めたものを旧暦3月3日のハマウリ(浜下り)の際に持参し浜辺で食べるが、現在では季節を問わずサーターアンダーギーの名前で販売されていることもある。
出典:wikipedia
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