ガラパゴスコバネウ("Phalacrocorax harrisi")は、鳥綱ペリカン目ウ科ウ属に分類される鳥類。別名コバネウ。エクアドルに属するガラパゴス諸島(イサベラ島北部および西部、フェルナンディナ島)固有種。全長89-100センチメートル。翼長25センチメートル。体重2.5-4キログラム。ウ科最重種。全身の羽衣は黒褐色。翼は短く、短い風切羽がまばらに生える。性的二形はウの仲間では大きい方だが、メスよりもオスの方が大型になり、オスの方が大きな嘴を持つという程度である。虹彩は明緑色や緑青色、青。嘴や足は黒い。喉に白い裸出部がある。胸骨の竜骨突起は退化し発達しない。幼鳥は虹彩が褐色。この種のみを含む一属一種の"Nannopterum" 属に含められたり、他の数種と共に"Leucocarbo" 属や"Compsohalieus" 属に含められる場合もある。海岸や沿岸に生息する。飛翔することはできない。食性は動物食で、魚類、頭足類などを食べる。足を動かして潜水し海底にいる獲物を捕え、水面にあがってから食べる。12つがい以下の小規模な集団繁殖地(コロニー)を形成する。3-9月に海岸の岩棚などに海草を積み上げた巣を作り、2-4個の卵を産む。雌雄交代で抱卵し、抱卵期間は5週間。雛は孵化してから8週間で巣立つが、巣立ってから4週間は巣の周辺で生活し父親から食物を与えられる。ヒナの羽毛が生えそろうのは約2か月後である。多くの巣では羽毛が生えそろうまで生き残るヒナは1羽のみである。性的成熟には2年ほどかかる。定住性が強く、生まれ育った場所から半径1km以内で生涯を終えるものが多い。生息地である2島、イサベラ島とフェルナンディナ島の間の往来もほとんど観察されない。繁殖個体数が800羽以下だが、ほぼ安定している。例として1982年のエルニーニョ現象によって生息数が400羽まで減少したが、18か月後に1,000羽まで増加した。人為的に移入されたノイヌやノネコ、ネズミによる捕食、油による海洋汚染、漁業による混獲、観光客による撹乱などによる生息数の減少が懸念されている。本来地上性の捕食者がいなかった環境で飛翔能力を捨てた種であり、地上での移動能力も高いとは言えないため、後に人為的に持ち込まれた移入種による影響は大きい。2004年の調査では、総個体数はおよそ1500羽ほどであった。2006年現在、ガラパゴス諸島全体はユネスコの定める世界遺産に登録されており、1964年に野生生物の保護・調査を目的に設立されたチャールズ・ダーウィン研究所の管理の下、本種も厳重な保護を受けている。
出典:wikipedia
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