『ゲッターロボ』は、永井豪と石川賢原作のマンガ、及び、アニメーションである。1974年(昭和49年)4月4日から1975年(昭和50年)5月8日までフジテレビ系で毎週木曜日19時00分 - 19時30分に全51話が放送された、東映動画(現・東映アニメーション)製作のロボットアニメ、および、同作に主役として登場する架空のロボット名である。ゲッターロボは本作以後もTVアニメやOVAなどで多数制作されており、漫画でも数多くのシリーズが存在していて、本作のロボット自体は他の作品にも登場している。本項目では、ゲッターロボ作品の他のシリーズや、そちらにおける本作のゲッターロボの活動などについても述べる。巨大ロボット作品中、「合体・変形ロボット」作品の元祖と位置づけられるもの。3人の操縦者によって、「ゲットマシン」と呼ばれる3機の飛行機様の乗り物が合体し、「空中用」、「地上・地中用」、「海中用」の3種のロボットに変化するコンセプトは、その後の続編などにも引き継がれている。『マジンガーZ』という「ロボット」ヒーロー、『仮面ライダー』という「変身」ヒーローを大成功させた東映のプロデューサーが、「ロボット」+「変身」という新たなコンセプトのヒーローを生み出そうと永井豪率いるダイナミックプロに企画を依頼したのが誕生の発端とされる。このような経緯のため『週刊少年サンデー』(小学館)に掲載された石川賢による漫画連載を「原作」と呼ぶのは正確ではない。また、小学館の学年別学習雑誌にも石川賢他によるアニメ版の漫画化作品が掲載されている。早乙女研究所で開発されていた宇宙開発用のロボット、ゲッターロボ。しかし、太古の昔、人類よりはるか以前に地上を支配していた恐竜人が長き眠りより目覚め、地上を奪回するべくメカザウルスを投入して侵攻を開始した。ゲッターロボのエネルギー源として研究されていた、人類にとっての未知の宇宙線「ゲッター線」は、実は恐竜人にとって、いわば天敵であり、恐竜人を地底へと追いやった元凶だった。地上侵攻の手始めとしてゲッター線開発を阻止すべく恐竜帝国の帝王ゴールは早乙女研究所を襲う。テストパイロットと共に実験機を失いピンチに陥る早乙女研究所だったが、浅間学園に通う正義感溢れる3人の高校生、流竜馬、神隼人、巴武蔵の協力によって、本物のゲッターロボが恐竜帝国の魔の手に立ち向かうのであった。太古の昔、地上に降り注いだゲッター線。その未知なるエネルギーは現在、早乙女研究所において新エネルギー源として研究されていた。しかしゲッター線はそれを苦手とする恐竜帝国のハチュウ人類に破壊対象として狙われていた。ゲッター線の研究を守るには恐竜帝国と戦うほか道はない。早乙女研究所を率いる早乙女博士はハチュウ人類の弱点であるゲッター線をエネルギーとするスーパーロボットを開発した。だが、あまりに過激な性能のためパイロットに凄まじい負荷の掛かる機体であり常人ではこれを操縦できない。早乙女博士は、まず空手の全国大会に殴り込んで大暴れし、たったひとりで大勢の選手たちを倒して去って行った凄腕の空手家・流竜馬を、その次に革命を目指して学校の一部を支配していた学生運動家の神隼人の2名をスカウトし、来たるべき恐竜帝国の侵略に備えた。そして、幾度かの戦いのすえ志願してゲッターロボに乗り込んだ柔道家の巴武蔵を3人目に据えて、果てしない防衛戦を繰り返すのだった。1970年代初頭はメディアミックスの定着期であり、この作品もその一角において強い存在感を示している。本作は1974年4月4日から、作品としてのメイン展開において、TVアニメと週刊少年サンデーでの連載漫画の二本立てとしてスタートした。アニメと漫画はほぼ平行してスタートしているが、ダイナミックプロによる企画であるため、アニメのクレジットでも漫画を原作として位置づけている。前番組は『ドロロンえん魔くん』であるが、『マジンガーZ』の大成功から「この時間枠もロボットアニメで仕掛ける」というフジテレビの意向が強く出た結果となった。東映動画が提案した最初のアイディアは、「3人が合体して一つのロボットにならないか?」というものだった。これにスポンサーのポピー(現・プレックス)の杉浦幸昌が「ジャンボマシンダーがひとつでこんなに売れたんだから、ひとつの番組で3体出せばもっと売れる」という意見より「複数のロボットを登場させてほしい」と注文。初期の企画書では「チェンジロボット ゲッター3」と仮タイトルがつけられ、3人の中学生、流竜之介、犬神隼人、巴武蔵が主人公で、サイボーグとなって戦うという設定であった。ゲッターへの変形もサイボーグ化された3人が人間ピラミッドを組み、頂点となるのが誰かで3種類のロボットに変身するというもので、変形ロボのイメージは少なく、変身合体という構想であった。流竜之介(リュー)が頂点となると腹部にアストロビームを装備したゲッター3に、犬神隼人(ハヤト)が頂点となるとマントをブーメランに変形させて戦うスピードファイター・ゲッター2に、巴武蔵(ムサシ)が頂点となると胸からアストロング砲を撃つパワータイプのゲッター1に変身する(機体番号の序列は3-2-1となっており、放送されたものとは逆になっている)。3人が操る地底戦車タイプのマシンはゲットマシンと名付けられていた。この時期のゲッターのデザインは3機ともマントを装備した人間型で、ゲッター2を除いて目に瞳が描かれている。その後、サイボーグからレーシングマシンへと合体の主体が変わり、最終的には、合体したときタイヤが付いているのでは絵的にみっともないということで、戦闘機が空中で合体するというアイデアに決まった。石川賢による漫画と、アニメなどでは、主人公の設定や他の登場人物なども一部異なっている。本作品に限ったことではないが、TVアニメでは、対象年齢が下げられているため、キャラクターの設定や言動も漫画とアニメではかなり異なる。放送当時の劇場版アニメでは『グレートマジンガー』などと共演しているが、特別編的な要素が強く、近年の各OVA作品ともどもパラレルワールドとして捉えられている。『ゲッターロボ』は先行するダイナミック企画作品『デビルマン』の対異生物戦争、『マジンガーZ』の対異文明戦争の両方をミックスした「恐竜帝国」との戦いというモチーフ。続編の『ゲッターロボG』は「百鬼帝国」という神話伝説の「鬼」をモチーフとしているが、そこに科学的設定を加え、一種の脳改造のシンボルとして角が生えていることとなっているため、原作・アニメとも異生物のイメージは影を潜めている。漫画版『ゲッターロボG』終盤部においては、さらに「アトランティス帝国」が登場し、「百鬼帝国」と三つ巴の争いとなる。この時に登場した、アトランティス製の巨大ロボット「ウザーラ」は、後のOVAに登場する、「真ゲッタードラゴン(最終形態)」のデザインの基礎になっている。『ゲッターロボ號』は企画の初期段階では、プロフェッサー・ランドウが率いるメタルビースト軍団が敵である。「ゲッター線」の設定は登場せず、後年原作者によってゲッター線ではないエネルギーで動いている設定だったことが明言されている。アニメ終了後も続いた原作漫画ではそこを逆手に取り、メタルビースト軍団を乗っ取った恐竜帝国(第一作の敵の再来)に対抗する手段としてゲッター線で動く「本当のゲッターロボ」真ゲッターロボを登場させた。これが後に繋がる「ゲッターロボサーガ」の幕開けとなる。年代は連載開始の年であり、ストーリー上の時系列順に並んでいる。以上4作品は1999年から2000年にかけて『ゲッターロボサーガ』として加筆修正を加えてまとめられた。1974年から1975年にかけて「小学一年生」や「小学四年生」など学年誌に掲載された石川賢作画の漫画は『サーガ』には編入されず、再版もラピュータよりゲッターロボ・ゲッターロボG-GETTER ROBOT JUVENILE-として別扱いで行われている。石川の没後、以下の作品が描かれる。また、アンソロジーコミックも多数存在する。石川の没後に出版された『ゲッターロボアンソロジー〜進化の意思〜』(発行:幻冬舎 ISBN 978-4-344-81272-7)では永井豪、清水栄一、下口智裕、津島直人、今石洋之などが参加・寄稿した。年代は放映開始の年東映まんがまつりで公開された。年代は発売された年。設定、時間などは作品毎に独立している。2001年に電撃文庫から発売、たかしげ宙著。漫画版を基にしているが、時代設定が21世紀初頭になったため、ハヤトのプロフィールが大幅に変更されている。第1巻が発売されたのみで未完のままになっている。カバーイラストと挿絵は石川賢による描き下ろし、ゲストイラストを村枝賢一が寄稿している。TVアニメの設定中では、初代「ゲッターロボ」は「戦闘用ロボット」ではなく、「宇宙開発用として研究、製造されたロボット」であることから、当初の海外放映時タイトルは『Space Robot(スペースロボット)』となっている。近年は『Getter Robot』という名称を用いられることが多い。また1990年代半ばには漫画版『ゲッターロボ號』の初期エピソードが北米ビズメディア社から『VENGER ROBO』のタイトルで英訳出版されている。ゲッターロボは、現在で言うところのメディアミックス作品に該当する多チャンネル展開がなされた作品であり、テレビアニメと少年誌の他に小学館発行の子供向け学年誌でも連載が行われていた。そのいずれにおいても、物語の最終盤に「ゲッターロボの最期」と共に主要登場人物である武蔵が壮絶な戦死を遂げるショッキングなエピソードが共通して描かれ、続編『ゲッターロボG』へと繋がってゆくが、そこに至るまでのストーリー展開は複数存在する。このように、東映動画が制作した初期アニメ版の武蔵だけは、武蔵自身も想定しない形で死亡し、限りなく『事故死』に近い死に様でその最期が描かれているのに対し、漫画版や後発作品では武蔵が自身の命も諸共なのは覚悟の上という方法で敵を倒す、特攻・自爆による『戦死』の形で描写されているものが多い。ゲッターロボの動力は大多数の機体が「ゲッター線」と呼ばれる架空の放射線である。宇宙から無限に降り注ぎ、恐竜を絶滅させた(恐竜はゲッター線に弱いことになっている)とされるほか、哺乳類の進化を促したとされている。さらにはOVA『真(チェンジ!!)ゲッターロボ 世界最後の日』に登場した宇宙生物インベーダーのエネルギー源でもあるが、インベーダーはゲッター線を過剰に吸収すると体が耐えきれずに崩壊するため、ゲッターロボによる攻撃の効果は認められる。ゲッターロボの駆動には「ゲッター炉心」と呼ばれる反応システムを用いる。この炉心は原子炉同様、臨界を越えるとメルトダウンを起こし、高熱を発して溶け出す。また、どんな影響があるのかは不明であるが、「ゲッター線汚染」という、一種の放射能汚染を引き起こす場合もあった。ゲッターエネルギーは宇宙からゲッター線が無くならない限り無尽蔵であり、宇宙開発には最適のエネルギー源であったが、前述の理由により対恐竜帝国用の切り札的な兵器として戦闘用に転用される。対恐竜帝国に絶大な効果を発揮した「ゲッタービーム」は、ゲッター線の戦闘への転用の典型例である。人工的な核融合を引き起こすことも可能であり、OVAでは15個の衛星を吸い込み、質量を増やした木星に暴走させたゲッター炉心を撃ち込み、核融合を起こす「ゲッター線の太陽」が生み出された。ゲッターロボが変形することができるのもゲッター線による効果であり、ゲッター線によって金属が延び縮みしたり、金属チップが増殖するという現象を引き起こす。それにより形状構造的に考えれば無理のある変形合体も可能となっている。ちなみに、各種設定資料等によるとゲッターロボの装甲は『ゲッター合金』と呼ばれる一種の形状記憶合金で出来ている。漫画版では「特殊金属」とも呼ばれたこの合金が用いられているのは外装だけのようで、OVA版では不自然に曲がったり延びたりしない骨格があり、合体パターンによって外装の金属チップが整列して入れ替わるという演出が取られている。ゲッター線には未解明の部分も残されている。ゲッター搭乗者が見る「夢」や機械ですらも進化させることができる能力(『ゲッターロボ號』漫画版参照)については、作中でも謎のままである。ゲッター線研究の第一人者であった早乙女博士ですら、ゲッター線の全貌を解き明かすまでには至っていない。漫画版『ゲッターロボ號』においては、主人公の一文字號がゲッターの意思と接触した際の対話で、物質、時空間、自然物、進化、生命全てを司る存在であることをうかがわせており、同時にゲッター線が生命を宇宙に広げていく機構としての側面を果たしていることも明らかにし、作中では生命を生み出す根源の力ゲッター線を種子に喩え、「種子の散布=宇宙における生命の拡大」として説明した。なお、死んだ生命(魂)も再びゲッターの元に帰っており、帝王ゴールや大帝ブライは死後に早乙女博士や竜馬の前に、ゲッターの使者として姿を現した。拡大機構の具体的な例として、真ゲッターロボが北極圏で繰り広げた最後の戦いの際、核ミサイルを手始めに、恐竜帝国の兵器「デビラ・ムウ」と乗っていたハチュウ人類全てを吸収し、直後に超光速で火星へと跳躍、一瞬でのテラフォーミングを敢行しており、その数刻後には火星で微生物の誕生が確認できる状態となっていた。なお、この戦いで生存していた橘翔らは吸収せずに地球に残していくという取捨選択を行っている。石川賢によるシリーズ最終作、漫画『ゲッターロボアーク』では、2500年以上先の未来で宇宙へと進出した地球人類は、既に忘れ去られた星系であった太陽系から現れたゲッターエンペラーとの接触を果たしており、エンペラーの庇護下に置かれていた。人類は「ゲッターが人類のみの味方であり、選ばれた種である」という強固な選民思想を打ち立て、ゲッターエンペラーと共に宇宙制覇に乗り出ている。この際にゲッターが「大いなる意思」によってもたらされた生物の本能の意義を示しているほか、「人間の存在理由」「進化の理由」「人間同士が殺しあう理由」、更に「宇宙の存在理由」に関わっていることが判明していた。なお、これらと同様の表現は、同じ用語を用いて石川賢の別作品『真説 魔獣戦線』にも登場しており、石川の持っていたテーマ性の一端が伺える。"ここでは1974年のTVアニメ版『ゲッターロボ』の音楽についてのみ述べる。その他の派生・関連作品の音楽についてはそれぞれのページを参照。"本作のBGMおよび主題歌・挿入歌・イメージソングは全て菊池俊輔が作・編曲した。OPをはじめ、パンチの効いたブラス演奏が多用されている。番組放送中に発売された主題歌・挿入歌LPに収録1975年1月2日は「新春オールスター夢のお年玉」放送のため休止。
出典:wikipedia
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