『黒執事』(くろしつじ)は、枢やなによる日本の漫画作品。『月刊Gファンタジー』(スクウェア・エニックス刊)にて、2006年10月号から連載中。作者にとって初の長期連載作品。当初は短期連載作品の予定であり、1巻収録分(1話 - 4話)は短期連載版、2巻収録分(5話 - )からが長期連載版ということが、担当編集者のインタビュー記事により明らかにされた。2014年12月現在、全世界累計2000万部を突破している。2007年8月10日にドラマCDが発売。2008年と2010年にはテレビアニメが放送。2009年5月には舞台が上演された。2014年1月18日に実写映画公開。アニメ新シリーズが2014年7月より放映開始した。舞台は19世紀末期のイギリス。名門貴族・ファントムハイヴ伯爵家の執事セバスチャン・ミカエリス。彼は日頃の執事としての業務は勿論、全てにおいて完璧。幼い領主シエル・ファントムハイヴと共に裏家業である「女王の番犬」として動く。悪魔であるセバスチャンと契約をしたシエルは暗い過去を持っていた。シエルの過去や因縁、事件などに翻弄されつつ、セバスチャンとシエルは難問を解いていく。ロンドンで娼婦の連続殺人事件が発生。それもただの殺しではなく原形も留めない程に滅茶苦茶に切り裂かれることから、犯人は「切り裂きジャック」と呼ばれていた。女王の番犬たるシエルは協力者のマダム・レッドや劉と共に捜査を始める。シエルは同じく協力者の葬儀屋(アンダーテイカー)から、実は事件は知られているよりも以前から起きており、共通点として子宮が取られていることを聞かされる。そしてセバスチャンの調査の結果、最有力の容疑者としてドルイット子爵が挙がり、彼のパーティへ潜入するためシエルは女装することとなる。インドから帰国した貴族や軍人が次々と身ぐるみを剥がされた上で街中に逆さ釣りにされる事件が発生する。さらに犯人は英国への挑戦的な文句を記した張り紙も必ず残していた。状況から犯人はインド人が疑われるため、シエルとセバスチャンはインド移民が集まる貧民街を訪れる。そこでシエルらは凄腕の執事アグニを連れたインドの王子ソーマと出会い、紆余曲折でソーマはシエルの町屋敷に滞在することとなる。ソーマの目的はある女性を捜すことであったが、その裏でアグニは何故か貿易商のハロルドとやり取りしていた。そしてアグニは何故か絶対的な忠誠を誓っているはずのソーマよりも、ハロルドの命令に従って動いていた。イギリス国内で子供達が行方不明となる事件が発生。発生現場は「ノアの方舟」という移動サーカス団の巡業先が重なることから、シエルは女王よりサーカス団の調査を命令される。そこでシエルとセバスチャンはサーカスを観に行くが、成り行きからセバスチャンの技能が団員達の目にとまる。そこで2人は入団テストをパスして新人団員としてサーカス団に潜入することを決め、さらにそこでは同じく潜入していた死神・ウィリアムと出くわす。ソバカスの少年と同室で慣れない共同生活を始めるシエルだったが、やがて誘拐事件に関わっているのは、ジョーカーら幹部らのみと検討をつける。孤児院出身で、それぞれが身体的障害と、超絶的な技能を持つ彼らは善良に見えたが、実は彼らの恩人ケルヴィン男爵の狂った欲望により、子供たちの誘拐を行っていたのだった。さらにケルヴィンは、シエルを誘拐した黒ミサの関係者であったことが明らかとなる。シエルは女王からの依頼でドイツの銀行員ジーメンスを主賓に屋敷で正餐会を開くこととなる。他にもダイヤモンド研磨業社長ウッドリー、造船・海運企業の御曹司フェルペス、有名な舞台演出家キーン、美貌のオペラ歌手アイリーンといった名立たる名士達に加えて、ジーメンスが女王の客人でもあることから、彼女の付き人であるチャールズ・グレイとチャールズ・フィップスもやってくる。さらに、シエルは気に入っているという理由で場違いな新人小説家アーサーを招く。正餐会が終わり深夜、ジーメンスが何者かに殺害される。シエルはすぐに犯人捜査をセバスチャンに命令するが、その後、何者かに殺害されたセバスチャンの死体が発見された上、シエルの部屋を借りていたフェルペスまでも死体で発見される。客や使用人達の中に3人全員を殺せた機会があった者はおらず、部外者による犯行も疑われる中、嵐の中をセバスチャンの伝書梟で呼ばれたというジェレミー・ラスボーン神父が訪問してくる。シエルとも顔馴染みというラスボーンは、その鋭い観察力と推理力で、犯人捜査を開始する。死者の蘇生に成功したという暁学会の調査を命じられたシエルは、彼らが乗り込んだという豪華客船カンパニア号の処女航海にセバスチャン、そして新たに使用人となったスネークを伴い参加する。かねてよりシエルに声をかけていたリジーとミッドフォード一家も乗船しており、リジーはシエルと旅行できることを喜ぶ。さらには死神ノックスも一般人を装って乗り込んでおり、不吉な台詞を漏らす。夜、会員を装って暁学会の集会に先入したシエルらはそこで葬儀屋やドルイット子爵と出くわす。そして、会長のリアン・ストーカーより、蘇生のデモンストレーションが行われるが、復活した死体は生きた人間を襲い始める。船倉に積まれた数多の棺から出てきた動く死体を何とか殲滅し、被害を未然に防いだ上でリアンを捕まえたシエルらだったが、彼から、この10倍の死体が別の船倉にあることを明かされる。直接的な対応では既に手遅れと判断したシエルは、死体を止める装置があるというリアンの部屋を目指す。大勢の死体達が次々と乗員乗客を襲う混乱の中、さらに船は氷山にぶつかり、沈没し始める。名門寄宿学校ウェストン校の生徒ら何名かが1年にわたって姿を見せていない。その内の1人デリック・アーデンが女王の縁故であったことから調査を命令されたシエルは寄宿学校に入学することとなる。ウェストン校は特徴的な4つの寮を持ち、各寮の最高位の生徒で尊敬を集める4人監督生、通称「P4」が、不在の校長に代わって校内秩序を管理していた。さらに他にも寮弟など独特な伝統や制度に守られた特殊な場所であった。シエルは、寮監ミカエリス先生として潜入したセバスチャンと、さっそくデリックの情報を集めようとする。おかしな話は聞けるものの、生徒達は常に校長の決定だからとそれ以上のことは知らず、調査は行き詰ってしまう。校長に会える機会があるのは「真夜中のお茶会」という行事を通してP4とその寮弟だけと知ったシエルはP4に取り入るべく行動を起こす。シエルは女王より何故かドイツでの調査を命令される。それは人狼の目撃報告と目撃した者の不可解な死というものであり、イギリスはまったく関係ない。使用人一同を伴い人狼がいるという森近くの村「狼の谷」にやってきたシエルらだったが、村人達は部外者として敵視する。そこに谷の若き領主で、村人達からは「緑の魔女」とも呼ばれる少女ジークリンデ・サリヴァンが、執事ヴォルフラムを伴って現れ、村人達の反対を押し切ってシエルらを客人として迎え入れる。ジークリンデの厚意で屋敷にしばらく滞在することとなったがシエルらは、彼女の警告を無視して、セバスチャンと夜中に密かに屋敷を抜け出して森の探索を行う。そこで人狼に出くわし、彼らが発するという瘴気によって、シエルと、呪いに耐性があるはずのセバスチャンまでも重症な状態となってしまう。ジークリンデの施術によって一命を取り留めたシエルだったが、この衝撃で、セバスチャンを含めた大人に心を閉ざし、部屋に引き篭もってしまう。一方、実はジークリンデは人狼らと面識があり、彼らのために「究極魔法」の完成を急いでいた。エドワード・ミッドフォードの元に元P4で放校処分を受けたグリーンヒルがやってくる。彼は改めてミッドフォードに謝罪した上で悩みがあれば解消する手助けをするといって、スフィアミュージックホールに連れてくる。そこは階級や性別、年齢の区別なく集まり歌う場所であり、素晴らしい体験をしたエドワードは今度はリジーを連れていく。だが、リジーは嘘をついてまでそこに通い始め、やがて家に帰ってこなくなってしまうのだった。エドワードの頼みと同時期に女王からもスフィアミュージックホールの調査命令がきたため、シエルはセバスチャンとホールへ赴く。セバスチャンは占い師ブラバットに悪魔と見抜かれて店から追放され、シエルに対してはシリウスの星の元にあると占い結果を伝える。その後、舞台にはかつてのP4達が現れて歌と踊りでアイドルとして客達を熱狂させ、シエルを驚かせる。一方、セバスチャンは捜査中のアバーラインに出くわし、最近、性別や貴賎の別なく、外傷のない綺麗な死体が多く見つかっていることを教えられる。「デビュー10周年記念 黒執事原画展〜枢 やな の世界〜」と題して、作者枢やなのデビュー10周年を記念し初の原画展が開催された。東京を始め、福岡、大阪も巡回。MBS / TBS系列10局を中心に、2008年に第1期、2010年に第2期が放送された。2014年7月には新シリーズが放映開始した。レディオ・ブラックサイドで紹介しきれなかったメールなどをおまけラジオとして配信する。通称『生執事』と呼ばれている。命名は枢やな。原作の人気エピソード「切り裂きジャック編」の舞台化。2014年1月18日公開の日本映画。原作者・枢やな承認のもと、原作から約130年が経過した2020年のアジア某国で繰り広げられる映画完全オリジナルストーリーとなっている。主演の水嶋ヒロは3年ぶりの映画出演で、俳優復帰作となった。また、本名名義で本作の共同プロデューサーも務めている。犯罪組織が若い女性を多数さらい監禁する倉庫内で、その組織を探る一人の少女が構成員に追及される。そこへ現れた彼女の執事は、十数名の敵を一人であっさりと殺害して彼女を救いだす。銃で撃たれても全く傷つかないこの男・セバスチャンの正体は悪魔で、彼の主人である幻蜂伯爵家の若き当主・清玄こと男装した少女の汐璃が幼い頃両親を目の前で殺害されたとき以来、死の際にその魂を食らうことと引き換えに契約を結び仕えている。映画の舞台となる2020年では、世界は西側と東側に別れ、西側を治める女王は東側某国の幻蜂家に命じて公にできないさまざまな事件を「処理」しており、彼らは当局に正体不明の「女王の番犬」として警戒されている。清玄は女王の命により、セバスチャンと共に大使館員が次々にミイラ化した遺体で発見されるという怪事件を追いつつ、いつか両親の敵を討つことを願っている。警察の捜査資料を手に入れ、裏のルートでミイラ遺体を調べた二人は、被害者が死の前に製薬会社社長・九条新兵主催のドラッグパーティーに出席していた事実をつかむ。清玄は叔母・若槻華恵の伝手を頼り、メイドのリンとそのパーティーに潜入するが、九条に目的を見抜かれ捕らえられる。清玄はその場で、ドラッグを求める客たちにミイラ化して死に至る毒物「ネクローシス」を吸入させ、その解毒剤に群がるさまを楽しむ九条の姿を見る。だが九条は殺され、清玄たちはその場から逃げだす。清玄たちはミイラ事件の目的がこのネクローシスを使って権力を支配するテロの前哨戦であることを確信する。ミイラ化事件は世間で悪魔の仕業と恐れられており、予定される大規模な悪魔払いのミサでテロが行われる可能性があった。二人は犯人と目される武器商人・篠崎洋造を追う。しかし篠崎が殺害されスケープゴートに過ぎないことを知った清玄はその刺客たちに襲われる。自分を守って傷を負ったリンをセバスチャンに託した清玄は、華恵とミサの会場へ向かう。華恵は突然豹変して清玄を脅し、会場近くで大量のネクローシスを拡散させる時限爆破装置を仕掛ける。清玄を救いに現れたセバスチャンは華恵が九条に不老不死の薬を生産させ、その副産物として出来たネクローシスをテロに利用していることを指摘し、華恵の執事・明石と対決する。清玄はネクローシスのカプセルを一粒割り華恵と共に毒に蝕まれるが、その行動と連携するセバスチャンに明石を倒させることに成功する。逆上した華恵は、自分が清玄の父の前妻だったが、幻蜂家の生業に関連して襲撃され流産し不妊となったために、後継ぎを求める父が華恵と別れ姉(清玄の母)と結婚したこと、それを恨んで反西側の犯罪組織による清玄の両親殺害を手引きし、不死の肉体を得て生き続けることで清玄から幻蜂家を奪おうとしていたことを暴露する。そして黒幕犯罪組織の正体を知らないと言い、清玄はショックを受ける。セバスチャンに欺かれさらにネクローシスを服用した華恵は、急激にミイラ化し肉体を消滅させ死ぬ。その後、爆破を防ぎ人々を救うため命がけで装置を運び出す清玄をセバスチャンは冷ややかに見つめるが、彼女が自力で装置を解除し倒れたあと、解毒剤を口移しで飲ませて救う。一連の事件を追う警察外事局には問題のネクローシスが「悪魔の正体」として届けられ、それを前にした局長は、黒幕組織の紋章で手紙を封印する。屋敷に戻った清玄は、自分も含めた人間に対する失望を語る。セバスチャンは眠る彼女にその命が尽きるまで側にいることを誓い、映画は終わる。2011年5月、水嶋に主演のオファーがされた。撮影は2013年4月1日から5月14日まで行われた。ロケ地としては幻蜂家の屋敷として佐賀県の有田ポーセリンパークが使用されたほか、北九州市、山口県など九州・西日本地域を中心にオールロケで撮影された。日本での封切りは2014年1月18日に丸の内ルーブル、新宿ピカデリー、新宿ミラノ、TOHOシネマズ渋谷、TOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国327スクリーンで公開され、全国映画動員ランキング(興行通信社調べ)では初登場4位となり、公開初週の土日2日間の成績は動員11万6,253人、興収1億4,557万3,100円を記録した。『黒執事 Phantom & Ghost』のタイトルで制作。
出典:wikipedia
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