スターリング・サブマシンガン(Sterling submachine gun)は、イギリス製の短機関銃である。原型は第二次世界大戦中に完成し、戦後になってから量産された。1990年頃にL85小銃に更新されるまで、L1A1小銃と共にイギリス軍で使用されていた。1941年、イギリスでは安価で簡易なステン短機関銃が採用され、大量生産に入った。それまでドイツのMP28の設計をコピーしたランチェスター短機関銃を生産していた社も、後継銃として、より安価な銃を開発することにした。翌年、J・W・パチェットにより設計されたランチェスターの簡易型に続き、発展型のパチェット・サブマシンガンが軍に提出された。そして、1944年の新型銃トライアルにおいて採用が有力視され、空挺部隊向けの折りたたみ銃床型も発注された。このパチェット Mk.1 No.Exp1は、折りたたみ式銃剣も固定装備されていたが、戦時中は、より簡易なステンの大量生産で急場を凌ぐこととなり、パチェットの完成型であるスターリング・サブマシンガンは、1953年にようやくイギリス陸軍に採用されL2A1の制式番号を与えられた。スターリング・サブマシンガンは9x19mmパラベラム弾を使用し、構造の単純なシンプル・ブローバック方式と撃発を採用した典型的な軍用サブマシンガンで、同じ軍用型のUZIと同様、銃剣を取り付ける着剣装置が存在する。円筒形の本体や銃口から見て右側に突き出たマガジンなど、ステン短機関銃との類似点も多い。事実、この銃は可能な限りステンの生産施設・治具類を流用可能なように設計されており、鉄パイプ製のフレームはステンと同寸である。しかし、引き金の直後に存在する独立したグリップ、前方に回転させて銃身下へ折りたためる金属製銃床、引き金近くに装着し本体との固定を強固にしたバナナ型マガジン(ステン用マガジンも流用可能)、ボルト(遊底)の一部に螺旋状の溝を掘って、砂などの異物を自動排除する設計など、ステンより遥かに洗練された設計になっている。イギリス、カナダ(C1)、インド(1A1)、ガーナ、リビア、マレーシア、ナイジェリア、チュニジア、アルゼンチン、その他中東諸国など、世界で40万丁以上が生産され約90ヶ国が採用した他、インドとカナダではライセンス生産が行われた。このため、スエズ危機や第二次および第三次印パ戦争・フォークランド紛争などで実戦投入された他、今でも一部は地域紛争などに使用されている。
出典:wikipedia
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