メトヘモグロビン血症(メトヘモグロビンけつしょう)とは、血液中にメトヘモグロビンが多い状態を言う。チアノーゼを起こす代表的疾患の1つ。チアノーゼとは、唇や爪が鮮やかな赤ではなく、静脈血のような紫色になっている身体所見を指す言葉である。チアノーゼを起こす頻度の高い原因は、肺疾患(肺炎や肺気腫などで、直接的に血液に酸素を取り入れられなくなる)や心疾患(心不全を起こすと、肺に水がたまり酸素をうまく取り入れられなくなる、あるいは右左シャント)であるが、特に新生児を含む若い人がほかに原因のないチアノーゼをきたしているようならメトヘモグロビン血症の診断が検討される。(ブルー・ベビー症候群)メトヘモグロビンは、ヘモグロビンに配位されている二価の鉄イオンが三価になっているものである。メトヘモグロビンは正常な体内でもごくわずかに産生されており、シトクロームb5還元酵素によって二価に還元される。メトヘモグロビンは事実上、酸素を運搬できないため、何らかの原因によりこれが体内に過剰になると、体の臓器が酸素欠乏状態に陥る。メトヘモグロビンの飽和度は、メトヘモグロビンのヘモグロビンとのパーセンテージで表現される。以下で言うmetHbとはメトヘモグロビンのことを言い、ヘモグロビンとの比率を表す。ウシなどの反芻動物では、硝酸態窒素の過剰摂取があると、第一胃細菌の硝酸還元酵素によって亜硝酸が生成され、メトヘモグロビン血症の原因となる。富山市ファミリーパークでのグレビーシマウマが肺水腫による呼吸不全で死んだケースでは、血液検査により90ppmの硝酸態窒素が検出された。ヒトと同様に治療にはメチレンブルーの投与が有効である。
出典:wikipedia
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