ザクシリーズのバリエーションは、アニメ『機動戦士ガンダム』をはじめとする「ガンダムシリーズ」に登場する架空の有人式人型ロボット兵器「モビルスーツ」(MS)、ザクのバリエーションの項目である。本ページではザクのバリエーションのうち、以下の機体群を除いた機体に加え、「MS-05」より前に開発されたとされる機体群に関しても記載する。以下の機体群に関しては、それぞれを参照されたし。1作目『機動戦士ガンダム』では、一般的なザクの他にシャア・アズナブルが使用した赤い機体や旧式と呼ばれた機体も登場した。これらはそれぞれ「ザク」「シャア専用ザク」「旧ザク」と呼ばれ、テレビ版放映中にラポート社発行のアニメ雑誌「アニメック」においてそれぞれ「MS-06」「MS-06S」「MS-05」の型式番号が与えられ、これは劇場版第1作の宣伝メディアで使用された。後にみのり書房発行のアニメ雑誌「月刊OUT」別冊『ガンダムセンチュリー』において、MS-05に「ザクI」、MS-06に「ザクII」という名称が与えられた。その設定はプラモデル企画『モビルスーツバリエーション (MSV)』でも取り入れたために広く普及することとなり、やがて新たな映像作品に使われることでサンライズの公式設定となった。1作目の外伝にあたる『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』には、改良型のMS-06FZ「ザクII改」が登場している。『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』においては、連邦軍に鹵獲されたMS-06F2「ザクII F2型」が使用されていたり、デラーズ・フリートでもF2型が第一線で運用されている。ただしこれらはデザインされた当初は新型ではなく、TVシリーズのザクのリファインという位置づけであった。この他、講談社の劇場版のムック用に描き起されたイラストが後にMSVとして発展、ガンプラ向けにデザインされた機体や設定のみの機体など、バリエーションは非常に数多く存在する。これ以降にも「ザクの後継機」と劇中や設定資料で称される機体、ハイザックやザクIIIのように直接的にザクの名を冠する機体は多数存在する。変わったところでは、『∀ガンダム』にてザクI及びザクIIにそっくりの機体が発掘され、戦力として使用されている。これらを地球の人々はボルジャーノンと名づけたが、月の民ムーンレィスは過去の記憶から「ザク」と呼んでいた。また、『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』においては、ザクウォーリアという宇宙世紀のザクと類似したデザインの機体が登場している。宇宙世紀0070年代、ミノフスキー粒子の実用化に成功したジオン公国は、ミノフスキー粒子を散布した状況の下(電波通信などが一切使えなくなり、レーダーや長距離精密誘導を行う兵器も一切使用不可能となる)でも有効な白兵戦用兵器の開発に着手した。表向きには「宇宙での作業用人型機械」という名目で開発していたが、その実体は来るべき地球連邦政府との全面戦争で、連邦政府に対し30分の1以下という国力差のある状況を有利に展開させるための兵器であった。そして宇宙世紀0073年、新型の兵器第1号機が完成し、MS-01という型式番号とモビルスーツ (MS) と呼ばれる名称を与えられた。これがザクの原型機である。その後幾度かの改良を経て初の制式量産型MSザクI、そしてこれを改良したザクIIが誕生する。その後、一年戦争の開戦時にはザクはそれまでの戦争の概念を大転換させ、ジオン公国の圧倒的な攻勢を支えた。ザクIは既に2線級の機体として主に後方で、ザクIIが主力として大量に量産され最前線に配属されていった。後に地球連邦軍もMSを開発し、MSの性能競争が激化する中、次第にザク自体が旧式化していく。だが、一年戦争末期においては新型機の数が不足したり、コクピットでの操作などに関する機種転換訓練のための時間がなかったりしたことから、結局終戦までザクは最前線で、または後方などで使い続けられ、戦い続ける事となった。目次に戻るバンダイの雑誌「サイバーコミックス」第1号の年表および同号に掲載された漫画『STAMPEDE ミノフスキー博士物語』に登場(型式番号:X-91)。宇宙世紀0050年にアメリカ航空宇宙局(NASA)が開発したとされる人型の高機動兵器で、最後のXシリーズだとされている。なお、機体名のXCは「ザク」と読み、ザクの名はこのXCから取られているとされる。なお、「サイバーコミックス」の年表では西暦1969年が宇宙世紀0001年とされている。メディアワークス発行の書籍『機動戦士ガンダム MS大全集2003』に登場。7頁に解説とイラストが掲載されている。クラブマン以前にジオニック社が独自に試作した機動兵器で、人型ではないがAMBAC用の腕状の可動肢2基を有し、スラスターを用いずに180度回頭することが可能。また、機首(頭部)にはモノアイらしい構造が見られる。なお、『ガンダムセンチュリー』でもAMBACの姿勢制御概念図上に類似した形状の機体が登場している。バンダイ発行の書籍『MS ERA 0001〜0080 ガンダム戦場写真集』に登場する「コケるMS」のこと。オートバランサーの不良によって転倒する姿が捉えられている。漫画『Developers 機動戦士ガンダム Before One Year War』によれば、宇宙世紀0070年5月のことであるという。エンターブレイン発行の雑誌『G20』第2号に登場。ジオニック社がクラブマンに先んじて開発したテスト機。大型二足歩行機を意識したデザインになっているが、両腕部が未完成のため代わりにバランサーウェイトを装備している。雑誌「サイバーコミックス」第1号の年表に登場。MS-01と同時期に開発された人型の汎用攻撃兵器で、かなりの割合でNASAから盗み出したXCのメカニズムを流用している。アニメ『機動戦士ガンダム』において設定上存在する、史上初のMS。単に「モビルスーツ」、「モビルスーツ1号機」、「新型兵器1号」とも呼ばれる。ジオン公国軍が提示した「ミノフスキー粒子散布下における新型機動兵器」という要求を受けてジオニック社が開発し、宇宙世紀0073年に完成。既存の宇宙戦闘機や陸戦兵器を凌駕する性能を発揮し、MIP社のMIP-X1を破って採用が決定された。設定は書籍『ガンダムセンチュリー』から存在しており、『MSV』においても記述がある。なお、クラブマンの名称は旭屋出版発行の書籍『機動戦士ガンダム 劇場用アニメ第1作 フィルムコミック』が初出。デザインはエンターブレイン発行の雑誌『G20』が初出。漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』では、クラブマンとはデザインの異なる機体が「モビルワーカー(MW)01式」の名で登場する。史上初のMSであるが、呼称や型番上はMWとして偽装されている。核融合炉の小型化に難航したため、胴体部がのちに開発されたMSよりもかなり大きく、足の短さとあいまってずんぐりした体型を持つ。漫画版の資料では型番をMS-01とするものもあったが、漫画版の作中ではMSとは呼ばれていない。OVA化に際して設定が整理され、MW-01という型番になった。また、OVA化に際して下記のバリエーションが設定された。モビルワーカー MW-01式に次ぐ機体。書籍『ガンダムセンチュリー』では、MS-01からの機動性能の向上を目指した試作機とされている。この時は文字設定のみで、画稿等はなかったが、漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』にて初めて設定画が描かれた。この機体は、頭部には前面にモノアイガードがあり、01式と同様のずんぐりした体型だが、マニュピレーターは両手とも人間の手に近い。エンジンはむき出しのままになっている。OVA版『ORIGIN』では登場せず、アレンジが加えられた上でモビルワーカー 01式 最後期型にデザインが転用されている。MS-02に次いで開発された機体。漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』では、デザインの異なる機体が登場している。MS-02と比べ頭身が高くなり、熱核反応炉・流体パルスシステム・AMBACシステムが採用された。手はパワーショベルにもなる。OVA版『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』で設定されたMS-03(YMS-03)。トレノフ・Y・ミノフスキー博士が開発した小型熱核炉と、流体パルスシステムによる駆動機構を初めて採用した試作機。機体名の「ヴァッフ(WAFF)」は、「武器」や「武具」を意味するドイツ語「Waffe」から採られている。体型がさらに人間に近くなり、MS本来の高い機動性と運動性を実現している。各部がザクIに似通っているが、口部ダクトがない、腹部動力パイプがザクIIのように露出しているといった明確な違いもある。両腕は後期型以降のMW01式と同規格のアタッチメント構造になっており、さまざまなユニットの換装実験が行われた。本機の完成からほどなくして、より実戦的な後継機の開発が開始されたため、制式採用されることなく少数生産に止まった。目次に戻るなお、OVA『機動戦士ガンダム MS IGLOO』では、EMS-04 ヅダが登場。MS-05と比較審査されたMSという設定になっており、ザクとは別系統の機体である。エンターブレイン発行の雑誌『G20』第2号に登場。形状などはプロトタイプ・ザクと全く異なる機体になっているが、ZAS-X7を動力源とする点は同一。漫画『Developers 機動戦士ガンダム Before One Year War』に登場する、ジオン公国軍の試作型MS。MS-04 プロトタイプ・ザクの試作機である。ジオニック社の下請けの重機製造会社ホシオカに製造を依頼された作業機器の試作品。後のザクとなる機体で、初の熱核反応炉を搭載した、独立稼動機器である。これまで、このような巨大な人型の機械は製造された記録がない。そのため、製造に関しては部品を作る為の機械から作らねばならず、ほかにもこの時代の融合炉には無くてはならないミノフスキー粒子がもたらした弊害、画期的な新型システムAMBACに対応するOSのバグなど、数多くの障害を乗り越え建造されたもの。全部で2機作られた。カラーリングは山吹色。メカニックデザイン企画『M-MSV』(大河原邦男コレクション)に登場する、ジオン公国軍の試作型MS。MS-03の3号機を改良して製造された機体で、次に開発する初の量産型MSの名称を「ザク(ザクI)」と決定したため、本機はプロトタイプ・ザクという名称になった。一説によれば初めて核融合炉を搭載したとされる。搭載している核融合炉はZAS社のZAS-X7試作型。設定は『ガンダムセンチュリー』から存在しており、『MSV』においても記述がある。漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』ではデザインが一新されている。MS-03と同様に正面にモノアイガードが入っており、後頭部に後のゲルググのようなトサカのようなユニットがついている。腹部と脚部には動力パイプがむき出しになっている。OVA版『THE ORIGIN』で設定されたMS-04。機体名の「ブグ」は、『G-SAVIOUR』に登場するセツルメント国家議会軍の主力MSの名でもある。ヴァッフの運用データを基に開発された本格的な実戦用MS。各駆動部により大容量のエネルギーを供給するために、ヴァッフでは内装化された両肩と両膝の動力パイプが露出しており、ザクIIに近い外観となっている。高い運動性能を有する反面、製造コストが高く量産には不適であったため、ある程度の性能低下と引き換えにコストを抑えたザクIに主力の座を譲る。月面スミス海で行われた地球連邦軍とジオン軍の史上初のMS戦「スミス海の戦い」において、ランバ・ラルが青く塗装された本機に搭乗し、シャア・アズナブルと黒い三連星が搭乗するザクI4機と共に連邦軍のガンキャン部隊を圧倒する活躍を見せる。目次に戻る目次に戻るプラモデル企画『MSV』、および『機動戦士Ζガンダム』に登場するジオン公国軍・地球連邦軍の偵察用MS。ザクIIを偵察型に改良した機体。母体機については、C型やF型からとした資料と、C型をベースに開発され、量産機はF型の生産ラインで作られたとする資料がある。また、ソロモンやア・バオア・クーでC型やF型から改造したとする資料と、ソロモンやア・バオア・クーで生産されたとする資料の両方が存在する。情報収集性能や機動性を高めるために、頭部のモノアイを複合式にしたり、ランドセルを改装するなど変更がなされている。また、両肩をはじめ、機体の各部にカメラもしくはセンサーと小型スラスターが増設されている。基本的にセンサーと兵器状の外見の「カメラ・ガン」を用いた偵察を行うため武装は持たないが、一部の部隊では戦力不足からかザクマシンガンを装備している。機体の装甲が薄いため、戦闘に向かないとする資料もあるようだが、一説には装甲は標準機と変わらずSタイプ並みの戦闘力を有する、あるいは通常機に遜色はないとも言われ、定説を見ない。開発当初の型式番号は「RMS-06」だったが、ジオン軍の型式番号統一により「MS-06E」に改められている。カラーリングについては、暗視塗装としての藍色や濃灰色以外にもエース機並みの目立った塗装を施すパイロットも見られ、熟練パイロットへのジオン軍の温情が垣間見られる。MS-06E-3 ザクフリッパーというマイナーチェンジ型も存在している。なお、近藤和久によるOVA『機動戦士ガンダム0080』のためのイメージイラストには、この派生型としてアイザックのように後頭部がレドーム状になったザクIIが描かれている。一年戦争序盤におけるジオン軍の大勝の影の立役者ともいえ、連邦軍からの評価も高かったようで、終戦時に連邦軍によって接収された。一部の機体はグリプス戦役においてもコクピットの形状や偵察用の機材、スラスター類を最新のモノに更新・実戦投入されており、『機動戦士Ζガンダム』の第10話に月面で偵察活動を行うティターンズ所属の同機が描かれている。茶色に塗装されたこの機体は、ハイザックのシールドも装備していた。書籍『GUNDAM WARS PROJECT Ζ』に登場するジオン公国軍の偵察用MS(型式番号:MS-06E)。ザク強行偵察型の背部に中距離航行用ブースターを装着した機体。『PROJECT Ζ』ではこの形態の名称が「バズノーズ」であるとされているが、ブースター単体のことを「バスノーズ」と呼称している資料も存在する。通常のザク強行偵察型と同様に、一年戦争後に地球連邦軍に接収された機体が存在し、ハイザックのパーツを用いて改修されたのちに兵器テストセンターで試験が行われた。なお、この機体は両肩にスパイクを有している。プラモデル企画『MSV』に登場するジオン公国軍の偵察用MS。強行偵察型ザクの改良型で、「高性能強行偵察型」とも呼ばれる。一年戦争中期に登場。頭部センサーやバックパックなどが一新され、機動力および索敵能力が向上している。特に頭部がモノアイセンサーから、三つ目のスコープカメラに変更され、他のザクバリエーションと一線を画する。また、光学系センサーが主であった強行偵察型ザクに比べて、レーザーや超音波のほかにミノフスキー物理学を応用したセンサーも搭載されている。このほか移動性能もブースター「バスノーズ」やプロペラントタンクにより増強された。ちなみに「フリッパー(水かき)」の愛称は、背中の水かき状の複合探知システムに由来する。就役は一年戦争末期であったため実績は少ないもの、ア・バオア・クー戦開始前のレビル艦隊への偵察任務に投入されている。また、地上偵察にも用いられた。雑誌企画『ADVANCE OF Ζ 刻に抗いし者』において、連邦軍に接収されコクピット部分を全天周囲モニター・リニアシート方式へと換装された機体がティターンズのヒンカピー少尉によって運用されている。漫画『機動戦士ガンダム バニシングマシン』に登場するジオン公国軍の偵察用MS(型式番号:MS-06E-3 PLUS)。ザクフリッパーのさらなる改良型。胴体と脚部がパルスブースター8基を有するサイコミュ高機動試験用ザクと同型のものとなり、コクピットは複座となった。センサー類にも変更が加えられており、腕部はデジタル画像処理アームに換装され、肩部には従来のカメラに代わってオプチカルスキャナーが搭載されたほか、頭部センサーも改修が施されている。一年戦争末期に連邦軍に占領されたソロモンを強行偵察した機体が存在するほか、グリプス戦役時にジャミトフ・ハイマンの乗艦を襲撃したジオン残党も本機を運用している。また、『バニシングマシン』と同一の作者による漫画『新MS戦記 機動戦士ガンダム短編集』にも、宇宙世紀0092年頃のネオ・ジオンのMSとして同名の機体(型式番号:MS-19EもしくはAMS-119E)が登場しており、こちらでは頭部を始めとするアイザックの探索システムをサイコミュ高機動試験用ザクに搭載した機体とされている。漫画『ザ・ブルー・ディスティニー』に登場する、ジオン公国軍の試作型ニュータイプ専用MS(型式番号:YMS-06Z)。マリオン・ウェルチがクルスト・モーゼスの下でテストしていた時に搭乗していた機体で、MSにサイコミュ兵器を搭載する「ビショップ計画」の前段階として開発された。本機はテストのみの機体であったが、ここで得られたデータの一部は後のビショップ計画に活用されている。ニュータイプ特有の高い反応速度を活かすため、全身にスラスターを増設しており、細かい姿勢制御が可能。脚部も足首から先は推進器そのものである。頭部は解析装置が組み込まれたためやや大型化した(MS-08TX[EXAM] イフリート改を想起させる形状)。後のMS-06Z サイコミュ試験用ザクやMSN-01 サイコミュ高機動試験用ザクと異なり、腕部は有線式5連装メガ粒子砲では無く通常型のマニピュレーターである。そのため武装は背部に搭載した巨大な有線式ビット2基のみであるが、このビットはビームでは無く実体弾を発射する。プラモデル企画『MSV』に登場する、ジオン公国軍の試作型ニュータイプ専用MS。ビショップ (BISHOP) の通称を持ち、「サイコミュシステム試験型ザク」とも呼ばれる。本機は、ニュータイプによる戦果が見込まれるようになったのを受け、既にある程度実績を上げていたモビルアーマー(MA)に組み込まれていたサイコミュシステムを、MSに組み込むことを目指して製造された試験機である(「ビショップ計画」)。また、ジオングの原型機とする説がある。計3機が造られており、しばしば見られる図版は3号機 (MS-06Z-3) のものとされる。武装は両腕に2門の有線制御式5連装メガ粒子砲を持ち、格闘武器は無い。ザクIIF型をベースにした改造機であるため名称にザクとついてはいるものの、ビーム兵器を運用する都合上、頭部にその印象を残す程度で、まったく異なる機体となった。外観は後のMSN-02 ジオングを小型化し脚を付けたような印象であるが、この当時の技術ではサイコミュシステム、両腕の有線式ビーム砲などが小型化できていなかったため、機体全体の大きさに比べて異様に大きな有線式ビーム砲が腕部に付くという不恰好な形になった。また、両脚部も着地用に残されているだけで、従来のMSのような機能はない。よく知られている図版とは別に、若干腕部が小さく全体的に丸みを帯びた図版も存在し、「1号機」とも「二号機」とも言われている。プラモデル企画『MSV』に登場する、ジオン公国軍の試作型ニュータイプ専用MS。「サイコミュシステム高機動試験機」とも呼ばれる。ニュータイプ用MSの型式番号「MSN」を初めて付けられた機体でもある。MS-06Z サイコミュ試験用ザクでは、モビルアーマー(MA)のような高速、高機動時のサイコミュ運用試験ができなかったため、急遽その2号機を改造したもの。MSの両脚部分を大推力の熱核ロケットエンジン2基に変更し、高速運用時におけるサイコミュ試験、両腕の有線式メガ粒子砲の動作試験などを行えるようにした。もはやザクの面影は頭部を除いて残っていない。塗装は発表された時代のSF観を反映し、各所に赤色のラインが施された白系統。ただし、急遽行われた改造のため、推進装置の燃料積載量までは考慮されておらず、高い機動性能とひきかえに稼働時間が極端に短かった(本機は試験機であったため特に問題にはならなかった)。このために後のMSN-02 ジオングは、以上の結果から得た試験データを活用しつつ、新たに設計されることとなる。漫画『アウターガンダム』に登場するジオン公国軍のMS(型式番号:MS-06・D2)。サブフライトシステムに近い発想の「インターセプターユニット」とセットで運用されるザクIIの派生機で、ザクII部はFZ型に酷似しているが、ランドセルが通常のFZ型のものより大型になっている。武装はインターセプターユニットに装備された火砲やミサイルなどで、ザクIIそのものは武装を携行していない。ジオン軍の機動要塞に配備されており、星一号作戦発動準備に伴う連邦軍艦隊の集結を妨害すべく、集結しつつあった第七艦隊を攻撃している。メカニックデザイン企画『MSV90』に登場するジオン公国軍の試作型MS。連邦軍が単独での大気圏突入が可能なMSの開発に成功したことを受けて試作されたもので、普段は背部に装備しているウェイブシールドを取り外し、その上に搭乗する形で大気圏突入を行う。機内温度の上昇を抑制するため、機体へのセラミックタイルの使用やクーリング・システムの搭載を行っているほか、機体各所にバーニアや姿勢制御ブースターが設けられている。「サイバーコミックス」に掲載された小説『TOP GUNDAM』に登場するジオン公国軍のMS。一年戦争末期に進められていたMS不可視計画「ニューオリンズ計画」によって開発された機体。高い空中機動力を発揮できる空中戦用MA的な機体であり、頭部以外の機体形状もザク系列とはかけ離れたものになっている。最大の特徴として、全身に可変迷彩コーティングが施されており、BGビジョン・カラーセンサーとの連動によって、機体名にある「スティルス」の通りに光学的にその姿を消すことが可能。一年戦争終戦後、洋上ホバー空母「グラーフ・ツェッペリン」を母艦とする連邦軍のパイロット訓練校「TOP GUNDAM」所属機が、ジオン軍残党が使用する1機のスティルスザクと交戦している。漫画『機動戦士ガンダムMSV戦記 ジョニー・ライデン』に登場する、真・ジオン公国議会の試作型MS。一年戦争末期に立案されたMS開発計画のうち、ビーム兵器を運用可能なMS量産化案のプランA(ゲルググ)、実弾による性能強化案のプランB(フルバレット ザク)の他に、単機で戦局を覆す超高性能MS開発案のプランCを基に開発されたのが当機である。これは廃案となったが、戦後に立案者であるDr.Qが極秘に開発を進め作り上げた。数百のパーツを量産し最上のものだけで構成されており通常のMSの1.5倍の大型機となっている。武装面では右腕3連ビームキャノンや腰部2連拡散ビーム砲のビーム兵器の内蔵をはじめ、左腕にはルナチタニウム製のシールド&ヒートカッターという攻守兼用兵器、背部の5つの有線サイコミュと大型ビームキャノンを組み合わせ、ジオン公国のマークに意匠されたバックモジュールを装備している。また、ビーム攪乱機能により磁界誘導でビームを相殺する霧状の幕を纏うことが可能で、機体装甲自体も弾丸を弾くよう曲面加工が施されており、攻守に優れた超高性能機といえた。なお、パーフェクト・ザクはDr.Qが独自に命名したもので、公には「プランC」として扱われている。宇宙世紀0082年、真・ジオン公国議会として決起したDr.Qの乗機となり、ジオン共和国駐留部隊を壊滅させるが、鎮圧に赴いたジョニー・ライデンとシン・マツナガの連携攻撃によって撃墜された。なお、当機とは別に漫画『プラモ狂四郎』では、同名の量産型ザクの改造プラモデルが登場している。「サイバーコミックス」に掲載された小説『TOP GUNDAM』に登場する地球連邦軍のMS。連邦に転向したジオン系の技術者F・レギュシオンによって設計された機体。作中では宇宙世紀0080年代後半における連邦軍の主力機となっており、舞台となる連邦軍のパイロット訓練校「TOP GUNDAM」に所属するハルトマン中尉も本機のカスタム機を乗機としている。漫画『機動戦士VS伝説巨神 逆襲のギガンティス』に登場するMS。ネオ・ジオン総帥シャア・アズナブルの乗機。文章設定は存在しない。武装はビームライフルや、左右のフロントスカートに搭載されたビームキャノン、ヒートホークを装備。外見はマラサイに似た頭部をはじめ、複数のジオン系MSの特徴を持っている。スカートにビームを備えた構造はザクIIIに似る。巨神の発動を阻止すべくシャアが搭乗し、居合わせたアムロ・レイ達と協力して巨神の撃退に向かう。率いたMS部隊は巨神の攻撃により壊滅状態に陥るが、メガゼータとの共闘により巨神の誘爆に成功し、撃退する。『機動戦士ガンダムF90』およびSFCゲーム『機動戦士ガンダムF91 フォーミュラー戦記0122』に登場するオールズモビルのMS。最新の技術を用いたザクIIのリファイン機。外見こそ一年戦争時の傑作機ザクIIだが、最新技術の導入によりギラ・ドーガを上回る性能を獲得し、宇宙世紀0120年代の機種にも匹敵。武装もザクIIより格段に強化され、ビーム兵器を主力としつつ特徴的なものとしてワイヤーアンカーを装備している。ゲーム『SDガンダム Gジェネレーション』シリーズに登場。宇宙世紀0130年に、アナハイム・エレクトロニクス社がデモンストレーション用に開発したザクに似た大型MA。一年戦争終結50周年記念イベントの一環として出展された宣伝用の機体。アナハイム社の実績と技術のアピールのため、かなりの高性能機にされている。短編映像作品『GUNDAM Mission to the Rise』に登場する、ジオン公国軍の光速対応MS。光速域での活動を目的とした機体であり、形状はザク系列の意匠を残してはいるものの、流線形に近い独特なものになっている。性能などの詳細は不明。光速への到達を目的とした作戦「MISSION TO THE RISE」のために発進した「新生ガンダム」を追撃すべく発進し、新生ガンダムとともにブラックホール内部へと突入した。目次に戻るアニメ『∀ガンダム』に登場する、ルジャーナ・ミリシャの発掘MS。アメリア大陸ルジャーナ領の首都オールトンの西に位置するマウンテンサイクル(現在のアメリカ合衆国サウスダコタ州近辺)で大量に発掘されたため、その領主ボルジャーノ公の名前からボルジャーノンと名付けられ、ミリシャの戦力として多数使用された。外見は『機動戦士ガンダム』に登場した名機ザクIIとほとんど同じであるが、コクピット形状などは、『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』のMS-06JC型の特徴を備えている。他にも、駆動音やマシンガンの発砲音が異なる事、オリジナルのザクにはないホバー走行の機能が確認できる事などから、マウンテンサイクル下でナノマシンによって再生される際、形状に独自の変化がもたらされたか、もしくは後世に製作されたレプリカではないかと考えられている(小説版によれば、発掘された時点でコクピットには「MS-06F ZAKUII」の刻印があったという)。カラーリングはすべてグリーンで統一されていた。バズーカ等の武装は発掘後にルジャーナ・ミリシャで製作された。また、ザクI(旧ザク)に似た機体も1機のみ発掘され、こちらは隊長機として使用されたが性能は悪かったようである。この機体にはギャバン・グーニーが搭乗。このギャバン専用ボルジャーノンのみはブラックで塗装されていた。∀ガンダムとの力比べでモノアイガードを曲げられてからは、ギャバンもノーマルのボルジャーノンに乗り換え、この機体は式典襲撃時の囮用として破棄されてしまう。ちなみに、初期案ではギャバンが乗り換えたノーマルのボルジャーノンの額には、一般機との差別化としてギャバンの額にある傷と同じような模様が描かれる予定があったという。レット隊はボルジャーノンを「ザク」と呼んでいた。宇宙の民の敵であるガンダムに対し、勇敢に立ち向かったひとつ目の戦士サイクロプスとして、ザクもガンダム同様に宇宙の民の間で語り継がれている。パイロットであるルジャーナ・ミリシャのスエサイド部隊は、危険なエンジン(もっとも、それが核融合炉であるとは彼らも認識していないが)を搭載した機械人形に乗り戦う命知らずの決死隊という意味で「自殺的行為」(suicidalあるいはsuicide)の名がついた。イングレッサ・ミリシャの多くのカプル・パイロット同様、やはり彼らも航空機パイロット出身であるらしい。目次に戻る目次に戻る
出典:wikipedia
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